１０１匹にゃんこ大移動！　にゃんころ星人ＳＯＳ！｜リアクション

１０１匹にゃんこ大移動！　にゃんころ星人ＳＯＳ！

■にゃんこたくしー
「はい、カリカリなのですよー。お腹がすいたら食べるのです。他にも飴ちゃんとかクッキーとか、色々ありますからねっ」
　にゃんこ星人たちにお菓子をあげつつ、美咲紀は路地裏に身を隠していた。
　隣で、修がスマホを手に振り返る。
「タクシーを呼んでおいた。よく使う会社だから、今回のことも協力してくれるだろう」
「にゃんこ星人に優しいひとですか？」
「最新型の会話ロボットに優しい人さ」
「シューくん、また突拍子も無い嘘をついて……」
　そりゃ場合にもよるが、突拍子も無い嘘はかえって信じてしまうものだ。
　少なくとも宇宙人と言われるよりは現実味を帯びている。
　が、そうこうしていると……。
「うなーん！　うなーん！」
　にゃんこ星人たちがご飯不足で鳴きだした。美咲紀のお菓子だけでは大量のにゃんこ星人をまかないきれなかったのだ。
　外の人たちが何事かと反応している。
　これは再びピンチか……と重きや。
「わわっ、マナーモードにしなきゃ、どうやるんだろうっ、あわわ……」
　路地のそばで夏朝がスマホをお手玉しながら同じ『うなーん』の音を大音量で鳴らしていた。
　周りの人たちもなんだ着信音か、という顔で見て見ぬ振りを決め込んでいく。
「恵御納さん！　来てたのですか！」
「うん、にゃんこ星人のことは聞いた。手伝うよ」
「けどタクシーは二台しか……」
　美咲紀が追加で呼びますか？　と聞こうとしたところで、『三台』のタクシーが止まった。
「こんなこともあろうかと、ってね」
　スマホを手に、修は片眉をあげた。

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