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「……!!」
興奮覚めやらぬといった表情で、
小山内 海
は鉛筆を動かしていた。
何しろ目が覚めたら一面の花、芸術科で絵を専攻する海がこのモチーフを前に平静でいられるはずもない。パジャマの姿のまま、普段ならありえない『花まみれの部屋』をデッサンする。
「……?」
そうして、わずかな時間でスケッチブックを数枚繰った海は気付いた。
異常はこの部屋だけではないということに。
「……!!!」
こうしちゃいられない。
海は勢い良くパジャマを脱ぎ捨てて、外出着に着替えた。
物言わぬ彼女ではあるが、その青い瞳の奥には溢れんばかりの好奇心の炎が宿っているのだ。
さあ行こう。
この特別な夜を余すところなくスケッチするのだ。
☆
「……目が覚めたら夢だった、か。矛盾を感じるが……」
独り、口の中でまあいいか、と呟いたのは
逢坂 魁
だ。
ベッドで半身を起こしたまま、ご多分に漏れず梅と桃、そして桜で埋め尽くされた自室を眺める。
ふと手を伸ばして桜の花びらに触れた。
「……幻では……ないのか」
その薄紅色の一枚を取り、しげしげと眺めてみても、果たしてこれが夢なのか現実なのか、幻なのか本物なのかの判断はつかなかった。
「ああ……いや、そうじゃない、そうじゃないな」
魁は自分の中で思考がループしかかっていることに気付き、言葉に出してそれを遮った。
「本物か否かを判断するには材料が足りないんだ……必要条件を満たしていない」
すっと足をずらしてベッドから降り、ふと思いついて机の引き出しを開けた。
「うん、記憶通りだ」
これが夢なら必ずしも自分の部屋の物がそこにあるとは限らない、と魁は考えていたが、果たしてそれはそこにあった。
「まぁ、これを以ってココが現実であることを証明することにはならない訳だが……」
机の中から小さな硝子の小瓶を取り出す。そこにそっと花びらを入れた。
もしもこれが夢ならばこの花びらも目覚めと共に消えてしまうだろう。だがもし――
「だがもし、この花たちが全て消え去った後も、この花びらだけを残すことが出来たなら――」
それはとても魅力的な思いつきだった。誰もが幻として忘れてしまうかも知れないこの桜たちを、自分の手元に留めておけるのだから。
「さて」
窓の外の様子を眺めながら、魁もまた部屋着を着替え始めた。
「このまま眠りについてしまうのはいかにも惜しい。一夜限りの散歩を愉しもうじゃないか」
☆
「え?」
誰かに名前を呼ばれた気がして、
桜 月
は顔を上げた。
「……あ」
気付くとそこはいつもの自室で。
「いかん、いつの間に寝ていたんだ……」
目の前にはいつものデザイン画。
いつも通りではないのは、なかなかデザインがまとまらない事。
いや、創作に難産はつきものと考えれば、これもいつもの事なのかも知れないが。
「いずれにせよ今回はその、難産ってヤツだな……」
まとまらないデザイン画を前に、いつの間にかウトウトしていたらしい。机に突っ伏して寝ていた自分にようやく気付く。
「……そうか……今日は、いないんだった」
こういう時に起こしてくれる人――恋人兼メイド――が今日はいない、所用で早退したのだった。
「ま……それを理由にはしたくないが……」
眉間の凝りをほぐそうと、軽く指先で揉む。
ようやく思考回路が少しだけ働き始めた。机で寝てしまったことを知られたら怒られてしまう。いつもデザインを考えながら徹夜したり、うたた寝したりしてしまうものだから、そのことではけっこうな前科持ちなのだ。
「ちゃんとベッドで寝ろって、注意されたのにな……」
苦笑いひとつ浮かべて、月は洋服の前をはだけた。今からでも遅くない、寝間着に着替えてベッドで寝よう。「……?」
後にして思うと、この時はよほど寝惚けていたのだな、と月は回想する。
何しろ、部屋中を埋め尽くす花と枝に、この時ようやく気付いたのだから。
「――なるほど、夢か」
ようやくクリーンになった頭が結論を出した。それと同時に脱ぎかかった服を完全に脱ぎ捨てる。そのままクローゼットへ。
「つまりアレだ……こんな夢を見るほどデザインに煮詰まっているんだな私は……」
邪魔な枝をぐい、と寄せると梅や桃、桜の花びらがひらひらと舞う。
その動きを見ていると、何か脳裏に浮かんで来そうな気がした。いい刺激だ。
「これは春の花を題材にした方向でデザインをまとめよう、という無意識の決意か何かなのかな……」
眠りに落ちる前に、そんな事を考えていたような、いないような。
「まあ、いい」
いずれにせよ、まだはっきりとしたデザインはまとまらない。ならば観察を続けるのみだ。
「よし……」
様々な状況での花を見に行こう、と月は思い立った。
この夜にふさわしい服は持っていただろうか。いや、ない。
「そうだ……これから作るのだ……」
クローゼットの奥、月は手にした服を引っ張り出して、その身に纏った。いつもとはまるで違う服。
「よし、行こうか」
誰にともなく呟いて、彼女は出掛ける。
ここにあるはずのない服を着て、あるはずのない花々の下。
目覚めたら憶えてもいないかもしれない、ひらめきの欠片を求めて。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月12日
参加申し込みの期限
2017年03月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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