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■ごはん
「ほいひいほいひい」
陽毬は口いっぱいにフィッシュフライを頬張ってもーむもーむしていた。
それがキュッとしぼみ、どういう物理法則かわかんないけどまとめて飲み込まれる。
「…………」
流はサンドイッチが沢山積まれたお皿を手に、無言かつ無表情でその様子を眺めていた。
さっきまでは、なんかこう……『本居って、こうしてるとただの可愛い女の子なんだよな』みたいなモノローグと共にはしゃぐ彼女の横顔がドキドキする感じの語彙をつかって描写されるシーンに行きそうだったじゃん。
なんでハムスターの食事シーンみたくなってるのさ。
「あ、水守くんありがほむ!」
言い終わる前に皿をひったくり、高速でサンドイッチを口に放り込んでいく陽毬。いやヒマリスター。
「お魚全部見て回るんじゃあなかったのか?」
「もっへもははま……」
「飲み込め」
物理法則なんのそので飲み込んでから、ジュースをごきゅごきゅする陽毬。
「だって、お魚見てたらお腹すいちゃったんだもん」
「……そういう目で見てたのか!? あの可愛い熱帯魚を!?」
「やだなあ、水族館の展示物だよ? ご飯だと思って見るわけないよ。お刺身もっと取ってきて」
ニコニコ笑顔でお皿を突き出す陽毬。
流は虚空を見た。
「ああダメだ、言葉はまともなのに行動がそれを全部裏切ってる。あとこれバイキング形式だぞ。自分で取りに行けよ」
「だって今食べたいんだモン」
さっきのモノローグシーン(なかったけど)の数倍可愛い笑顔で首を傾げる、安定の陽毬であった。
いまどき大抵の水族館はレストラン施設を備えているものだが、娯楽施設としての側面も強い鴨川シーパークには食べ歩き的なものを含めて複数のレストラン施設が備わっている。伊達に着ぐるみが歩いているわけではない。
オシャレなレストランやフードコート。中でも中高生にはやっぱりバイキング形式が人気だった。
「バイキングって初めてですわ!」
扉をばーんと開いた左右は、賑わうバイキングレストランに目を輝かせた。
その後ろから『うわあ割と混んでるなあ』という顔で中を覗く湊。
扉を開いた姿勢のまま振り返る左右。
「どういったコースが頂けますの?」
「コース? あ、いや……自分でとるんだよ」
「ひ、人から奪うんですの……ハッ、ヴァイキング(海賊)形式!?」
「違うと思う。知らないけど」
なんだか、最初にこの形式を取り入れたレストランがバイキングって名前だったかららしいですよ、一説によると。
「大丈夫かなあ。僕がとってこようか?」
「いいえ、それには及びませんわ。『壕に入るなら膝をつけ』と言いますでしょう?」
「えっと……『郷に入っては郷に従え』?」
「それです」
原型がまるで無いのに意味がなんとなく通ってる気がした。
とはいえこの形式にも暗黙お作法というものがある。
湊は先に料理を取り分けることでお手本を見せることにした。
あとから並んだ左右が鼻歌混じりに料理をとっていく。
「……随分、オシャレな盛り方をするんだね」
「先輩こそとても斬新な配置ですわねえ。お肉から前菜になさるなんて」
「前菜……」
バイキング形式のレストランにきて前菜って単語を聞くことになろうとは。
普段どういう所で食事をしているんだろうと、ちょっとだけ気になる湊だった。
バイキング形式のいいところはもちろん、好きなものを好きなだけ食べられるところである。
たとえば碧南なんかは、サンドイッチとフライを山盛りにしてお腹いっぱいになるまで食べていた。普段の振る舞いからは想像しづらいが、これでバスケ部レギュラーである。身長180センチの運動部員はその消費量も伊達では無い。
碧南がそうかは分からないが、このくらいの女子はご飯をナチュラルにどんぶりで食べたり牛乳ひとパックを一日で消費したりするものである。
さておき。
好きなものを食べられるという意味では南国風フードコートも負けていない。
「ごはん、イルカ型にしてもらえるのかな……」
夏朝はお皿を手に、なんだかわくわくしていた。
元々表情の起伏が少ない子なので、つま先立ちと踵立ちを交互にしてる様子からなんとなーく察して欲しい。
修もそれを察して話を合わせようとしたのだが、どうやらここはノーマル形式。型に嵌めてポンとはしてくれないようである。それは別のレストランのメニューなんだよと話してやると、夏朝は『そっかあ』と言って黙った。つま先立ちが止まったことからなんとなーく気持ちを察して欲しい。
するとその様子をなんとなーく察したスタッフが、こっそりと透明なプラスチック容器を持ち出してきた。
そこにご飯をもってポンっとやると、お皿の上にイルカっぽい形のご飯ができあがる。みんなにやってあげるわけにはいかないのでナイショですよとのことだが、夏朝は目を僅かに開いてぴょんとつま先立ちになった。
イルカっていうかシャチなんだけど、そこは些細な問題である。
修も軽く礼を言って、牛すじカレーを受け取った。
自分のご飯もしっかりイルカ型だった。
そんな様子を横目に見ながら、山ぶどうジュースをちゅるちゅるやる梢がいた。
ココナッツチキンカレーとフルーツジュースの相性ってなんでこんなにいいんだろう、とか想いながら南国風の店内BGMにゆったり乗っていた。
普通食事を終えたら帰りたくなるものだが、梢はもう一回りしてから帰ろうかなあなどと館内の展示内容を思い返していた。
大型ほ乳類や珍妙な生物を見るのもいいが、普段身近に接している生物をあらためて観察するのもおもしろそうだ。
さすがに捕食されるような取り合わせはないにしろ、巨大な水槽のなかでちょっとした共存関係が築かれているのは見ていてなかなかおもしろいものだ。
「でも一番いいのは、あの雰囲気なんですよねえ。冬の水族館も、またいいですねー……」
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担当ゲームマスター
青空綿飴
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月11日
参加申し込みの期限
2017年01月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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