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不思議な「アート」―芸術とは何か?―
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寝子高の音楽室では
マリベル・ロイス
が自主練をしていた。
彼女の専攻は音楽、専門はティンパニである。
4つに並べられたティンパニに向い、愛用のマレット(ばち)を握りしめると集中力を高める。
マレットがティンパニに向かって振り下ろされる。
ドン、ドンと響く重低音は熱く、激しい。
彼女がイメージするのは雷。
季節と季節の間に訪れる、春の訪れを告げる春の雷。
つまり、春雷。
しばしば、ひょうを伴うこともあるそれを、マリベルはティンパニで巧みに表現していく。
マレットから伝わるティンパニの反動。
ティンパニという楽器は気難しくてやんちゃである。
それを時になだめすかし、時に力で押さえつけ、楽曲へと練り上げていく。
打楽器にはある程度の力が必要で、ティンパニもその例に漏れない。
もちろん、ただ力任せに叩けばいいというものではないが、力強い音を響かせるにはそれなりに力も必要だ。
1曲終えてみると、マリベルは自分が汗をかいていることに気づいた。
「ふー、春も近いしやっぱ暑くなってきたわ~」
ペットボトルの水に手をかけようとすると、視界に小さな何かが映った。
「こんにちは、お姉さん」
しかもその何かは人語を喋った。
童話などで見かけるその姿はまるで――。
「よ、妖精!?」
「うん。ボクはアートの妖精だよ~」
(ウ、ウチ疲れすぎて倒れてしもたんか! それでまた変な夢見ているんか!)
マリベルはろっこんを持たない一般人である。
価値観も常識人、未成年の高校生そのもの。
そんな彼女にとって、この不可思議な出会いは、夢まぼろしとしか思えなかったのである。
ほっぺたをぐいぐいつまみながら妖精に話しかけてようとするマリベル。
「Ho...Hola?(こ……こんにちは?)」
とっさに出たのはスペイン語の挨拶。
マリベルはスペイン生まれ日本育ちのスペイン人である。
演奏家の両親の海外遠征に同行していた関係でスペイン語は殆ど喋れないが、やはり母語というのはどこかに染み付いているものなのだろう。
もっとも、彼女自身が普段喋るのはスペイン人らしからぬ関西弁なのだが。
「今の曲すっごいね! 食べた~い」
「食べる? 妖精さんは曲を食べはるん?」
「うん。ボクはアートを食べて生きてるんだよ~」
これは夢、まぼろし、と割り切ったマリベルは落ち着いた気持ちで妖精と会話することができた。
「アートを食べはる妖精さんかー。ふふ、普通芸術いうんは味覚なんてまず使わへんのに、夢の中やとおもろいことが起こるんやね」
「夢じゃないんだけど、まあいっか。お姉さんからもいい匂いがするね。アートをする人でしょ?」
「ウチの芸術は音楽。この楽器はティンパニっていうんやで」
「へー、おっきい楽器だね?」
「そやろ? 音程も分かるしかっこええやろー」
「うん、かっこいい!」
手放しで褒める妖精に、マリベルもちょっと気を良くする。
「さっき弾いてたんは、んー……ウチの中では春雷をイメージしたもんなんよ。音楽は音からイメージを掴み取って貰うものやからね。どやった?」
「大迫力だったよ! 食べたいな~」
「食べはるって、音楽を? どうしたらええの?」
「普通に演奏してくれたらいいよ。ボクの食事は鑑賞みたいなものだから」
「そうなん? 別にええけど」
「やった♪ じゃあ、おねがーい」
くるりと宙を舞うと、妖精はマリベルの頭にちょこんと乗っかった。
「ほんなら行くで?」
マリベルは気持ちを演奏用に切り替えると、集中力を研ぎすませてマレットを打ち下ろした。
すると――。
(な……なんなん、これ!?)
辺りに春曇りの雲が立ち込め、ゴロゴロと雷鳴が鳴り響き出した。
思わず演奏を止めようとするマリベルに、
「続けて!」
妖精の声が飛ぶ。
なんとか気持ちを取り直してマレットを振るい続けると、雷鳴はどんどん大きくなり、時折稲光が明滅した。
(な、なんやの~!)
不可思議体験に目を白黒させながらも演奏は止めない所は、さすが演奏家の血筋といった所か。
最後の盛り上がり前のトレモロからフィニッシュ。
その時、マリベルは大地に向かって轟く雷光を確かに見た。
――ブラボー!
賞賛の声に我に返ったマリベルだったが、辺りはいつもの音楽室。
そこには雷雲も妖精の姿もなかった。
「……やっぱり夢やったんか」
随分リアルな夢やったなーなどと考えながら、今日は早めに休もうと心に決めるマリベルだった。
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担当ゲームマスター
つづり
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月20日
参加申し込みの期限
2017年04月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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