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■
仲秋 薫
の鏡よ鏡
唐突ながら。
仲秋薫は美女である。
自他共に認める美女であり、深い自負と実績を伴った名実そろった美女である。
それが故に慎ましくも誇り高く、長い髪と曇った眼鏡で目元を隠し、美しすぎるがゆえに人を傷付けてはならぬと大きなマフラーやサージカルマスクで顎の輪郭ごと隠してしまう美女である。
決して奢らずひけらかさず、一周回って逆に目立つくらいに美貌を隠す彼女の趣味は――鏡を開くことだった。
「なんて美しいのかしら……」
個室に籠もって三面鏡を開いて、自身の顔を眺める薫。
白雪姫のお后様もかくやという執心ぶりで、自らの目尻や顎を指でなぞった。
まるで丸ペンで書き込んだかのような細くくっきりとした二重まぶた。ノーメイクであるにも関わらずよく開かれた目は見る者を釘付けにするかのように目尻のラインを引き、現代の美観にきわめてマッチした鼻の形をなぞっていけばぷっくりとした赤い唇がある。
当然のように骨格は整い、耳から頬骨から下顎の先に至るまでコンパクトでしゅっとした輪郭が描かれている。
人々は油絵で美女を描くかのように苦労してメイクを重ね、この顔に近づけていくというのに、最初からこんな完成形が備わっていることに罪悪感すら覚えるものである。
以上、賛美である。
薫本人がそう思っているか否かはさておいて、それに並ぶほどの熱いため息をついて心地よい時間を過ごした後は、再び眼鏡とマフラーを装着して(本人基準では)地味な自分となって世間に順応しようとしたその時である。
『あなた、ねえあなた。毎日そんなに私を見つめて、そんなに私が美しいかしら』
鏡が喋った。
とっても今更な表現で申し訳ないが、薫は率直にそう思った。
暫く現状を噛みしめるように理解してから、うんうんと二三度頷く。
「さきほどから聞こえていた声の主はあなたでしたか」
『お気づきになられなくて?』
わざと丁寧な聞き方をしてくる鏡。どうやらプライドの高い性格であらせられるご様子。
「幻聴のたぐいかと思っておりましたから」
『まあ、無理もないわ。こんな美しい顔を見せられて正気でいられるはずがないもの。ふふふ』
「…………」
鏡に顔なんてあるんでしょうかと言いかけたところで、薫ははたと理解した。
理解した上で、うんと頷く。
「同感です」
『そうでしょう?』
「折角ですから、顔に限らず自分の身体も磨いてみませんか」
『あら、あら……いいアイデアじゃないの。私もそう思っていたところよ。丁度言おうとしていたんだから』
ある意味、自分の鏡に相応しいプライドである。
薫は個室を飛び出すと、近くの手芸屋さんへ飛び込んだ。
「いいですか、美しさは実用性に宿るものなのです」
そう言って薫が手に取ったのはお菓子や造花の飾りものだった。
今はどうか知らないが、一昔前の女子高生がキャッキャ言いながら携帯電話をフルーツパフェみたいにしていた時代があったものだが、それ専用のアイテムである。
生クリームみたいな質感の接着剤でドーナツや花やウサギちゃん人形をくっつけるのである。
『DECO! DECOね!? その発想は……あったわ! 十年前からあった!』
ありもしない胸を張る鏡に、そうでしょうともと言いながら棚に戻す薫。
ちっちゃいインカムでのフリーハンド通話が普通の現代、女子高生がぶつぶつ言いながら歩いていても別に不思議に思われないのである。そのうち謎の踊りをしながら歩いても大丈夫な時代が来るのだろうか。
さておき。
「こういうのもいいですが、あなたにはコレです」
薫が改めて手に取ったのはラインストーンだった。
女子高生がポケベルを世界一上手に使っていた時代から愛されるデコレーションアイテムである。
『……地味じゃあないかしら』
「言ったでしょう。実用性なのです。そして必要性なのです」
鏡にあう色の石をいくつか買い物籠にいれて、薫はほっこりと笑った。マフラーの裏に隠れて見えない笑みであはるのだが。
「あなたには、これからも私のそばに居て欲しいのですよ」
『…………』
お買い上げしたラインストーンとレジンを、どこか控えめに、しかしキレイに並べて添えると、薫は会心の笑みを浮かべた。これまたマフラーと眼鏡に隠れた美しさなのだが。
「どうでしょう。お気に召したかしら」
鏡は暫く黙った後、無い目をそらして無い頬を染め、『いいんじゃないかしら』とだけ呟いた。
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担当ゲームマスター
青空綿飴
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月17日
参加申し込みの期限
2017年01月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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