現実拡張アレスター｜リアクション

現実拡張アレスター

　登る朝陽を眺めながら、参加者たちは互いの健闘を称え合っていた。
　これはあくまでも現実を舞台にしたゲーム。
　終わればまた仲良しに戻れるゲームなのだ。
　しかし……。
「楽しかったですね。けど、なぜこんなゲームが始まったんでしょう」
　透の一言に、修はハッとして振り返った。
「フシギ現象に慣れすぎていて普通に受け止めてしまったが、確かにそうだ。フシギ現象にしてはあまりに狙いすぎている。まるで『遊んで貰うこと』のためだけに何かが発生したような……」
　この島に何かが新しく生まれたのだろうか。
　修は大きなあくびをして、そこで一旦考えをやめた。
「だめだ。夜更かしはやっぱり身体に悪い」

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