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白いハコニワ~梅モモさくらとエトセトラ~
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「Oh……plum,peach and cherry……open under my nose……so beautiful!!」
トワ・E・ライトフェロゥ
は灯台に来ていた。エノコロ岬灯台。
比較的手近で、街を一望できそうな場所。
ここから眺めると、寝子島が完全に花に覆われているわけではないことが分かる。
「……そうデスよネー……花たちも、満月の灯りまで隠すほど、ブスイではないデスよネー……」
その眺めにトワは満足そうに頷いた。
ところどころ、樹花に覆われていないあたりからは街の灯りが漏れ、人々の喧騒を感じることができる。
「あの辺はー……お花見デスカネー……」
頭の中の地図と眼前の風景を比べて、すっかり花に覆われた寝子島を想像した。
「ふふ……ミンナ楽しそうデス……」
トワの友達も、あの中で楽しくお花見を楽しんでいるのだろうかと考えると、心が躍った。
「――あら?」
ふわりと。
いちまいの花びらがトワの手元に舞い込んできた。まるで導かれるように飛んできたそれは、何の苦もなく手の平で受け取ることができた。
それはまるで、誰かがトワにも花見のおすそ分けをしてくれているようだった。
「フフ……Thank you verry much、デス」
トワはそれをそっと鞄に仕舞いこんで、街の様子をまた眺めた。飽きることはない。
けれど、それもそろそろおしまい。
「?」
花びらが、舞い上がってくる。
寝子島中から、ふわりふわりと舞い上がった花びらたちは、やがてすべてを巻き込んで、トワの視界を覆い尽くした。
「Oh……flower matネー……!」
まさに花の絨毯だった。
はるかエノコロ岬灯台のトワの足元まで舞い上がった花びらたちは舞い上がって、大きく広がった。
広く広くひろく、高く高くたかく。
「これなら……できそうデスねー!」
トワは意を決したように呟いて、少し後ろに下がった。勢いをつけるために、助走しなければならない。
そして、ちょっと走って。
「――それっ!!」
トワは飛んだ。
寝子島を覆い尽くした花びらの絨毯の上に飛んだ。
ふわふわの浮遊感。
「もう、目が覚めてしまうカモ知れませんネー」
もうこの夢が終わりなのはトワにも分かっていた。
ふわり、ふわりと。夢のおしまい――
☆
「あ……!」
舞い上がる花吹雪の中、
八神 修
は呟いた。
「やっぱり……あの猫がいる……!」
一瞬見かけた気がする、あの白い仔猫。
けれど、それも一瞬。
やがて全てが春の嵐に消えていくだろう。
その中で、
逢坂 魁
は白いドレスの彼女と向き合っていた。
「――終わりなのか」
軽く頷く彼女。
「ええ、この夢はこれでおしまい……ありがとうございました」
深く頭を下げる彼女を、しかし魁は黙って見送ることは出来なかった。
「何故……」
「?」
「何故……何故あなたは……」
彼女は終始楽しそうにしていた。屋台を巡り、花を愛で、会話を楽しんでいた。
けれど。
けれど彼女は、魁にだけはその笑顔を向けることはなかった。
「それは――」
静かに開かれた口元から零れた言葉は、やはりどこか冷たさを残している。
「それはあなたが……あなた様だけはあたくしを見ていなかったから……」
「……そんなことは……」
魁は言いよどんだ。
「あたくしは……いいえ。
わたしはゆめ。
わたしはかがみ。
わたしはこころ。
すべては、こころにうつるひとときのゆめでございます……」
「待ってくれ……あたなは……」
ざっと、舞い上がった花びらがいよいよ視界をふさいで、魁は彼女を見失った。
梅も桃も桜も、神社も屋台も家も店も街も人も夢も心も。
全てすべて、花びらで覆い尽くして。
そうして、彼女は笑った――のかも、しれない。
「ありがとうございました。またのお越しを、お待ちしております――」
☆
「……夢か」
桜 月
は目を覚ました。
妙な気分だった。昨晩の夢のことは克明に憶えているのに、自分の身体だけは眠る前と同じまま。
つまり、アトリエの机に突っ伏したまま、彼女は目覚めたのだ。
「おっと、結局怒られてしまうな、これでは……」
どうにか体裁を整えようと、月は身を起こした。
そこで、あることに気付く。
「あ……これは……」
それは、確かに昨晩の戦利品。
白いドレスの彼女をモデルにした、デザイン画だった。
同様のことが、
逢坂 魁
の部屋でも起こっていた。
ベッドで目を覚ました魁。しかし記憶は鮮明だ。
「……不思議な、夢だったな」
昨晩の出来事は、たしかに夢だったのだろう。
けれど、魁にはあれがただの夢だとは思えなかった。
まったく、似ている筈もない、あの人を思い出させる、彼女。
「また、会えるのだろうか――」
その呟きに応えてくれるものはない。けれど。
けれど、魁が夢の中で仕舞いこんだ桜の花びらは、小瓶の中で確かに微笑んでくれているような気がした。
<END>
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あとがき
担当マスター:
まるよし
ファンレターはマスターページから!
皆様こんばんは、まるよしです。
公開を大きく遅らせてしまいまして、申し訳ありませんでした。
また少し今後の展開など考え直してから、戻ってきたいと思います。
それでも少しでも楽しんでいただければ、幸いです。
では、またご縁がありましたなら。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月12日
参加申し込みの期限
2017年03月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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