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みんなで楽しいひなまつり!
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ひなまつりという事で甘酒やひなあられの振る舞いをしている寝子島神社。境内のあちこちで人々が春の味を楽しんでいる。その中に
呉井 陽太
と
楢木 春彦
の姿もあった。
「祭りは美味いもんが沢山あってイイよなー♪」
「うん、まったりまったりー」
楽しそうに並んで歩く2人。彼ら手には甘酒にひなあられ、その上陽太は桃の花も貰ったようだ。可愛らしい花に顔を近づけその香りを嗅ぐ。
「期末テストでくたくただった心も体も癒されて。おとこだけどひなまつりを超満喫ー♪」
「甘酒って温まっていいよなー」
ぬくぬくと手元の温かさを楽しむ春彦はいい笑顔。と、陽太が桃の花から顔を上げた。
「お? なんか社務所の方で巫女さんが何か配ってるねぃ」
「ほんとだ、何だろう。行ってみるか」
ぶらりと自由な男子高校生達。ニッと互いに笑い合うと、その足を社務所に向け歩き出した。
社務所では流し雛を配布していた。ちょっとやってみようという事になった2人。それぞれ流し雛を巫女さんから受け取り、一緒にペンの置いてあるテーブルに移動した。
「へぇ、この人形っぽいのに願い事書けばいいのか」
薄桃色の人型の紙をぺらりと持ち上げ、春彦が言う。陽太が自分の紙を前に、その細い目をさらに細くした。
「うーん……願い事、願い事……。春彦君はなんて書くぅ?」
「願い事かぁ……。期末テストの赤点が気になるケド、俺は『二輪免許の筆記合格』かなぁ……」
そう言いながら春彦はハァと溜息をついたが、そうだと陽太を見た。
「そういう呉井は願い事決まってんのかよ?」
「オレ?」
きょとんと自分を指した陽太だったが、その灰色の瞳を少し困ったように伏せた。
「オレは『弟と和解できますように』って書いてみようかな」
「あー……、ちょっとこじらせてるんだっけ」
春彦の言葉に陽太は頷いた。
「弟は、前ほどとげとげしい態度はとらなくなったけど、まだ気まずいままなんだよね」
「そっか」
春彦は相槌を打ちながらも軽く頬を掻いた。
(アイツの態度も変わってきたなら、あとちっとかな。あとは切欠があればいけると思うんだよなー)
実は春彦は陽太の
弟サイドからも話を聞いていたのだ
。けれどもそれは今はまだ己の胸の中に仕舞っていた。陽太は春彦の様子に気付く事なく言葉を続ける。そこにいつもの陽気さはなかった。
「まぁ、そうなったのも……オレがピアニストへの道に行かなくなったのが原因なんだけどさ」
「そうなのか?」
陽太サイドから具体的な話を聞くのは初めてだ。意外な告白に春彦は眉を上げる。陽太は小さく頷いた。
「弟はオレにピアニストになってほしかったようだけど、オレは別の道に行きたくて。その事を話したら『勝手にしろ』って怒りだして。それ以来まともに口を利かないからなぁ……」
なるほどなと春彦は思う。双方の話を聞けば、お互いを嫌っている訳ではない事はすぐ分かる。それどころか。
(ちょっと気持ちがこんがらがってるだけなんだろうな)
しかし兄弟だからこそ、他者には分からない部分もあるのだろう。思案顔の春彦の横で、陽太は独り苦笑した。
「そろそろオレも3年生になるし、何とかしないとね」
肩を竦める陽太。その背中を春彦はパンと叩いた。
「何とかしねぇとって思ってんなら、行動するっきゃねぇだろ」
そして陽太の顔を覗き込み、ニッと笑った。
「ケド呉井のピアニスト姿って想像つかねぇなー」
「お、ひどいねぃ。カッコイイんだよぅ?」
ニヤリと笑って切り返す陽太。もうそこにはあのちょっと重い雰囲気はなくなっていたが、春彦は彼を見ながら思っていた。
(マジで今度ふたり一緒に会わせねーとな……)
そして2人はそれぞれ願い事を書いた。
春彦は当初の予定通り『二輪免許の筆記合格』……ではなかった。彼はこっそりと雛にこう書いたのだ。
『呉井兄弟の仲直り』
この愛すべき兄弟を何とかしたい。春彦は願い事を書いた紙を持ち上げ、むむむと祈った。
(頼むぜ、神様。俺も出来ることすっからさ)
「―――さて、次は笹舟を作ろーか」
自分も願い事を書き終えたのだろう。陽太の明るい声が聞こえ、春彦はサッと紙を隠し慌てて笹舟を作り始めた。
しかし。ネクタイを結ぶのすら難儀する春彦。すぐにその眉が情けなくひそめられた。
(こういうチマチマしたのって作んの苦手なんだよなぁ……)
でも苦手だろうが自信がなかろうが、笹舟を作らない事には神様に願いを届けられない。何とか上手く流れてくれよと祈りながら笹を折っていた春彦に、器用な陽太がひょいと話しかけた。
「どーぅ、春彦君? 舟出来あがったら見あいっこしよーっ」
「笹舟の見あいっこってオマエ嫌がらせかよ!?」
笑顔の陽太にガウと春彦が吠える。陽太がまた笑った。
「ヤダな、嫌がらせじゃないってば。あ、ここの部分外れると危ないからちょこっと直した方がいいよぅ」
「ん? こうか?」
仲良く頭を付き合わせあーでもないこーでもないと笹舟を作る2人。苦戦する春彦を見ながら陽太は思っていた。
(ありがとね、春彦君)
ポロリと自分の事情を話してしまったのは、相手が春彦だったからであろう。胸にためていた思いを春彦が少し持ってくれた事で、陽太はずいぶん楽になった自分に気が付いていた。
(……春彦君の『二輪免許の筆記合格』が、叶いますように)
何とか形になった笹舟に嬉しそうな春彦の横で、陽太はそっと祈った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月21日
参加申し込みの期限
2017年01月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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