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「ねぇ、機種何にしたの?」
背後から呼びかけられて、津島直治はその場で三メートルほど飛び上がりそうになった。別に後ろめたいことをしているわけではないのに、こわごわ振り向く。
「え……?」
「一組の津島でしょ? ボクは二組の羽月」
「ああ、うん」
見知った顔にほっとする。別に呪文めいた機能説明をするために来たのではなさそうだ。
羽月英理、同じ中学で、直治からすると隣のクラスの生徒だ。
「体育とか一緒になることあるし、生徒会の仕事してると他のクラスや学年の情報も入ってくるから」
「わかるよ。割と有名な人だよね」
「その有名ってのは……いい意味だと嬉しいんだけどね」
ややぶっきらぼうな口調、鋭い視線、けれども怒っているようには見えないし、逆に冗談で言っているのかどうかもよくわからない。直治は少し、どう返すべきか迷ったものの、結局は素直に伝えることにした。
「文武両道の優等生で、生徒会の会計補佐もやってる。それで有名じゃないはず、ないだろ?」
皮肉っぽく聞こえなければいいのですけど、と思いながら直治は遠慮がちに話した。
「ふーん」
英理はわかったような、わかっていないような声を出す。すごいね、とか、がんばってるね、とか敵意混じりの称賛を向けられたわけでもなく、逆にへりくだるような態度をとられたわけでもない。中学になってからはつとにそういう相手を見ることが多かっただけに、彼のごく普通の応対は悪い気がしなかった。
「それでケータイ、機種変に来たんだよね?」
「いや俺は、なんとなく、ぶらっと見に来ただけで……」
直治は微笑してみたけれど、たぶんその笑顔は、食品用ラップフィルムを被せたように強張っているという自信があった。
もちろんその不審さを英理も読み取っていた。
もしかしてパソコンとか機械関係苦手なんだろうか。
そういえば店員に接客されているときも、彼の背中が、癌の告知を受けている患者のように見えた気もする。
「今使ってる携帯、貸して」
英理が手を出すと、「うん」と観念したように直治は応じた。
「ああ、これだったら、ほとんど使用感が同じで中身がスマホになったやつがあるよ」
「それ……がらほ、って言うんだよね?」
「そうそう。もちろんガラケーだってまだ売ってるけど、おじいちゃん仕様というか、文字盤が異様に大きかったりして逆に使いにくいと思う」
聞いているうちに直治の心は落ち着いてきた。英理が決して、わけのわからない呪文を唱え出さなかったからだと思う。言葉もクールなようでいて、ちゃんと直治の目線に立っていてくれて温かい。
ところでこれ、画面つかないんだけど? という英理に、申し訳なさそうに直治は応じた。
「たぶん壊れてる……から」
「えっ、じゃあ機種変しないと困るんじゃない?」
「困る。でも、新しいケータイにするのも、ハードルが高そうで……」
「大丈夫、簡単だから。なんならボクが教えるし」
「いいの?」
「乗りかかった船ってやつだよ」
このとき英理の口元に、笑みが浮かんでいた。
一時間後。
結局、直治はスマホを購入しなかった。
とても迷ったのだが、そもそも、壊れたケータイが修理対応できるとわかったこと、しかも、溜まりに溜まったポイントのおかげで修理費用も無料だと知らされたという事実にはあらがえなかった。
こうしてショップを出たとき、英理の手には新品の最新機、直治の手には、修理中に使う代替機(いわゆるガラケーの同じ機種)が収まっていたのである。
「ガラケーを使い続けるってチョイスもいいね。一つのものを大事にするって態度は見習いたいな」
「そんな立派なのじゃないよ。慣れない技術に臆病になっているだけ」
「慎重、というべきじゃないかな? でも、ガラケーじゃコミュニケーションアプリが使えないのは残念だけどね」
「コミュニ……それ、なに?」
「電話やメールとはまた違って、簡単にメッセージをやりとりできる機能、ってところかな」
英理は楽しげに、絵本でも読み聞かせるようにして直治に説明を行うのだった。
――そういうのがあるんだ。
そういうのを使えば、もっと色んな人、たとえば彼と、親しくなれるだろうか――そんなことを直治は思った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月27日
参加申し込みの期限
2017年03月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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