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【ホワイトデー】平和ときどき怪奇?
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●未来を見据えて
「えっ、山でいいのか?」
「山ー山ー♪」
「んじゃ登山道入り口に集合な」
「おっけー! 豪くんからのお誘いだもん。どんな面白いことが待ってるか、楽しみにしてるねー」
行先の希望を聞いた際の、さらりとハードルをあげられたようなそんなやり取りを思い出しながら、
龍目 豪
はリュックの中身を今一度確認する。
―― 手作りにするかはたまた下着か……。
今まで義理チョコしか受け取ったことが無かったが、今年は違う(たぶんっ)。特別には特別をと、あくまで真剣に悩んだのだ。
結果、本日持参したブツに行きついたわけだが。
「豪くーん。お待たせ~」
「みつび先輩、よっす」
色々思考を巡らせていると、待ち人である
入江 みつび
がこちらに駆け寄ってくるのが見えて、手を上げて挨拶をする。
頭よし。防寒よし。リュックに何が入ってるかは分からないが軽装でまぁよし。靴も問題は無さそう。なによりちくわで無くてホッ!
豪、みつびが己の正面に到着するまで、その頭からつま先まで瞬時にチェック。
山慣れしている自分を頼ってくれている身としては安全第一に、みつびに対しては特に歩いている最中も注意を払おうとこっそり決めながら。
「一緒に九夜山登るの2度目だね。今日はどこ行くの?」
「行ってからのお楽しみだ」
「へー。あ、もしかしてネッシーの居場所分かった?」
「……そこはご希望に添えず悪かったというか……」
馴染んだ二人の会話を繰り広げながら、足並みはしっかり揃って山登り開始。
途中途中、春を待ちわびる野鳥や花たちに出迎えられれば嬉しそうに駆け出すみつび、その足元を時にハラハラしながら追いかけ転んだらばいつでも受け止められる距離を保つ豪。
年下ではあるものの、山での行動に関しては豪を信頼するみつびである。しかしてある程度登ってきたあたりで、見つめる先の背中にふと疑問形が浮かんだ。
―― あれ? みんなあっちへ進んでる……。
明らかなハイキングコースからは次第に逸れていく気がする、豪の進み先。
「豪くんこっちで合ってるの?」
「あってるあってる」
自信満々に返す豪に嘘など見えない。迷子の心配はなさそうだけれど。
―― …… もしや誰もいない寂しい所へ連れ込んでいきなりカバーっと……なんてことはないわね、豪くんにかぎって。
みつび、よぎった考えを自ら笑顔でバッサリと切った。男として意識していないわけではない。ただ今まで一緒に過ごしてきた中での、豪へのイメージがみつびの中で『そういうことはしそうに無い』と固められていた故の、切り捨て御免な思考回路である。
草が生い茂った足元を、みつびが通りやすいよう少しでも左右に押し広げて道を作る豪の、さり気ない気遣い行動を見れば、先程の考えなどすっかり遠くへ放られて。みつび、無性にうずうず。
「アターーーック! どーーーん!」
「で!? な、なんだどうしたみつび先輩!?」
「ううん。なんとなく。背中見てたらやりたくなった」
「そ、そうか……。けど危ねーから突然の背中タックルは他の奴にはすんなよ? 俺だけならいいけど、さ」
「らじゃー」
さり気なく付け足してみた言葉も、あっさり流され若干の哀愁を感じる豪の正面に、目的の彩りたちが視界に入った。
気を取り直して、みつびを振り返って。
「ほら、みつび先輩」
「わー綺麗。こんなとこに花畑があったんだ」
小さいけれど確かな春の息吹たちがたくさんの色を見せる花畑。
花たちを踏まないよう、でもウキウキと咲き誇る白やピンクの中央へとみつびは足取り軽く進んでいく。
「上からも見えないとこだしこんなとこよく知ってたね。さすが探検部部長!」
「少し咲くのが早い時期の花たちらしくってさ。今なら先輩と見頃かなってな」
「わー、素敵なサプライズありがとう。……豪くん、これもさぷらいず?」
「へ?」
笑顔で続いたみつびの言葉と上空にやられた視線に、豪もつられて上を向いた。
ぱらりらぱらぱら~
花びらが降っている? いや、違う、これは飴?
「あ、豪くんの仕業じゃないんだね」
「さすがに食い物ばらまいたりはしねえかな……」
「展望台の上から、誰か落としたのかなー」
言いながら、当然のように飴をキャッチし流れるように口へ運ぼうとするみつびの行動を読んでいた豪、ぱしっとみつびの飴持つ手首を掴んで止める。
やっぱりか。みつび先輩なら食べたがるよな……と。
神魂による怪奇現象経験値は伊達ではない。豪は、すかさず携帯を取り出すとねこったーを開き、飴降るこの状況の情報収集を試みた。
やはり何人かが同じ体験を味わっているらしかったが、食べた人たちに異常が出たような書き込みは見当たらなかった。
「どうして止めるのさー」
「ちょい待って。……んー、危なくは無ぇ、のかな……。でもみつび先輩になにかあってもヤダし、俺が毒見してからにして」
「え、毒見?」
言うが早いか、赤い飴をキャッチした豪はそのままパクリ。
豪くん先に食べてずるーい、とか、どう? 味どう? と隣りでせっつくみつびを宥めながら、慎重に己の体への変化を確認する豪。
美味い。普通以上に美味い。特に何事も起きなそうだし、これならみつび先輩も食べて大丈夫か?
そう豪が言葉にしそうになった矢先、みつびの手が自分の腕に触れているのが目に入る。
どくんっ……
―― うを!? な、なんだ心臓が……。みつび先輩の手、細いけどあったけー……って落ち着け俺!
自分に触れる指。上目遣いな瞳。いつも以上に心拍数が上がる。
「ねーねー豪くん。もう私も食べていいー?」
「やっ、えっと……そんな美味いもんでもねえし、ほら! そろそろ昼飯時だし、展望台の方へ移動しようぜ!」
「むう。おいしくないのかー。なら美味しいお弁当に早くありついた方がいっか」
「そうそう!」
豪、なんとか誤魔化した。
腹減ったー! というのを口実に足早に展望台までたどり着く。ちゃっかりみつびの手は引いて。
いつも自作のおにぎり弁当な豪を察したのか、みつびは豪の分のおかずが入った大きめのお弁当箱を差し出した。
「はい、こっちの大きいのが豪くんの」
「さんきゅーみつび先輩! ……うん、うまい!」
「美味し? 良かった」
代名詞的なかまぼこや、タコさんウィンナーがもりもり詰め込まれたお弁当箱も、みるみる空っぽになっていく。幸せそうに食べてくれる豪の姿に、みつびも嬉しそうに笑顔を向けた。
そのみつびの頬に、米粒というおべんとうがチョコンとくっついているのに豪が気づく。
どくんっ……
取りたい。いや言えば済むんじゃね? だが取りたい。ついでに頬に触れたい。
増長された欲望は、豪を正直な行動へと走らせた。
「みつび先輩」
「え、何?」
「(ぱっくんちょ)」
豪、みつびの頬のお米を取ってやった。 口 で 。
美味い。柔らかかった。やわらか………、
!?
衝動に駆られた行動から我に返った豪は、一気に耳まで赤くなる。ハッ、先輩は!?
肝心のみつび、珍しくもキョトンと瞳を見開いて数秒の間の後。
「び、びっくりしたー。もしかして先月の3倍返し?」
「わわわるい!! 米粒付いててっ、取ろうと思ったらみつび先輩のほっぺたも食べたくなっ、じゃねえ!!」
「もー、恥ずかしくて死にそう」
「ゴメンナサイ」
思わず土下座な豪だが、今顔をあげれば彼女の貴重な顔が拝めたであろう。やや赤みの差した頬、どこか困ったような嬉しそうなような口の端の上下具合、そんな照れたみつびの表情が。ああ無念。
数度目かのみつびからの『気にしないでー』という言葉で、ようやく浮上した豪は今度は展望台備え付けのキャンプに使うテーブルに移動し、そこで火を熾す。
「こうして串に刺して、表面だけ当たるようにクルクル回して」
「マシュマロ焼くの? わー、ドラマで見た事あるけど食べたことないや」
「ほい、みつび先輩。どうぞ」
「わーいっ(もぐぅ) なにこれあまーい、甘露ってこんなのかもって味ね。美味しい!」
「気に入った?」
「外で食べたっていうのもあるんだろうけど絶品よ。ありがと」
「よかった」
半分だけかじられたみつびの持つマシュマロ。………今あれをもらったら間接キス。そんな単語がよぎった瞬間またも豪の鼓動がずんどこ音を立てた。
まてまて確かに日頃ちょくちょくみつび先輩にドキドキしてっけども! 今日俺おかしくないか!? あの飴食べたあたりから!
……飴?
「そうか! 飴のせいだったんだ!」
「え? なにが?」
マシュマロ時の欲望はどうにか堪え切って。
暗くなる前に帰路へと赴いた帰りのロープウェイの中。
マシュマロあたりから、ずっとモンモンもといモヤモヤしていた己の思考に、やっとスッキリいく結論にたどり着いた豪は脳内の台詞が思わず口から発せられる。
尋ねるみつびに、いやさっき先輩の頬にごにょごにょしたのが……と、歯切れ悪く説明する豪。
みつびはなるほどと頷く、が。
「飴のせいかー。ああいう押されまくるのも悪くないなーって思ったのに」
「え」
「豪くんの意思じゃないんじゃねー残念」
「いや! あくまで俺の本心が我慢できずに暴走したっつーか、ってうをおおおお俺なに言ってんだあああ!!」
「あはは、じゃ、今度は素でよろしく♪」
すっかりいつも通りな雰囲気になった、ロープウェイ内。
『今度』という言葉に、ふと豪はみつびを見つめる。今年で卒業となる彼女は来年には寝子高にはいないわけで。
―― 来年も、その次も、ずっと隣りにいたい。
胸の内に、飴の効果とは違う心からの熱さを感じながら、豪は自分のリュックから綺麗にラッピングされた箱を取り出すと、それをみつびの前に差し出した。
「さすがにネッシー型のチョコは見つからなくてな」
嬉しそうにみつびが箱を開けると、お目見えしたのはサーフボード型のホワイトチョコレートのセット。
パァッと輝いた笑顔を見て、豪もホッと息をつく。
―― ……クッキーって友達でいようって意味なのか……危ねえ。寸ででダチに教えてもらって良かった。
―― あの焼きマシュマロがお返しかと思った~。ちょっとドッキリしたけど、うん、豪くん意味とか知らなそうだもんねー。
こっそり呟かれた二人のそれぞれの心の内だったり。
夕陽が山際までくると、木々の輪郭をなぞるように黄金色の線がしかれたように見えて、自然の美しさに見惚れればどちらからともなく手が重なる。
「これからも……大学に行っても、よろしくな」
「うん、また2人で来たいね」
オレンジ色の光は、そっと肩を寄り添わせた二つの影を映し出すのだった ――。
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1000人
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41人
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シナリオガイド公開日
2017年03月01日
参加申し込みの期限
2017年03月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月08日 11時00分
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