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何でも屋『いぬもり』の日常
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そのチラシを手にした
恵御納 夏朝
は、くるりと目を丸くした。
(何でも屋『いぬもり』? いぬもり、犬杜……もしかして……)
胸をどきどきとさせながら、夏朝はチラシに記されていた住所へと向かう。
古びた店構えの戸を潜れば、そこには、夏朝の読み通りに見慣れた顔が2人分。
「こんにちは、一閃さん、初ちゃん……! 久しぶり……!」
「お前か……久しぶりだな、本当に」
いつかよりも幾らか柔らかい
犬杜 一閃
の声を耳に、夏朝は胸の内にほっと息を吐く。
一閃と
犬杜 初
の元気そうな様子は、夏朝の心を嬉しくさせた。
初めて訪れた店の様相に、ちょっぴりのわくわくも心に射す。
「どうしたのよ、そわそわして」
「あ、その……わんこさんや猫さんもいるかな、って……」
「今はいないが、預かることもある」
初に見抜かれたそわそわの理由を答えれば、一閃が訥々と言った。
「そっかぁ……ちょっと残念」
「で? 今日はうちにどんな用事?」
問われて当初の目的を思い出し、夏朝はピンと姿勢を正す。
「依頼は……えっとね……話を聞いて、相談にのってほしいな、って」
夏朝の表情に、少し込み入った話になることを察してか、
「……座るといい。茶くらいは出せる」
と、一閃が店内の、年季の入ったテーブルを目で示した。
じきに運ばれた湯気くゆる茶を前に、実を言うと……と、夏朝はぽつぽつと話し始める。
「色々ありすぎて進路とか将来とかまだ殆ど考えられてなかったって事に、この間気付いちゃって……」
「わ、高校生っぽい悩み!」
初が声を上げるのを、一閃が名前を呼んで制した。
そのやり取りに僅か目元を和らげた後で――夏朝は、そっと眼差しを伏せて左手の甲を右手で押さえる。
「今の所、ごくたまにだけど、耳鳴りとか目が霞んだりする事もあるから。その辺りも踏まえて考え中なんだ」
「それは……大丈夫、なのか?」
「ちょっと、病院とか行った方がいいんじゃない?」
口々に心配の色が滲む声を掛けられて、夏朝は曖昧に眉を下げた。
「病院では治らないと思うから……とにかく、一閃さんや初ちゃんから、話や意見が聞けたら嬉しいなって」
話したくない事もあると思うから無理強いはしないと付け足して一旦話し終えれば、
「それってさ、真面目な話、高校生なら誰でも悩むことじゃない? ういも、将来のことなんてわかんないし」
と、初が自分で口にした通りに、ごく真剣な面持ちで言った。
「で、わかんないのに進路とか決めなくっちゃいけないって、高校生の辛いとこだと思う」
「うん……そう、かも」
けれど、そうだとしても、夏朝には進む道を決めることを急ぐ理由がある。
交換日記越しに、別人格である【夏夜】が、真摯なメッセージを残してくれたから。
「……俺は、死んだ父の跡を継いでこの店をやっている」
沈黙を、一閃の凪いだ声が静かに破った。
「だが、好きで選んだ道だ。子供の頃から父の仕事を間近に見て、誇りに思っていた」
「好きで、選んだ……」
一閃の言葉を繰り返す夏朝。初が、ぽん、と手を叩いた。
「そう、好きなことしたらいいじゃない! あんた、犬や猫がいないかって言ってたでしょ?」
「あ、うん……吼える犬は苦手なんだけど、特に猫さんは大好きだし」
「じゃあ、獣医とか、ペットシッターとか……あ、どっちも例えばだけどね」
つまり、『好き』を仕事にするのを目指すのはどうかという話らしい。
ういもショップ店員とか憧れるなぁ、と、初は笑った。
「全力でやって、それで違うって思ったらやり直したらいいし。ね、お兄ちゃん」
「そうだな……俺の父も、この仕事を始める前には別の仕事に就いていたらしい」
本気で選んだ道なら、失敗してもきっと何かの糧になると一閃。
「だから多分……わからないということを、恐れすぎる必要はない、と思う」
回答になっているだろうかと、その眼差しが問うている。
「……ありがとう。報酬は……休日にバイトで稼ぐようにしてるから、数千円までなら」
「話を聞いただけだ。そんなには貰えない」
そう言って一閃が提示した額を、夏朝はきちりと支払った。
長居はすまいと、温くなった茶を飲み干して立ち上がる。
「それじゃ、また……素敵な依頼が、沢山来ますように!」
扉の外、春の色が覗く青空の下で夏朝は一つ息を吐いた。
(本当は……他にも話したい事や悩み、色々あるんだけどね)
例えば、進路や将来について考えていなかったことを気付かせてくれた、もう1人の自分のこと。それに。
(あの異世界で一閃さんから聞かれた事への答えも……まだ……)
縋るような眼差しや泣き出しそうな声音を思い出す。そして、夏朝は願った。
(どうか、2人とも……寝子島で普通の幸せを沢山得られますように)
そうして、その幸せが、思い出が。
クローネの思惑と呪縛を振り切る為の切欠に、武器に、切り札になるようにと。
きゅっと拳を握って、夏朝は胸の底に祈りを沈めた。
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あとがき
担当マスター:
巴めろ
ファンレターはマスターページから!
お世話になっております、ゲームマスターの巴めろです。
まずは、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
寝子島では初めて、一閃と初が皆様のお世話になりました。
お悩みお聞かせください! とは言いながら、
逆に色々とお心遣いなどもいただきまして、しみじみと有り難い限りです。
とは言え、何でも屋としても、どうかPC様方のお力になれているようにと願って。
重ねてになりますが、ご参加くださった皆様に心からの感謝を。
この度も、本当にありがとうございました!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月29日
参加申し込みの期限
2017年02月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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