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【期末テスト】赤点?満点??春風、四日間の死線<物語編>
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●桜花寮のひとびと・その3
春彦が陽太の部屋で扱かれていたころ。
六月一日宮 檸檬
は、彼女である
澪乃 澄佳
を寮の自室に招く準備をしていた。
「勉強する場所なんすけど図書室とかは今の時期混んでると思うんすよ。なので……俺の寮で勉強しませんかっ」なんて、我ながらうまく言ったものだと思う。
予め寮の部屋は綺麗に片付け済。冷蔵庫にはレモンを用意。彼女との勉強会が楽しみで前日眠れず、目の下にくまを作っていながらもにやけ顔が止まらない檸檬を見たルームメイトの春彦は、空気を読んで部屋を空けてくれた。感謝である。
やってきた澄佳はおずおずと、それでいて、まじまじと彼の部屋を見た。
「相部屋だけど、檸檬くんらしい感じ……」
檸檬に負けず劣らず、澄佳も彼の部屋へお呼ばれされたことを嬉しく思っていたのだ。だって、こんなきっかけでもなかったら、なかなか男子寮にお邪魔する機会なんてない。もしも寮母さんにダメと言われたら、ろっこんで窓から入ることも辞さない覚悟であったが、幸い咎められることはなかった。
「何か飲みます? はちみつレモンがありますけど」
檸檬の様子はいつもよりぎこちない。澄佳もつられて声が上ずる。
「は、はちみつレモン、ホットだと嬉しいなぁ」
「了解っす」
部屋の冷蔵庫からレモンのはちみつ漬けを取り出し、ポットからお湯を注ぐ。
(ふ、二人きりなのはなんま緊張する……!)
視線を左右に彷徨わせる。彼の机に目が留まる。
机の上はよく整理されていて、彼が好きなサッカーやレモンに関する物が置いてあるようだ。
と、檸檬がカップをふたつ持って戻って来た。
甘い蜂蜜と、酸っぱい檸檬の香りが、部屋中に広がる。彼の香りだ。
「ありがとねぇ」
「いえっ、今日はよろしくお願いします、澄佳せんせー」
「せんせーだなんてこそばいよぅ。で、今日は苦手な英語、だっけ?」
「そうなんです。忘れてた訳じゃねーけどテストって聞くとつい現実逃避しちゃって……とにかくやばいんです。とくに英語が壊滅的すぎて何からやればいいか……」
「大丈夫、先輩のあたしに任せてや!」
大船に乗ったつもりで、と澄佳は胸を叩く。成績自体はふつうだが、なにせ一つ先輩なのだし、参考書があればばっちりのはずだ。
「去年はね、このあたりが出たよぅ」
「そうなんすか……ええと……単語とかは丸暗記するとして……文法や英訳がちんぷんかんぷんで。ここの英訳って一体どこにかかってるんです?」
「うん、それはねぇ」
澄佳は丁寧に教えたが、檸檬はなかなか呑みこめないようだ。
「うーん……I have had it……最初のhaveと次のhad、どうして動詞がふたつ……?」
「最初のhaveは助動詞で、次のhadは過去分詞。have+過去分詞で現在完了形になるんだよぅ」
「……すみません、よくわからなかったです。もう一回……」
「ふふふ、のんびり頑張んべ」
澄佳は、適度に冷めたはちみつレモンを一口含む。
むつかしそうに顰められるレモン色の瞳。
首をかしげる度、やわらかそうな灰色の髪が揺れる。
澄佳はほぅ、と頬杖を突く。
(こうしてると檸檬くん後輩なんだなあてめんこく感じるねえ。弟の、頭を撫でたくなるみたいなっ)
ずっと彼の横顔を見つめていたい気持ちに駆られ、澄佳はふるふると首を振った。
(あたしも勉強しないとねえ)
そう思って、参考書に手を伸ばす。
檸檬もまた、同じタイミングで。
「あ」
「ふえっ」
指先がぶつかって、互いにすぐさまひっこめた。見つめ合う互いの顔が、ほんのりと染まる。
(うう、先輩らしくドンと構えてたのにドキドキが……。いつも、触れてる筈なのに……!)
「あ、あの、お先にどうぞっ!」
澄佳がぎくしゃくと先を譲った。
「は、はい。使わせていただきます」
檸檬もぎくしゃくと参考書を手に取った。
ドギマギを紛らわせるために、澄佳はおもむろに話題を変える。
「て、テストのあとは予定はあるの?」
「て、テスト終わったらスイーツとか美味いもん食いに行きたいっす!」
「美味しいもの、いいねぇ。また一緒に食べないかい?」
「いいですね。……」
「……」
澄佳は檸檬を見つめている。檸檬も澄佳を見つめている。
温かい沈黙が流れる。
(っと。集中しなきゃなんねーのにセンパイに見惚れてる場合じゃない)
せっかく教えてもらうのだから、いい点を取らなきゃ男が廃る。
ぴしゃり、と自分の頬を叩いて気分一転、檸檬は煩悩を捨て去った。
「ひゃ」
急に檸檬がピシャリとやったので、澄佳は5センチくらい飛び上がった。
彼はさっきまでの悩める少年じゃなくなっている。集中して問題に取り組むひとりの男になっている。
その真剣なまなざしに、なお高く心臓が鳴る。
(あたしも頑張らなきゃ)
澄佳は思った。
(檸檬くんが頑張ってるんだもの、あたしだって)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
コメディ
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
77人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月01日
参加申し込みの期限
2017年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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