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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
マダムキラー
「駅伝では猫引き連れて、三人四脚に参加したんだ。
猫リフティングしたり、邪魔しにきた謎の老人の肩揉んで満足させたりな！
お年寄りには優しくが基本だろっ」
猫リフティングで、檸檬は見事区間MVPを獲得した。薫がTVねここから檸檬の勇姿を拾って千代子に見せ、檸檬は羨望の眼差しと賛辞を受けた。
「凄いわ、こんな事が出来るなんて」
「偶然だよ、猫がうまく頭の上に、おさまってくれたんだ。気があったんだな」
くすぐったそうに笑う檸檬も、次の瞬間しょぼん。
「でも此間の一夜漬けでは寝こんじまった間に女装させられてた。ナンデソウナッタ……しかも写真撮られたっぽいんだよ。
どうすれば取り戻せると思う？」
「お相手の方に、きちんとお願いしてみてはいかがかしら？」
「……うぅ、話してわかる、かなぁ？ でも諦めたらそこで試合終了だよな……？」
「頑張って！」
「そういや、マダムの若い頃ってどんな感じだったんだ？」
「私の若い頃？ そうねえ、戦争も経験したし、あれよあれよという間に過ぎてしまったわ。
いつの間にか168センチあった身長も、すっかり縮んでこの通りよ」
「168！？ 俺より高い！」
「ほほほ、貴方はお若いんだもの。まだまだ、これからよ」
「そっかー、そうだよな！ うん、頑張るぜ！」
話し終わる頃。時間を置いたせいか、檸檬はようやく、はちきれそうに苦しいお腹に気付き始めた。
「大丈夫？」
傍で一緒に食事をしていた、黒依 アリーセと普堂 しおりが、心配して近づいてきた。
彼女らは石釜で焼かれた しらすピザや、サザエやホタテ、エビなどを心行くまで堪能した。
特に注文してから焼き上げられる寝子島名産のしらすのピザは、生地もモチモチで、和テイストの変わった風味が香ばしくて美味しい。
デザートも独特の質感の、パンナコッタが癖になる。
プリンが大好きな、白沢先生が見たら、きっと喜ぶに違いない。
デザートの制覇を狙っていた しおりだが、美味しくて同じものをつい、もう一つ食べたくなった。
他にもフルーツフレーバーのパウンドケーキをはじめ、ジャージ牛のヨーグルト、アイスなどが並ぶ。
飲み物もコーヒー、紅茶、ハーブティ、各種フルーツジュースと幅広い。
フルーツやサラダまで、時期や時間ごとに提供される内容が違うようだが、とても一度で食べ切れそうもない。
「どうした坊主、胃薬飲むか？」
駆けつけた毒島 柘榴の申し出を、檸檬はありがたく受けた。
アリーセが持ってきてくれた水と共に、薬を飲めば人心地つく。
「やばい……ちょっと調子に乗りすぎたかな」
「ま、若いってのは、そういうもんだよな！」
「ええと、お兄さんもそんな感じでした？」
「俺か？ 俺はチビの頃は病弱だったから、どっちかってーと少食だったな」
たくましい外見からは想像もつかない柘榴の過去に、檸檬は驚く。
「そっかー。なあ、せっかく集まったんだし、皆の趣味とか聞いていいか？」
「俺は殺し愛だな！」
「……はい？」
いたいけな青少年には、意味がわかりません。
「私は絵日記かな、あとはもふもふとか、お菓子作り♪」
しおりが答える。
「私は……いつか歌手になれたらいいなと思って」
透き通る声で言い、アリーセは目を伏せた。
アリーセの番が来た。
彼女は自身の左手の甲の刺青にまつわるエピソードを、届ける。
自分の話であることは、伏せたのであるが。
それは在りし日、ドイツの田舎町。
祖母から話があるとの事で、一族の女性だけが集められた。
3人の娘と4人の孫。総勢８名が、姦しくしている。
ドイツ語のお喋りの輪に入れず、母親の隣でトルテをちびちび口に運んでいる子が、幼き日のアリーセだ。
でも今日の主題は、アリーセの事。
祖母が手を２回叩くと、お喋りを止めてアリーセと年少の従妹を除く全員が、手袋を外す。
手の甲には皆、七芒星を囲むヤドリギの刺青。
ハーブの薬とお守りを扱う、祖母のお店の看板にも同じ模様がある。
祖母が語り 母がアリーセに分かるよう言葉を訳した。
お店の事
森のハーブの事
お守り達の意味
祖母の母が体験した戦争の事
隠れ忍んでいた時代の事
そのずっと前の時代の事
受け継いできた知識の事
祖母は言う
「お前は三女の娘だし、強制するような時代でも無い。
刺青を彫れば知識を、彫らなければ普通の生活を得られる――ゆっくり考えて決めな」と。
店に並べられた品々の意味、その歴史の重みを知り単純な興味と、一族の誇り。
逡巡したアリーセは12歳の時、刺青を宿す道を選んだ。
アリーセが語り終えると、ただ静かに拍手のみが送られた。
話を事実として受け止めるか、それとも御伽噺として受け止めるかは、聞いた人間によるだろう。
猫リフティングしたり、邪魔しにきた謎の老人の肩揉んで満足させたりな！
お年寄りには優しくが基本だろっ」
猫リフティングで、檸檬は見事区間MVPを獲得した。薫がTVねここから檸檬の勇姿を拾って千代子に見せ、檸檬は羨望の眼差しと賛辞を受けた。
「凄いわ、こんな事が出来るなんて」
「偶然だよ、猫がうまく頭の上に、おさまってくれたんだ。気があったんだな」
くすぐったそうに笑う檸檬も、次の瞬間しょぼん。
「でも此間の一夜漬けでは寝こんじまった間に女装させられてた。ナンデソウナッタ……しかも写真撮られたっぽいんだよ。
どうすれば取り戻せると思う？」
「お相手の方に、きちんとお願いしてみてはいかがかしら？」
「……うぅ、話してわかる、かなぁ？ でも諦めたらそこで試合終了だよな……？」
「頑張って！」
「そういや、マダムの若い頃ってどんな感じだったんだ？」
「私の若い頃？ そうねえ、戦争も経験したし、あれよあれよという間に過ぎてしまったわ。
いつの間にか168センチあった身長も、すっかり縮んでこの通りよ」
「168！？ 俺より高い！」
「ほほほ、貴方はお若いんだもの。まだまだ、これからよ」
「そっかー、そうだよな！ うん、頑張るぜ！」
話し終わる頃。時間を置いたせいか、檸檬はようやく、はちきれそうに苦しいお腹に気付き始めた。
「大丈夫？」
傍で一緒に食事をしていた、黒依 アリーセと普堂 しおりが、心配して近づいてきた。
彼女らは石釜で焼かれた しらすピザや、サザエやホタテ、エビなどを心行くまで堪能した。
特に注文してから焼き上げられる寝子島名産のしらすのピザは、生地もモチモチで、和テイストの変わった風味が香ばしくて美味しい。
デザートも独特の質感の、パンナコッタが癖になる。
プリンが大好きな、白沢先生が見たら、きっと喜ぶに違いない。
デザートの制覇を狙っていた しおりだが、美味しくて同じものをつい、もう一つ食べたくなった。
他にもフルーツフレーバーのパウンドケーキをはじめ、ジャージ牛のヨーグルト、アイスなどが並ぶ。
飲み物もコーヒー、紅茶、ハーブティ、各種フルーツジュースと幅広い。
フルーツやサラダまで、時期や時間ごとに提供される内容が違うようだが、とても一度で食べ切れそうもない。
「どうした坊主、胃薬飲むか？」
駆けつけた毒島 柘榴の申し出を、檸檬はありがたく受けた。
アリーセが持ってきてくれた水と共に、薬を飲めば人心地つく。
「やばい……ちょっと調子に乗りすぎたかな」
「ま、若いってのは、そういうもんだよな！」
「ええと、お兄さんもそんな感じでした？」
「俺か？ 俺はチビの頃は病弱だったから、どっちかってーと少食だったな」
たくましい外見からは想像もつかない柘榴の過去に、檸檬は驚く。
「そっかー。なあ、せっかく集まったんだし、皆の趣味とか聞いていいか？」
「俺は殺し愛だな！」
「……はい？」
いたいけな青少年には、意味がわかりません。
「私は絵日記かな、あとはもふもふとか、お菓子作り♪」
しおりが答える。
「私は……いつか歌手になれたらいいなと思って」
透き通る声で言い、アリーセは目を伏せた。
アリーセの番が来た。
彼女は自身の左手の甲の刺青にまつわるエピソードを、届ける。
自分の話であることは、伏せたのであるが。
それは在りし日、ドイツの田舎町。
祖母から話があるとの事で、一族の女性だけが集められた。
3人の娘と4人の孫。総勢８名が、姦しくしている。
ドイツ語のお喋りの輪に入れず、母親の隣でトルテをちびちび口に運んでいる子が、幼き日のアリーセだ。
でも今日の主題は、アリーセの事。
祖母が手を２回叩くと、お喋りを止めてアリーセと年少の従妹を除く全員が、手袋を外す。
手の甲には皆、七芒星を囲むヤドリギの刺青。
ハーブの薬とお守りを扱う、祖母のお店の看板にも同じ模様がある。
祖母が語り 母がアリーセに分かるよう言葉を訳した。
お店の事
森のハーブの事
お守り達の意味
祖母の母が体験した戦争の事
隠れ忍んでいた時代の事
そのずっと前の時代の事
受け継いできた知識の事
祖母は言う
「お前は三女の娘だし、強制するような時代でも無い。
刺青を彫れば知識を、彫らなければ普通の生活を得られる――ゆっくり考えて決めな」と。
店に並べられた品々の意味、その歴史の重みを知り単純な興味と、一族の誇り。
逡巡したアリーセは12歳の時、刺青を宿す道を選んだ。
アリーセが語り終えると、ただ静かに拍手のみが送られた。
話を事実として受け止めるか、それとも御伽噺として受け止めるかは、聞いた人間によるだろう。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年08月14日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年08月21日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2013年08月21日 11時00分
