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Nekojima Nyantasy ~晴雲の章~
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■チャプター7:魔王
石畳の大広間。その中央に、蛇那伊は腕組みをして立っていた。
唐草模様の風呂敷にあれやこれやを詰め込んでよいしょと背負う月詠。
「ゴーレム兵もそろそろ全滅する頃合いだから、私は撤退させてもらうよ」
「好きにしろ」
開いた窓に、飛行能力のあるゴーレムを呼び寄せつつ、月詠は振り返る。
腕組みをしたまま動かない蛇那伊はただ一点を見つめていた。
敵が来るであろう通路の先から、まるで目をそらさずに。
「多分、こういうときは『死なないで』は侮辱になるんだろうね」
「……」
蛇那伊は黙ったままだ。
月詠もまた、それ以上は語らずに窓からジャンプ。ゴーレムに跨がると、城の外へと飛んでいった。
足音が近づいてくる。
広間に姿を現わしたのは、他ならぬイデア一行である。
ゴーレム兵や魔物の残骸を放り投げ、剣を構える。
「『銀狼の男』……ついに見つけたぞ」
流、亮、ステイシー。ここまで幾多の戦いをくぐり抜けて一流の冒険者となった彼らを前に、蛇那伊は決して有利とは言えなかった。
背を向けて逃げるのが妥当。堅実というものである。
だがしかし……。
「来い。殺してみろ」
蛇那伊は拳を構え、彼らへと突撃した。
大気を切り裂き、石畳の床を粉砕する。
「合わせろよ亮!」
「そっちこそ!」
亮と流は左右に飛び退き、銃と杖でそれぞれ火炎魔法を発射した。
炎に包まれ、苦しげに後退する蛇那伊。
眼鏡を指で押し上げるステイシー。
「やっぱりな。こいつの弱点は炎だ。イデア!」
ステイシーの呼びかけに応じて、爆弾を投げつけるイデア。
それを防御した隙に、飛びかかって大上段から切りつけた。
鎧を破壊し、胸をばっくりと切り裂いていく。
「く、くく……ハハハハハ!」
蛇那伊が笑っている。
死への恐怖も、焦りもない。
ただ高揚感だけで笑っていた。
その口は大きく開き、腕は鎧をはち切れさせて膨らみ、全身を銀色の毛皮で覆っていく。
「こいつは……」
「ああ、ワーウルフ。狼男だ。まだ生き残りが居たとは――なァ!?」
ステイシーは呟き、そして慌てて横へ飛んだ。
彼の背後にあった柱が粉砕する。超高速で走った蛇那伊が腕力だけで破壊したのだ。
羽織っていたローブが切り裂かれ、転がるステイシー。
「ワーウルフってこんなに強かったか!?」
「強いから生き残ったんだろ!」
魔法を練り上げる流。
亮は魔法銃を一度ポケットに入れると、魔法弾をありったけ拳に握り込んだ。
「お、おいそれは――」
「なりふり構ってる場合じゃ無い。俺が少しでも隙を作る。その間に全力を叩き込め!」
眼前へ迫る蛇那伊。亮は息を止め、全身全霊を込めて相手を殴りつけた。
とてつもない爆発。
蛇那伊も亮も互いに吹き飛んでいく。
流とイデアはそれぞれ顔を見合わせ……。
「この隙を無駄にするなよ!」
「死んでも逃すもんか!」
流の魔力を限界まで込めた魔法が蛇那伊を包み込み、全力を尽くしたイデアの剣がざくりと蛇那伊の胸を貫いた。
「フ……ククク……いい死に様……いや、生き様だ」
蛇那伊はイデアの顔に爪を立てんとする――その姿勢のまま、息絶えたのだった。
剣を取り落とすイデア。
「や、やった……」
「達成感に浸る気持ちは分かるが、魔王はすぐそこだ。気を抜いてる余裕はないぞ」
亮が腕の怪我を治癒しながら、イデアを引っ張り起こした。
と、そこへ。
天井を破壊して一人の女が飛び降りてきた。
蛇那伊のなきがらを破壊し、地面に拳をつけて現われる彼女の名は……。
「愚かで哀れな勇者たち。ここまでの旅、お疲れ様と言っておこう」
「貴様は……魔王『フィングストローズ』!」
魔王フィングストローズ。牡丹の魔王としての名である。
牡丹はゆっくりと立ち上がり、腕に包帯を巻き付けていく。
「長くつらい試練を、よく乗り越えてきたわね」
視線にどこか優しさを感じたが、それは一瞬にして消えた。
「だが、その旅もここで終わりだ。我は世界への愛を捧げ、混沌で覆う者。我が慈悲にて永久の眠りにつくがいい!」
一方こちらは武道と櫻。そこへ都を加えた裏ルートパーティー。
彼らは魔王城への道のりを順調に進むと見せかけて、武道の便利アイテムで裏道へと入り込み、魔王城の裏口へと侵入していた。
そこで遭遇したのが……。
「侵入者は勇者パーティーだけだと思ってましたけど」
「こっちにももう一組おったようやな」
弓を構える美咲紀と、赤い目をした剛。
その取り合わせに、武道は思わず身を乗り出した。
「剛……? ギルドマスターがなんで魔王の手先になってんの!?」
「噂を聞いたことがある。彼には裏の顔があるって」
ローブを被り直し、武装を整える都。
「なんでも竜の魂が宿った別人格が、夜な夜な勝手に動き出すそうだの。自らの一族を滅ぼした人間への憎しみがその魂を維持させているとか……」
「呪われし魂、というわけか」
すらりと刀を抜く櫻。
彼らはにらみ合い、そして同時に動き出した。
パズル構造の錬成陣を素早く組み立て、魔術を放つ武道。
彼を薙ぎ払おうと飛びかかる剛を、櫻が迎え撃った。
激しい打ち合い。互いを破壊し合うような、おぞましいまでの攻防である。
それを保護しているのは美咲紀の回復魔法と武道の即効性ポーションである。
剛と櫻は互いを決定的に破壊しながらも、まるで逆再生映像のごとく修復させていく。
そんな攻防がいつまでも続くかと思われた……その時。
「後ろがお留守だぞ」
足音と気配を完全に消していた都が美咲紀の背後に現われ、ナイフで彼女を突き刺した。
「しまった……!」
回復が途切れる。
その隙をつくようにして、櫻は剛の横をすり抜けていった。
振り抜からる刀。
血を吹き出し、うつ伏せに倒れる剛。
美咲紀はなんとか彼を助けようと近づくが……。
「見つけたよ……僕を閉じ込めた、エルフ……」
ゆらりと現われた銀髪の少年。時雨が彼女を阻んだ。
あなたは、と呟くよりも早く、氷のナイフを美咲紀へと突き立てる。
「だ、だめです……このままでは、世界の滅びが……」
言いながらうつ伏せに倒れる美咲紀。
時雨もまた、自らの力を失ってその場に崩れ落ちた。
「はは……やった……」
時雨を見下ろし、櫻は数秒ほど黙っていた。
しかし刀を納め振り返った時には、その顔に何も浮かんではいない。
「志波、先を急ごう」
「うんまあ、そうしたいところなんだけど……今のでポーションが尽きちゃったというか。都、持ち合わせない?」
「うちはそういうのを持ち歩かん主義での」
本当は持ってるけど空っぽのふりをする都である。
武道は頭を抱えて座り込んだ。
「マジでかあ……こんなことなら限界まで大量生産しておくんだった」
「お困りのようですね!」
武道たちのピンチに颯爽と現われたのは、なんと!
「私です!」
梢である!
「「誰……」」
「ええっ!? この期に及んで!?」
梢は前のめりになって腕をぶんぶん振った。
「行く先々で出会ったじゃないですか! 合成素材や魔法弾を買い取ったり、時には売ったり……!」
「そ、そういえばそうだったが……」
「まさかこのタイミングで改めて出てくるとは思わなくて」
「……でしょうね」
行商人が魔王城にいるとか軽くチートですもんね、などと言いながら梢は鞄を広げた。
「けど、ポーションや魔法弾は沢山用意してきましたよ。まあ私が買い取ったものの在庫処分ですけどね」
「おお! ありがたい!」
武道が手を伸ばすと、梢はスッと鞄を引いた。
「二倍」
「えっ」
「買い取り金額の二倍でお売りします」
「ぼったくりやん!」
「ここまで来るのにいくらかかったと思ってるんですか!」
実はイデアたちのあとをつけてきただけなのでかなりローコストだったが、黙ってふっかける梢である。
「くうっ……まさかここまで来て金に悩むことになろうとは……!」
武道は財布をまるごと梢に投げつけると、ポーションを鞄ごとごっそり受け取った。
「まいどあり!」
……かくして。
装備を整え直した武道一行は改めて魔王討伐へと動き出したのであった。
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3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
ゲーム
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月13日
参加申し込みの期限
2016年11月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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