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【調査その2:鎌倉の介護施設】
同じころ。
椿 美咲紀
と
夜海霧 楓
の二人は、鎌倉の介護施設に田島 和也を訪ねていた。
「フリーライターの天利さんのお手伝いで、田島さんがお仕事をしていた時のことで、調べものをしています。それで、田島さんに会ってお話を聞きたいのですが」
そう言った美咲紀の言葉を信じて、施設の職員は二人を田島に会わせてくれた。
二人が通されたのは、こじんまりとして質素な一室だった。
その部屋の、窓際に据えられたベッドに田島はいた。
美咲紀が名乗って、職員に告げたのと同じ話を彼にもする。
「仕事というと、B社にいたころのことかな?」
「はい。……そのころのことを、聞かせていただきたいのです」
穏やかに尋ねる田島に、うなずいて美咲紀は言った。
「いいとも。……それで、どんな話が聞きたいのかな?」
「そうですね、まず、和也さんはB社でどんなことをしていたんですか?」
勧められるまま、そこにあったスツールに腰を下ろし、美咲紀は尋ねる。
「私かい? 私はね――」
対して田島は、穏やかに話し始めた。
それを美咲紀の傍に立ったまま眺めながら楓は、さて、どうやって田島をベッドから離れさせようかと考えていた。
ちなみに彼は、情報屋伝いで天利が人手を探していると聞き、アンゲリシュに興味が湧いて手伝いを申し出たのだった。
ノートに関しては、もし田島が持っていたとしても、これほど面会が簡単にできてしまうのでは、会いに来た人間の誰かが持って行ってしまっていたとしてもおかしくないと考えていた。
たとえば種を盗んだ犯人にしても、果実を売り逃げするよりも、根を枯らす薬とセットの方が儲かると考えるのが普通ではないのかと思う。
そんなわけで、彼は田島がベッドのマットの下に敷いているというノートやファイルが、本当に重要なものかどうかは怪しいと思っている。
(研究成果には違いないだろうが、それだけ慎重な性格なら、さほど重要なものはないんじゃねぇか?)
天利から話を聞いた時、彼はまずそう思ったものだ。
その思いは、今も変わらない。
さりとて、中を見てみないことには、完全にそれが薬の製法ではないとも言い切れない。
美咲紀の方は、田島と話して、ごく正当な方法で――できれば彼の方から「貸してあげる」と言ってもらって、ノートやファイルを見せてもらえるようにしたいと思っているのだと、ここに来る途中で話していた。
寝子高新聞部員の彼女は、もともと人と話すことが好きで、上手でもあるようだ。
楓があれこれと考えを巡らせている傍で、彼女は田島から次々と話題を引き出し、三十分もすると、まるで旧知の仲であるかのように打ち解けた雰囲気になった。
「すごーい、どんなことができるんですか?」
「楽しいおしごとしてたんですね」
笑顔でそつなく、彼女は田島の話に相槌を打つ。
もっとも、田島のB社にいたころの話は、基本的には虫食いだらけだった。
過去も現在も、彼の話はどこか曖昧で、時に同じ話を繰り返す。
日時や場所がはっきりせず、話に登場する人物の名前もしょっちゅう変わる。
岡崎が岡島になったり、岡野や奥野になったりした。
永森が、天利の事務所で「話すのは難しい」と言ったのは、こういう訳だったのだ。
楓は実際にそんな田島の様子を見るまで、それは言わば仕事のオフ状態なのだろうと考えていた。
誰でも仕事と私事の間にはルーティンのようなものがあるものだが、今の田島は『燃え尽き症候群』ではないが、仕事に対してオフの状態なのだろうと思っていたのだ。
だが実際は違った。
田島の様子を見るに、認知症というのは脳に起因する病気のようだ。
それはともかく。少なくとも、今の楓にとっては必要な成果があった。
すっかり美咲紀に打ち解けた彼が、一緒に外に出たいと言い出したのだ。
「私の散歩に、つきあってもらえるかね? みさえちゃん」
「はい、喜んで」
名前を間違えて呼ぶ彼に、美咲紀は笑顔でうなずく。
ベッドの傍の車椅子に彼が乗るのを手伝って、美咲紀はそれを押して部屋を出て行った。
影のように黙って二人を見送り、部屋のドアを閉めて、楓は素早く動いた。
田島のベッドのマットを、布団ごとめくり上げる。そこにはボロボロになった大きな封筒があった。
彼はそれを素早く抜き取り、中身を取り出す。
出て来たのは、くたびれたノートが一冊と、ヨレヨレの紙の束だった。
楓はまず、ノートの方を開いてみる。
中は、白紙だった。最初から最後までページを繰ってみるが、どこにも何も、書かれていない。
紙束の方も、同じだった。
「こんなことだと、思ったぜ」
小さく鼻を鳴らし、肩をすくめて彼は呟く。
少し考え、彼はノートと紙束を元通りに封筒に入れ、マットの下へと戻した。
それから、部屋の中を見て回る。
だが何も、これといって怪しいものも、めぼしいものもなかった。
ややあって、美咲紀が田島の乗った車椅子を押して、戻って来た。
楓は美咲紀を手伝って田島をベッドに寝かせてやる。
それが済むと、美咲紀は田島に辞意を告げる。
来る途中、彼女が話を聞くのは田島の負担にならないようにしたい、と言っていたのを楓は思い出した。
「明日、また来てもいいですか?」
尋ねる美咲紀に、「ああ、もちろんだよ。また来ておくれ」と答える田島。
(気の長い話だぜ)
二人のやりとりに、内心にそう呟いたものの、楓も無言で会釈して、部屋を出て行く美咲紀に続いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月22日
参加申し込みの期限
2017年03月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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