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【ホワイトデー】煌燦-KiraKira-ホワイトアイランド
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● 寝子ヶ浜海浜公園~空へ
ライトバルーンが空に浮かび始めた頃、ウェディングコスプレの
鎌八 まもる
と
響 タルト
は、写真を撮られたり新聞の取材に答えたりしていた。派手な格好なので記者の目にとまったらしい。明日の朝刊の地方面あたりに載るのだろう。
取材のあと、人混みから離れて一息ついたところで、タルトはまもるにふと尋ねた。
「コスプレだし今更だけど、こういう格好、本番にとっておかなくていいの?」
「本番の時? ああ、感動が薄れる的な?」
「そう」
「オレよりにゃんこたんの方が、そういう気持ちあるんじゃないのか?」
問い返されて、タルトはちょっと考える。楽しい気持ちはあったけれど、そういえば、とっておきたい気持ちにはならなかった。何故かな、と思って、ぽんっと手を打つ。
「ふふ、僕は本番ならもっとフツウじゃない凝った衣装にしたいからね」
「え、ラスボスみたいに式場なのかドレスなのかわからないような奇抜なのとか?」
「や、それはちょっと違うかもだけどさ」
どうもタルトとは掛け合い漫才みたいな会話になってしまう。
「本番か……」
まもるは、数年後あるいは十数年後の、自分と誰かの結婚式を思い浮かべようとして、失敗した。
目の前のタルトがあまりにキラキラしているせいだ。
「まあ先のことはわかんないし」
タルトは肩を竦める。
「そうだな、先の事はどうなるかわからない。だからこそとも言える。今日のウェディグドレス姿は大切に保管しておくよ。オレの心の博物館にね」
そこは美術館じゃないのかなーと笑いながら突っ込むタルトの姿を、両の手の人差し指と親指でつくったフレームの中に収めてみる。
「うん。ライトアップされた夜に輝く高貴な真珠。大きく開いた白い背中に弧を描くポニテ。大英博物館のロゼッタストーン級の目玉になるな!」
「また適当なこと言ってー」
タルトは笑った。
まもるも照れたように笑って、それから、あ、と声をあげる。
「そうだチョコのお返し」
ポケットの中を探って、小箱を取り出す。
ずいと差し出されたそれを受け取って、蓋を開け、タルトは感激の声をあげた。
「うわあ、可愛い!」
それは、蹄鉄型の指輪だった。
「蹄鉄は幸運を呼ぶって言われてる。一つしかないから指輪の交換は出来ないけど」
「ありがとう。食べ物のプレゼントかと思ってたからびっくりだよ。もらっていいの?」
「もちろん」
タルトは早速指に嵌め、よく見えるようライトバルーンの灯りに翳してうっとりため息。
「うん、すごく嬉しいよ」
すると、いつになく真剣な目をしたまもるの顔が近づいてきた。
「……ね、キスしていい?」
「はいはいポニテキスでしょ」
タルトはくるっとターンして、ポニテ好きのまもるに後ろ髪を見せようとする。けれど、まもるはその動作を阻み、タルトの瞳を覗き込む。
「いや、ポニテキスはこないだ寝てる時にさせてもらった」
「ええっ? 寝てるときって何?」
冗談めかしたタルトの声は、まもるの真面目な声に打ち消される。
「だから……」
「ポニテキスじゃなくてほんとのキスをしたいって? ……ムッシュくん熱でもあるの?」
「熱? ああキミにぞっこんだよ」
タルトはびっくりした。
ただただ、びっくりした。
まもると自分は、一緒にいて楽しい相手だが、恋人と言うわけではない。
いわゆる、友達以上恋人未満というやつだ。だから、キスなんて展開があるなんて、思ってもみなかった。
まもるの唇が近づいてくる。
「え、わ、……わあっ!」
タルトは飲みかけの水筒を空へ向かって吹っ飛ばした。
水筒の中身がシャワーみたいに降って来て、見事に頭から被ってしまう。
水でよかった、と思ったのも束の間!
「ミャー!?」
タルトのろっこん<チェシャ猫>が発動して、タルトは猫に変化していた。
「ミャッ!?」
タルトは持っていたバルーンにひっかかり、そのままゆっくりと空へ浮かび上がる。
「にゃんこたん危ない! スパイダースバイダー!」
まもるは咄嗟に叫び、ろっこん<クモ男>で蜘蛛に変身すると、蜘蛛糸をタルトを乗せたバルーンに向かって放った。蜘蛛糸はバルーンを捕らえたが、地上に引きずり下ろすだけの重量は蜘蛛のまもるにはなく、蜘蛛糸にぶら下がったまま一緒に空へ。なんとか蜘蛛糸を手繰って風船までたどり着くと、まもるは猫のタルトの鼻先によじ登った。
(ふー。にゃんこたん大丈夫?)
「ミャー」
タルトは猫の声でまもるに無事を告げる。
なんだかおかしなことになってしまったが、ま、ハネムーンの予行練習と思えばいいか、とまもるは思った。
カップルたちはそれぞれ自分たちのことに夢中で、ふたりがろっこんで変身して、空へ舞い上がってしまったなんて気づいていない。
タルトはこの遊覧飛行を楽しむことにしたし、まもるもそうだった。
ふわふわと風に乗って上れば上るほど、街は白く輝く宝石箱のようにふたりの目には映った。
(綺麗……町中が白いや)
まもるは、夜景の美しさや、それにもまして君が素敵だなんてことを、得意のウィンクをしながら伝えたかった。しかしそれができなかったので、蜘蛛の糸を風に乗せて吐き出し、ホワイトデーの夜をさらに美しく演出した。タルトは夜景をバックに描かれる、万華鏡のように予測がつかない複雑な波模様に心奪われた。
(そういやムッシュくんの糸も白だ。キラキラ光ってる……蜘蛛の糸って、綺麗なものだったんだね)
このままどこまでゆくのかなんて知らない。
きっとちょうどいい頃合いで、まもるがうまくやってくれるだろう。
だって彼は、すてきな蜘蛛男なのだから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
1000人
参加キャラクター数
42人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月25日
参加申し込みの期限
2017年03月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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