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2月の魔法の解けぬ間に
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星ヶ丘寮。
「V-DAYは無事終わったのですが!」
椿 美咲紀
は自室の椅子の上に立ちVサインをしている。少し前、バレンタイン前日のように。
あのときのVサインは、迫り来るV-DAYに備え、決意のほどを示すポーズであった。
だが今回は……。
「皆さん、忘れてはいませんか?」
美咲紀は部屋にひとりだ。すなわち、聴いている人は特にいないという状況なのだが、それでも声高らかに、世界に向かって宣言する。
このとき美咲紀はもうひとつ、左手でVサインを作った。右手でV! 左手でもV! すなわち黄金のダブルピース! この二つが彼女の頭上で、すっと組み合わさって一つの文字を生み出した。
「
Vの次にはWがある
ということを!」
W。二つのVサインが合体すると、なんと登場するはWサインッ!
「W! それはホワイトデー! チョコレートをもらったからには、お菓子3倍返しをしなくてはならない日なのですとも!」
なんだか偽情報が混じっているような気がするが、それはそれ、『内容には個人差があります』ということでご容赦頂きたくッ!
そして今日も美咲紀の両眼には、真っ赤な焔がメラメラと燃え上がっていたのだった。燃えろ美咲紀、燃える美咲紀!
……彼女のハートに火をつけたのは、ほんの数分前、ぼんやり眺めていたねこったーのハッシュタグだった。
「『#dw』? なんなのですかこれは? ドワーフ(dwarf)の略?」
不審に思って調査した結果、これが『デートウィーク』を意味する言葉であることを美咲紀は知った。『#DateWeek』なんていうそのものズバリのタグもある。このところ、ねこったー内はそんなつぶやきであふれているのだった。
その意味も、使っている人によって大なり小なり差はあるものの、おおむね、『バレンタイン直後から月末までの約2週間は、恋人たちはもちろんのこと、相手のいない独り身も、同じく片想いの身も、人恋しくなってつい、デートの誘いに応じてしまいがちだ』というものになるようだ。
とりあえずそこまで理解して、美咲紀は手にしたスマートフォンを足元に叩きつけそうになった。
「
くくぅ、いちゃいちゃらぶらぶのリア充どもめー!
」
スマホを砕いては一大事、最初の衝動はかろうじてこらえ、美咲紀は音もなく取り出したハンケチを噛んで引っ張り「うぎぎ」とうなったのだった。古典的表現だがこれは実害がなくていい。
「でーとうぃーくなんて言葉まで作りおってー! しかもそれが、神代の昔から存在する日本語みたいな顔をして使いまくりおってー!」
こんな急造のイベントになんて負けない、と誓うことによって、美咲紀のなかのリチウムイオン電池は、今にも電気をまき散らしながら爆発しそうなほど、やる気でぱんぱんに充電されていた。
「いま、重要なのはホワイトデーですよ!」
こうして衝動に突き動かされ、美咲紀は弾丸のように部屋を飛び出しキャットロードを目指した。
お返しにどんなお菓子を選ぶのか、それを考えるために書店を目指した。書店に入るとすぐに、美咲紀は料理本のコーナーを目指した。
「選択こそが重要なポイントなのですよ、このミッションは!」
単なる季節イベントがいつの間にか彼女のなかでは、五トンの金塊を運ぶ作戦のごとく重大なミッションへと変化している。
あふれる想いを止められず、独言を続けながら美咲紀は菓子作りの本の表紙を眺める。友チョコのお返し、というのがメインテーマなので、やはり手作りがいいだろう。一冊取ってはウウンとうなり、二冊取ってはフムフムと呟く。
「うーん。何を作ろうかな?」
迷うのである。
「バレンタインはチョコ縛りがベースだけど、ホワイトデーはそういう縛り、ユルユルですからね。『ホワイトデー=マシュマロ』とか言ってたのは昔の話、今やホワイトチョコでもショートケーキでも、白さにだけ留意していれば許される時代ですよ。もう白けりゃなんでもいいのか! と言わんばかりに」
慎重に数冊チョイスして購入すると、次に美咲紀が向かったのは洋菓子店だった。
「マカロンとフィナンシェ、ブッセ下さいなのです!」
これは作る可能性のあるお菓子3種類だった。それぞれ数個ずつ購入している。料理本のレシピと比べながら食べよう。これは崇高なる研究好意である。単なる食いしん坊ではないのだ……断じて!
「豪勢ね。パーティの準備?」
美咲紀は、自分の後ろに並んでいる女性に声を掛けられた。すらりとした細身の女性だった。黒いベルベット地のアジア風コートを着て、髪を左右でシニヨンに結っている。
「いいえ、研究と調査なのです。だから、むしろ仕事なのです。これで仕事するのですとも!」
女性は、大きなクエスチョンマークを頭上に浮かべたような表情でまばたきしていた。
洋菓子店の紙袋を両手に提げ、美咲紀は店を出る。
すでに小走りだった。すぐに帰宅して調査したい。研究したい。
「いまからなら本番まで3週間ありますからね、新たなお菓子レシピにもチャレンジできるというワケなのです!」
そんな声上げて、デートウィークまっただ中のキャットロードを駆け抜けていく。
もちろん電車には乗るけれど、できるなら星ヶ丘寮までこのまま走って行きたいくらいだ!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月28日
参加申し込みの期限
2016年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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