ぐるぐる、ぐるぐる。
いつの間にか迷っていた君は、いつも通る道を何度も何度も思い返す。
そのうちに知らない道へ出た。
これは完全に迷った。
そう思った君を次に出迎えたのは、知ってる街ではないという現実。
なんかノスタルジックで、温かく、胸がきゅっとなる。
そんな不思議な街になっていた。
どれだけ歩いてもその街から出ることはできず、人に道を聞こうとした。
けど。
いないいない。
人っ子ひとり、いない。
焦る気持ちと逸る気持ちが混ぜ混ぜになって、駆け出しそうになる。
途方に暮れてノスタルジックな街並みを眺めていたとき。
偶然目に入ったのは、扉が開かれた小さな雑貨屋だった。
外見は小さな街の駄菓子屋さんのように見えた。
君は誘われるように雑貨屋に足を踏み入れる。
店先で風鈴が鳴っていた。
チリン、チリィン。
「やぁ」
低く艶やかで、華やかな女の声がした。
煙が肌を撫でる。甘い香りがする。
店内は不思議な光景だった。
何に使うかわからない道具、飲めるかわからない液体。
見たことがない生き物の干物に、飴玉らしき透明な玉。
「いらっしゃい」
店の奥に着物をはだけた、妖艶な女性が座っていた。
艶やかな黒髪を結い、暖かい釣り目の金の瞳をこちらに向けた。
店長なのだろうか、道を聞かなければ、迷っている君に女性は笑いかける。
少女のような無垢さを持って。
「君、迷ったね? よくいるんだ。ああ、それはいけない」
女性は煙管をふかした。甘い香りが漂う。
「どれ、帰り道を教えてあげよう。その代わり、駄賃として君の想いをひとつ聞かせておくれ」
戸惑う君に、女店主は無邪気に笑う。
「ほほほ。疲れたであろう。どうぞ座っておくれ。
ささ、喜怒哀楽、君が感じたことのある想いを教えてくれや」
初めまして、あおじゆうと申します。
よろしくお願いいたします。
●概要
おひとり様は、道に迷ったら変な街にでて、雑貨屋さんから「道を教える代わりに想いをください」。
お友達と一緒の場合は「店先まで誘われるように迷い、道を教えるから店主に想いをください」。
と言われるお話です。
必ず不思議な力でお店まで連れていかれます
時刻は夕刻
灯りがついているのは、雑貨屋さんだけです
●やること
・想いを話す
想いの種類は何でもいいです
(想いのほかに、話している時の心情があるととても嬉しいです)
想いは話すだけで構いません
奪われることはないのでご安心ください
●やれないこと
・自力で脱出する
(街に漂う不思議な力でろっこんなどでは脱出できません)
・GAのない他参加者さんに出会う
(街に漂う不思議な力で誰にも出会いません)
・店内のものにお触り
(店主の不思議な力で阻まれます)
●話を聞いている間の店主
店内でお話しをすることになります
お茶は希望があれば出ますが、とてもまずいです
あとは
・合いの手をしたり
・質問したり
してくれます
●道を教えてもらった後の描写
何故かすぐに出れます