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不思議な「アート」―芸術とは何か?―
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在校生より一足先に卒業式を終えた者は、今まさに春休み。
中学生から高校生へとうつろう15歳の
水上 桜
は桜花寮への引っ越しの準備に追われていた。
引っ越しの経験がある者ならわかると思うが、引っ越しというのは忙しい。
持っていくものの選別から始まって、梱包、掃除とやることは山積みである。
しかし、そんな中だからこそ、全く関係のないことをしたくなる衝動に駆られることもある。
試験前日の追い込みの時期に、ゲームをしたくなったり漫画を読みたくなったりする、あの心理である。
「ああ、もうだめ! 今すぐアクセが作りたくてたまんない!」
逃避の心理から来る行動は人それぞれだが、彼女の場合、それはアクセサリー作りだった。
シルバー、UVレジン、プラバン、ビーズ、ミルフィオリ……様々な色形の材料が几帳面に整理されている。
材料はいろいろあるけれど、季節はちょうど春……というには少し早いかもしれないが、とにかく春っぽいものを作ろう、と心に決める。
そうとなればさっそくデザインである。
真っ白な紙にいろいろなモチーフを描き出していく。
綺麗なもの、美しいもの、可愛らしいもの――どのデザインも彼女のセンスが光る素晴らしいものだった。
水上はそのまま何枚か描いていって、春の花をモチーフにしたビーズとレジンを使ったアクセサリーを作ることにした。
春の花――その中には、自分の名前と同じ桜も含まれている。
ビーズを知らない者は少ないだろうが、UVレジンについて少し触れておくと、ここ数年ハンドメイドアクセサリー製作者の間でポピュラーになった樹脂素材である。
液体の状態で売られていて、UV――つまり紫外線に反応して硬化するので、用途の自由度が高く比較的簡単にアクセサリーを作ることが出来るのだ。
もっとも、水上が今回デザインに起こしたものはやや上級者向け。
ミール皿と呼ばれる土台の上に、別にレジンで作っておいた様々なパーツをのせ、さらにそこに花の色のビーズを形よく並べていく。
これを全く別のデザインで3皿作っていく。
水上の集中力と技術は素晴らしいものであった。
とはいえ、3皿も作ろうとすれば疲れるもの。
少し集中力が途切れたところで、一息入れようと飲み物に手を伸ばす――と、そこに小さな来客があった。
「え、なに?」
「こんにちは、お姉さん。素敵なアクセサリーだね」
妖精との邂逅に戸惑いを隠せない水上。
引っ越しの疲れでおかしな幻でも見ているのかと頬をつねるも、しっかり痛い。
「あなたはなに?」
「ボクはアートの妖精だよ。いい匂いにつられて来たの」
なるほど、妖精。
言われてみれば蝶のような羽も生えているし、うっすら光をまとっている。
寝子島では不思議体験は日常茶飯事だし、と自分をなんとか納得させようとする水上。
「お姉さんのアクセサリー食べさせて貰ってもいい?」
「た、食べられちゃうのは困るわ」
「傷を付けたりはしないからさ。鑑賞みたいなものだよ。ねー、お願い」
「鑑賞……ね。それならいいわ」
作品を食べたいと言われて少々面食らった水上だが、どうも実害はなさそうだ、と判断を下す。
少し気恥ずかしいけれど、見せてあげることにした。
「もうちょっと待ってくれる? 完成させちゃうから」
「わ~い!」
無邪気に喜ぶ妖精がちょこんと机の隅に座るのを見つつ、水上は作業に没頭した。
それから何分たっただろう。
3つのアクセサリーはなんとか完成した。
「出来たわ」
「待ってました! わ~、綺麗だね~。それじゃあいっただっきま~す」
水上の小指の先ほどの大きさもない手のひらで、妖精がアクセサリーに触れた。
瞬間――。
「!?」
辺りが花の香りに包まれた。
香りだけではない。
色とりどりの花が咲き乱れている。
タンポポ、アザミ、アザレア、クロッカス、スイセンにアネモネ。
どれも春のこの時期に咲く花、そして、水上が3つのアクセサリーの副題に選んだ花たちだった。
そして――。
(わぁ)
主題にと選んだ、梅と桃と桜が並ぶように、競うように咲いていた。
本来、この3つが同時に咲くことはほぼない。
その事実が、自分の見ている光景の非現実性を物語っている。
しかし、一方でその非現実性が、言いようもない幻想性と美しさを醸し出していた。
梅も桃も美しいが、水上の目に留まったのはやはり自身と同じ名前を持つ桜だった。
はらはらと花弁を散らしながら、こちらを見下ろすように咲く桜の木。
春を象徴するその花は、これから始まる新生活を祝福してくれているように水上は感じた。
ふっと、花の情景が消えてダンボールだらけの自室に戻る。
今のは何だったんだろう。
「あ~、美味しかった~。お姉さんのアート、素敵だったよ。また食べさせてね!」
事態を飲み込めないままでいる水上をそのままに、妖精は去っていった。
後には呆然とする水上と、美しくも可愛らしい、3つのアクセサリーが残された。
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つづり
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月20日
参加申し込みの期限
2017年04月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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