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雨は止んだ。今しかないとばかりに、福士 幽奈は教師の目を掻い潜り、宿泊研修を抜け出した。髪は帽子で隠し、伊達眼鏡とマフラーで顔の造りや表情を隠す。そして、中学生の少女が持つに相応しくない凶器までも、コートのポケットの中に忍ばせて、夜の街を駆けた。彼女の目的は唯一つ。"奴ら"に制裁を与えること。
幽奈は、この街の生まれだった。彼女は、田舎とも都会とも言い切れない地方都市に生まれた、ごくふつうの少女で、家族も含めて特筆すべきことはない。だから巻き込まれたことは、運が悪かったのだと人々は言う。弟が命の危険に晒されたことも、生活が壊れたことも、すべて運が悪いから。奴らが悪い、奴らをなんとかしようと声を上げて助けてくれる人はいなかった。だから、幽奈は、彼女の家族はこの街を捨てた。
捨てた街に宿泊研修で訪れることが決まったとき、拒絶感しかなかった。しかし新聞の小さな記事で、奴らが現在も悪行を繰り返していることを知ってしまったからには、居ても立ってもいられなかった。
(誰も助けてくれないなら、私が……私と"私のような人たち"を助ける……!)
決意をしたはいいが、奴らの溜まり場には、姿はなかった。そうとなっては幽奈に手がかりは1つもない。途方に暮れてひと気のない道を歩いていると、どこから現れたのか子どもとぶつかってしまう。不意打ちの出来事に、幽奈は尻もちをついた。一方、ぶつかってしまった少年――のような少女は、転ぶこともなかったようで、彼女のことを見下ろしていた。
「ごめんね」
謝罪に対しても、少女はほとんど反応しない。普段であればカチンと来るところだが、少女の纏う独特な空気に気圧され、幽奈は文句の1つも言えない。そうしているうちに少女は立ち去ろうとする。幽奈は立ち上がりながら、少女を呼び止めた。
「……あの」
少女が知っているはずもない。そう思いながらも、藁にもすがる思いで、奴らを知らないか尋ねてみる。すると少女は、冬の空気よりも鋭く乾いた眼で、彼女を見据えた。
「……あいつら、普段のところには居ないよ。隠れ家で過ごそうって哂ってたから」
「なんでそんなことを知っているの……?」
質問をしておきながら身勝手な言い分だった。それでも少女は不快感を示すことも、質問に答えることもなく、立ち去ろうとする。
「ちょっとっ……!」
直感的に、少女と奴らは無関係だとわかっていた。纏う空気がまるで違うから。それでも問いかけずにはいられない。
「手を汚す必要はない……帰りなよ」
「帰れるはずないよッ!」
その言葉がトリガーとなり、幽奈は滂沱の涙を流す。
「弟が、あんな奴らのせいで……死にかけて、最近だって、いろんな人が巻き込まれて……こんなことなら私が――!」
幽奈が声を荒らげると、少女は一瞬だけ寂しそうに目を伏せた。
「巻込まれる人が増える前に……私が……ねぇ。奴等の隠れ家教えてよ。終わらせるから。止めないでよ。お願いだから……ねぇ」
少女はゆっくりと幽奈に近づいてきたかと思うと、瞬く間に、幽奈から凶器を取り上げてしまった。幽奈自身、一体何をされたのかわからないほどの、早技だった。唖然とする幽奈を、少女は無感情に諭す。
「弟さん、ね……なら、尚更帰りなよ」
「なんで、そんな……」
「別に? ただ……大切な人と生きて会える事は、貴重な事だよ……覚えておくといい」
幼い子どもとは思えないような言葉を残し、今度こそ少女は闇夜に消えていった。幽奈はしばらく迷った後、とうとう何もできないまま宿泊先へ帰還した。
数か月後、幽奈は新聞の小さな記事で吉報を知った。奴らが奴等が再起不能になるほどの大きな怪我を負って、緊急搬送されたというのだ。詳細はわからず、おそらく似たような不良たちの抗争のための怪我だろうと記載されていたが、だとしたらなぜ犯人が捕まらないのか?という疑問が残る。
(まさか……)
幽奈は一瞬浮かんだ考えを、すぐに否定した。結局幽奈自身は、あの時何もできなかった。弟と両親と過ごす平穏な日々を大切にすることを選んだのだから、わざわざ余計なことに首を突っ込む必要はない。
幽奈は、彼女が
恵御納 夏朝
であることも、あのときの彼女が「主人格とは別の何者か」であることも知らない。それでも彼女が残した言葉だけを、一生刻んで生きていく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月07日
参加申し込みの期限
2018年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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