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不思議な街の雑貨屋さん
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人がいない街並みはノスタルジックでどこか切なさを感じた。
上下がさかさまになっていたり、自分が上下の上になってしまったり、歩けば歩くほど迷い込み惑う街並みだった。
それなのに、どれだけ歩いても人に会わない。
人影がさっと歩いているのを走って追いかけたら、それは自分の影だった。
なんて不思議なこともあって。
※
時計屋の袋を手にした
佐藤 瀬莉
は迷っていた。
来た道を確認する。瀬莉は冷静だった。
歩き、ふと目にした灯りに誘われ雑貨屋に辿り着く。
最初は店先で戸惑っていたが、意を決して店主が誘う前に中に入った。
「おじゃまします」
「いらっしゃい。おやまぁ、随分可愛らしいお客さんだこと」
「道に迷ったの。道を教えてくれない?」
煙管を手にし着物をはだけた格好をした女の主人は、楽しそうにからからと笑う。
小上がりを指して、主人は労いを込めて瀬莉に声をかけた。
「迷子か。疲れたろう。少し休んでいかないかい? 茶でも出そう」
そう言って奥へ引っ込んでしまった主人と、指された小上がりを見比べる。
(疲れたし、ちょっとだけ)
「はいよ」
しばらくして奥から戻ってきた主人に湯呑を手渡される。
喉も乾いていたので早速飲んだ瀬莉の口に広がったのは強烈な苦みだった。
「っ……!」
(とてもまずい)
この主人からは道を教えてもらわなきゃいけない。無理やり飲み込んだ。
「道を教えてほしいんだね。ただ、道を教えてあげる代わりに、君の“想い”を聞かせてくれないかい?」
「想い?」
「そう、なんでもいいんだ。楽しい、辛い、怒ったこと」
そういわれて、今よりもっと幼いころを思い出す。髪を揺らし瀬莉が頷くのを見て、主人は笑う。
瀬莉は話し始めた。
「子供のころ。幼稚園に上がる前に、重い病気を患ったの。それからすぐに入退院を繰り返して、幼稚園には通えなかった」
ぎゅっと瀬莉は眉を寄せた。
「自分と同じ年頃の子が、幼稚園で遊んだりしているのに、自分は……自分だけ病院のベッドの上で、いつも苦しくて。点滴を打たれるときの、あの、感触が嫌だった」
瀬莉は無意識に両手を握る。そこにまるで、点滴が今でも突き刺さっているかのように。
「なんで自分だけこんなつらい思いをしなきゃいけないのかな。自分は、ずっと、病室で、こんな狭いベッドの上で点滴を打たれて過ごさなきゃいけないのかな、ずっとずっと……」
震える瀬莉の肩を甘い香りが撫でる、主人が瀬莉の肩に手を置いていた。
瀬莉の肩から手を外した主人は、優しく続きを促す。
瀬莉は少し柔らかくなった表情で黙って頷いた。
「そのあと小学校に上がる前に、都会のタワーマンションから寝子島に引っ越してきたの。そうしたら、病気は治っちゃった」
「おや、はっぴぃえんどというやつか。良き話であった」
いい話だっただろうか。ただ昔の、暗くて嫌な思い出話だったように思うのだが。
瀬莉の表情をみた主人は、意味深に笑う。
「可愛らしい想いかと思うたら、へびぃなのがきたねぇ」
「ごめんなさい、不愉快だったかな?」
瀬莉の言葉に主人は吹き出すした。
「ほほほ、お嬢さんはどこか大人びて生きているところがあるねぇ。大人はちょっとだけ長く生きているんだから。思い切りぶつかってこられるほうが嬉しいもんさ」
「……迷子になって、この雑貨屋に来られたことは幸運なことかもしれない」
それはやっぱり、ローティーンの少女にしては、ちょっと大人びた感想だった。
店主はそれにはすぐ答えず、じっと瀬莉を見つめた。初めて見る店主の瞳は青と紫が混じった不思議な色をしていた。
「この出会いをどう受けとるかはお嬢ちゃん次第さ」
あくまで飄々とした態度の主人に、瀬莉は思い切って聞いてみた。
「あの、あたし、佐藤瀬莉。あなたの名前は?」
その言葉に主人は大層驚いたらしく、言葉を失った。煙管の煙だけが二人の間を甘く揺らす。
瀬莉はこの出会いは、偶然の幸運じゃなくて招かれた幸運だと思いたかった。
「私かい? 私は─」
はっと気づいた瀬莉はいつの間にか寝子島の風景に戻ってきていた。
手には時計屋の袋。口にはあのまずい茶の確かな苦み。そして甘い香り。
「名前、聞きそびれちゃった」
いずれ出会う機会もあるはず。そう思って瀬莉は幾分か軽い足取りで帰路についた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
あおじゆう
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月07日
参加申し込みの期限
2017年03月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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