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満員?満開? むぎゅう
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●戯曲風景に身を委ね
校庭の木々にも彩りが増え始め、桜のつぼみが綻びかけるそんな日。
期末試験などでしばし動いていなかった演劇部も、ここ最近では部員たちの進級や新入生の準備に備え、あれやこれやと話し合うことが増えてくる。
高校1年生としての学校行事で残すは修了式のみとなった今日も、担任の性格からか業務連絡的簡潔なHRが早々に終われば、
青山 絢
は演劇部の部室へと向かっていた。
かちゃり、とすっかり耳に馴染んだドアの音。中に入るとまだ誰も来ていないようだった。
適当な場所へ自身の鞄を置き、窓の外が見える位置へと腰かける。ここから季節の移り変わりを実感することが、いつの間にか好きになっていたのかもしれない。
いつぞや感じた刺すような冷たい空気が、今やすっかり消え失せて。代わりに差し込む陽射しは、優しくあたたかく、絢の身を包み込むようで心が和んでくる。
春の陽気に、いつしか絢は身を委ねていた。
―― ……かたん。
何かの物音でハッと顔を上げた。いつの間にかうたた寝しかけていたらしい。
誰かが来たのかとドアの方へ視線をやる。一瞬、また津止先生が立っているのでは、なんてついよぎったり。
しかしドア周辺にも、部室内にもまだ人影どころか何の気配も無いようだった。
……もしかして今日は休みだったのを、間違えて来たのかな……?
そんな不安も微かに浮かんだが、冷静に思考を動かせば今日は部活のある日だと確信できて。
絢はふぅっと吐息をつく。
焦っても仕方がない。待っていればきっとそのうち誰か来るだろう。
ドアから視線を動かすと、手を伸ばせば届く位置に一冊の台本が出したままにされているのが目に留まった。
無意識に引き寄せて。パラパラとページをめくるごとに飛び込んでくる台詞やト書きは、次第に絢の脳裏に一つの情景を形作り始める。
ページをはじく指を止めて開かれたそこには、月夜を背景に満開の桜の下で、少年と少女の恋の終わる刹那が描かれていた。
絢の足は自然と立ち上がる。その瞳は闇夜の色となり、映すは清らかな月明りと満開の夜桜。恋の終わりを物語る儚い存在感を、美しい表情に宿す絢の姿。
静かに台本が横に置かれる。
誰もいない部室で、台本に書かれた台詞がまるで絢自身の言葉や感情であるかのように、紡がれ世界を創っていた。
時に少女に、時に少年に、絢の仕草や声色は流れるように変化する。
決して声を張り上げることは無い中で、淡々と、粛々と、零れる言葉たちには悲しみと切なさが溢れ募っていく。
無心に演じる絢の中に今、この恋人たちは確かに息づいていた。
現実の窓から一迅の風が吹き込む。すると絢の見る夜桜の枝から、花びらたちが舞い散った。
最後の抱擁を交わす恋人たちを包み込むように。桜たちが代わりに泣いているかのように、とめどなく、はらはらと。
悲哀に満ちた静寂の間。
絢の口からふぅと吐き出された呼吸が合図となって、今まで映っていた少年が、少女が、月夜と桜が、視界から消えた。
自分のものでは無い想いを宿していた表情が正面を向けば、その頬に涙の跡はみられなかった。
……零したら嘘になってしまうから。
心から哀しい時、涙すら出なくなることを知っているから。
カメラの代わりのように入った演劇の世界だけれど、瞳に映したモノを感じたままに表すところは、写真と似ているのかもしれない。
寝子島に、この高校に入って、演劇を知れて良かったと、本来の表情に戻ってそっと微笑する。
時々困った従姉妹だけれど、自分より先に社会に出ている分自分より広い視野を持っているのだろう。なんだかんだと、従姉妹の影響は良い方向に働いている気がした。
未だ、父親に対する黒い霧がかった感情が晴れる気配は見せないけれど。今はただ、進級し新たな環境を迎えることに専念しよう。
すっかり役の仮面を解いた頃、ようやく部室のドアの外から声たちが響いた。
聞き馴染んだドアノブの音の後、絢は仲間たちにいつもの落ち着いた微笑みを向けるのだった ――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月06日
参加申し込みの期限
2017年04月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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