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【ホワイトデー】学生達のWhite Day!
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雨崎 荒太郎
の頭の中では、兎が木の根っこにころりと躓く歌が繰り返し流れていた。
(かなたんが……来ないー!)
西野町 かなえ
が、待ち合わせ場所に来ないのだ。もうとっくに指定した時間は過ぎているのに。
荒太郎は何十回目かで転んだ兎を脳内でそっと助け起こしてやると、ポケットから携帯を取り出した。
(やっぱ、携帯持ってきてよかったー)
すぐにかなえの番号を呼び出し、電話をかける。何回かのコールの後、かなえに繋がった。
「あ、かなたんー?」
通話が始まった事に荒太郎はほっとする。少なくとも、事故や怪我という事はなさそうだ。しかし、聞こえてきたかなえの声に、荒太郎は眉をひそめた。
『……こーたん?』
それは、いつもの元気で可愛いかなえの声ではなかった。色を失い、怯えるような声。
「かなたんどうしたの? なんかあった?」
荒太郎は心配になり問い掛ける。そして返ってきたかなえの言葉に思わず叫んだ。
「えー!? 差出人不明のプレゼントがあって? 呼び出されたって?」
(なんで? どうして?)
荒太郎の頭は混乱する。まさか2人で楽しめるはずのホワイトデーに、横槍が入るとは思っていなかったのだ。
ど、どうしようどうしよう。……ああでも、とりあえず。
荒太郎はかなえの顔を思い浮かべ、少し心を落ち着かせる。かなえは何だか不安がっているようだった。すぐにでも傍に行かないと!
「かなたん、今どこ? すぐ行く!」
教室にいると言うかなえに、荒太郎は通話を切ると駆け出した。
「―――かなたん!!」
教室に勢いよく飛び込んできた荒太郎の姿に、かなえは心の底からほっとした。そして自分が思いの外弱っていたんだという事を思い知る。クッキーの事、手紙の事。かなえは自分の目の前に座った荒太郎に、ポツリポツリと事情を話し始めた。
「……手紙の気持ちは嬉しいんやけど、うちにはこーたんがおるし」
その薄茶色の髪が、かなえの両頬を隠す。俯きながらかなえはハアッと息を吐いた。
「ごめんなさいしたいんやけど、1人でいくのは怖かったんよ……」
「そっか……」
荒太郎は複雑な思いでかなえの話を聞いていた。かなえの話の意味する所は、自分の他にもかなえを好きな奴がいるという事で。思わぬライバル出現に、荒太郎はその目を険しくした。
(こんなにかなたんを怖がらせる奴に、好きになる資格なんてない! 絶対犯人探してやるー)
「……でも、こーたんに話聞いてもらって、少しスッキリしたわ!」
けなげに微笑むかなえに、荒太郎の胸はぐっと熱くなる。ますます犯人を許せない気持ちが湧き上がったが、そこでふと気が付いた。
「あ、そのクッキーはどうしたの?」
「手紙もクッキーもまだ持っとるよ」
「じゃあクッキーはいただいどこうよー」
本当は、荒太郎はクッキーを全部食べてやろうと思っていた。それは毒味の意味もあったが、何よりもかなえに、そんな奴からの物を食べさせたくなかったのだ。
え、とかなえが少し驚いた顔になる。それでも荒太郎がいる心安さからだろう、
「うちはなんだか食べる気になれなかったんやけど……」
と言いながら、鞄から手紙とクッキーを取りだした。
(……あれ?)
荒太郎がぱちくりと瞬きをした。見た事のあるような包み。見た事のあるような封筒。
「か、かなたん……。ちょっとそれ良く見せて?」
怪訝そうなかなえから、荒太郎は問題の物を受け取る。その顔にみるみるうちに驚きの表情が広がった。
「これ、俺のだよーーーっ!!」
「えーーーーーっ?!?!」
2人は同時に勢いよく立ち上がり、驚きに顔を見合わせた。
「インクが滲んじゃったんだねー……。ごめんごめんー!」
荒太郎は手紙を見ながら苦笑いをした。いや、これは確かに呪いの手紙と思われてもしょうがない。
「バレンタインのお返しどころか、ちょっとホラーだったかなぁ……」
荒太郎の言葉に、俯いていたかなえがガバリと起き上がった。
「むー……うち、ほんま怖かったんやで!」
ふるふると拳を握り締めながらかなえは荒太郎を睨んだ。
「それに、ほんとは最初にこーたんからホワイトデーもらいたかったのに、誰だかわからない人のを先にもらっちゃったって、ちょっとショックやったんやから」
ぷうーっとかなえが見事に膨れる。何だか目尻に涙まで浮かべての抗議に、荒太郎は申し訳ないとは思っても、顔がにやけるのは止められなかった。
「ほんとにごめんね~、かなたん。……それにしても……かなたん、えらい! かわいいかわいいっ!」
あなたのお返しを最初に欲しかったと怒る恋人に、にやけない男がいるだろうか。荒太郎はまだふくれっ面をしているかなえの頭をよしよしと優しく撫でながら、甘い声で言った。
「そういう所も含めて、大好きだよ」
む? とかなえが頬を膨らましながら赤くなる。それが余りに可愛くて、荒太郎はその柔らかい頬に軽く口づけした。
そのおかげ(?)でかなえの頬は引っ込んだが、その顔はますます赤くなる。それを嬉しそうに確認すると荒太郎は言った。
「あ、義理クッキーもいっぱいあるんだよ。せっかくだから食べてかえろ~」
かなえは赤い顔をを誤魔化すように、荒太郎を軽く睨んで言った。
「それも食べるけど、本命のクッキーはうちが全部食べるからね!」
そしてかなえは騒動の発端になった、あのクッキーを1枚取るとパクンと食べた。
「うん、美味しいで、こーたん!」
「ほんと? よかった~」
荒太郎がほっとしながら義理クッキーの準備をする中、かなえは2枚目のクッキーを手に取り、しげしげとそれを眺めて微笑んだ。
(ちょっと前までは得体のしれないクッキーやったけど……いまはうちだけの大事なクッキーになったで♪)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
1000人
参加キャラクター数
44人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月05日
参加申し込みの期限
2017年03月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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