this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
みんなで楽しいひなまつり!
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
46
つぎへ >>
跡野 茉莉
と
回田 はつな
は、2人並んで境内を歩いていた。甘酒の振る舞いを受けたりして、結構歩いていたはずなのだが……彼女達は、今日はただの1度もお互いまともに目が合っていなかった。
はつなは本日そわそわと落ち着きがなかった。隣の茉莉をチラチラ見るのに、茉莉の視線が来ればその目をふい~っと逸らしたり。いつもの笑顔はそのままなだけに、挙動不審この上ない。
そしてその違和感を、茉莉は無表情に感じていた。
いや、彼女と親しい者が見たら今日の彼女は無表情ではないと言うであろう。茉莉はその表情筋は殆ど動かないが、彼女の心は瞳への微細な変化として現れているのだ。そして本日彼女ははつなとのおでかけを、とても楽しんでいた。
だからこそ、茉莉ははつなの様子が気になった。普段1人で散歩することが多い自分を誘ってくれる、大事な友人。元々無愛想と勘違いされやすく、親しく話しかけてくれる人が少ないからこそ、彼女への感謝の念は大きい。そんな大切なはつなが、今日はなんだかそわそわしている気がするのだ。
(いつもと少し違う……無理してるような……どうしたんだろう?)
横目で様子を窺えば、はつなの視線は泳ぎ目線はなかなか合わない。どうしても気になった茉莉は、とうとう意を決してはつなに問い掛けた。
「回田さん……どうかしたの?」
茉莉の真っ直ぐな視線に、はつなは思わずひゃん! と首を竦めた。
(うひ~! なにしたいの私! 茉莉ちゃん困らせてるだけじゃない!)
自分が挙動不審な事に自覚はあった。実は、はつなは今日、茉莉に告白をしようとしていたのだ。
―――友達になろう、と。
長らく女の子の友達が居なかったはつなは、不安だったのだ。
(私は茉莉ちゃんとは友達だって思ってるけど、もし私だけだったら……)
こういうのはきちんと「なろ!」と言わなきゃいけないのだろうか。正解をはつなは知らない。けれど。
(うん、言わないと。だって私は茉莉ちゃんと友達になりたいもん!)
そう決心したはつなは、本日茉莉と約束して寝子島神社に来たのである。しかし、タイミングが掴めず、気持ちばかりがあせりそわそわしていたのであった。
茉莉に問い掛けられたはつなは、思わず手元にあった甘酒を一気にくぴいとあおった。茉莉の瞳に驚きの色が微かに浮かぶ。はつなはぷはあと息を吐くと、茉莉にあははと笑った。
「だいじょぶ! 全っ然平気!」
(う~、ごめんね茉莉ちゃん! 勇気が出るまでもうちょっと待って!)
これが本当のお酒なら、その力を借りる事が出来たかもしれない。しかし甘酒は甘酒。アルコール分1%未満の力しか借りられず、はつなの勇気がたまるにはもう少し時間がかかりそうだった。
結局はつなの勇気がたまるには、ぐるりと広い境内を1周半しなくてはならなかった。
2度目の社殿裏まで来た時、とうとうはつなは意を決して切り出した。
「あのね! 私と~…………と! 友達に、なってくれる?」
お願いします! と告白番組の男の子のように思わず手を差し出したはつな。きょとんとしている茉莉に気付き、慌てて顔を上げ言った。
「あ! 口で言ってなるもんじゃないってのは理解してるよ! でもね、私~……忘れちゃったんだ」
「……忘れちゃった?」
聞き返した茉莉に、はつなはこくんと頷いた。
「……友達の作り方って言うか、なり方って言うか……うひ~! こんな言い方でごめんね、えとね」
もう自分が何を言っているか分からない。笑顔だけが空回りしている気がする。どうして人は言葉がないとダメなのだろう。心を取り出せれば、茉莉ちゃんを大好きな気持ちが分かって貰えるのに。
しかしあせるはつなは次の言葉が紡げない。すると、今まで静かに聞いていた茉莉の口が動いた。
「大丈夫、回田さんは私の大切な友達だよ。これからもよろしくね」
わたわたしていたはつなが止まった。その笑顔を消し、ポカンと茉莉を見る。
「……ともだち?」
「ええ、そう」
茉莉は表情を変えずしっかりと頷く。するとみるみる内にはつなの瞳に涙が盛り上がり、同時に最高の笑顔が広がった。
「ありがと! すっごく! すっごく嬉しい! よかった~、よかったよ~」
はつなはガバリと茉莉に抱き付く。そしてそのままぎゅうっと茉莉を抱き締めた。
抱き付かれた茉莉は一瞬少し驚いたように、その美しい黒色の瞳を見開いた。
温かい、はつなの体。それは彼女の気持ちそのままのようで、優しく茉莉の体に伝わってくる。
はつなは俯いたままぎゅっと茉莉を抱き締め続ける。茉莉は彼女を見ると、その表情を明るくした。そしてはつなの髪を軽く撫でながら言った。
「私もこんな素敵な友達ができて、寝子高に入って本当に良かったと思ってる」
はつなが嬉しそうに顔を上げた。途端に感情が爆発したのだろう、彼女のろっこん<物言う落花>が発動した。
ひらひらと早春の空気に舞う綺麗な花弁。その幻想的な風景を茉莉は見上げていた。
うまく気持ちを表現出来ない私。
私も常々大切な友達だと思っていたが、そういえば口にはしたことがなかった本心。
だから私は回田さんのろっこんを見る度、救われたような気持ちになる。
あなたの心は嘘をつかないから。綺麗な花びらとなって私に降りそそぐから。
ひとしきり花を舞わせて落ち着いたのだろう。はつなは茉莉を放すと明るい顔で言った。
「それじゃさ、今から家に来ない~? お雛様飾ってるんだ~!」
「あ、お雛様は見たい」
仏頂面で茉莉は頷くが、もう2人の間に流れる雰囲気にぎこちなさはない。2人並んで歩き出したが、茉莉がはつなを見て言った。
「……花びら」
茉莉はすっとはつなの髪についていた花びらを取る。恐らくさっきのろっこんの物だろう。しかしはつなも笑顔で言った。
「茉莉ちゃんもだよ~」
はつなは優しく茉莉の髪に触れると、ひょいと花びらを取った。茉莉がぼそりと言った。
「お揃い」
その言葉にはつなの顔がちょっとびっくりした後、輝いた。
「そうだね~、お揃い!」
花びらを持って2人は顔を見合わせる。そしてはつなは笑顔で、茉莉はもくもくとその花びらをそっとポケットに仕舞った。
帰りに桃の花を貰って帰ろう。そのお花を雛人形に飾ったら素敵じゃない?
女子高生達が仲良く寄り添いながら歩いて行く。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
46
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
みんなで楽しいひなまつり!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月21日
参加申し込みの期限
2017年01月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!