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鬼河内 萌
のバレンタインデーは、まず成功したといえよう。
魂のこもった本命チョコを、
野菜原 ユウ
に手渡すことに成功したのだから。
それが、
萌特製カレーチョコ
だったりしたところも、色々な意味で刺激的だったはずだ。きっと忘れ得ぬ記憶として、彼のハートに刻み込まれたに違いない。(血を流すほどの擦過傷になったかもしれないが、まあそれはそれで!)
目をそらすことを許さない。萌は、本命中の本命、ド本命としてこれをユウに手渡した。といってもそこから、マグナ・カルタへの署名をジョン王に迫る貴族団のごとく「いますぐご回答を! さあ!」と彼に即答を迫るほどに萌は獰猛恋愛脳ではなかった。言い換えれば、そこまで相手の気持ちを考えず突っ走ってはいないのだった。
いわば今は猶予期間だ。『友達以上、恋人未満』。そんな言葉の似合う、デートウィークの萌とユウなのである。
でも接触禁止の期間ではない。むしろ積極的に接触したい! というわけで週末を前にして、
「ユウくん、デートしよ☆」
萌は彼を誘った。ユウの返事は……?
「お、おう」
と、はにかみ笑顔つきのオーケーであった。さすがデートウィークだ! しかしユウが、いつもみたいに「おうとも!」「カモン!」「Yeah!」「ヒャッハー!」の類いのノリ最高の返事でなく、なんだか照れたようなレスポンスだったのは、やはり彼も萌を意識し始めているということだろうか。
それとも……まさか……やっぱりカレーチョコが胃に来ていた、とか?
当日、駅前、待ち合わせ。
うんとおしゃれして萌は、シーサイドタウンでユウに手を振った。髪は両サイドで丁寧に編んで、これを飾るトレードマークのリボンはギンガムチェックの新品、スカートスタイルのトレンチコートは、それなりに奮発して買ったブランドものだ。可愛いだけじゃなく上品で、軽く背伸びしたスタイル、これは、ただの女の子じゃなく、素敵な恋人として見てほしい、という萌の願いが現れたものだった。
ロンドンパンクスみたいなジッパーの多い革ジャン、膝に穴の空いたジーンズに大きなバックルのベルトという、わりと普段の私服のユウは、おめかし(薄化粧も)している萌を見て面食らったように、
「……お、なんか今日、ちょっとイメージ違くね?」
と言葉を探した。
「どう違ってる?」
「どうというか、雰囲気というか……まあ、なんだ」
「きれい?」
「あー……そ、そうかも」
言い慣れていない言葉らしく、ユウはかすかに赤らんで、鼻の頭をかきながらモゴモゴとつぶやいた。
「に、似合ってる……じゃんか。その服……」
「えへへ、ありがと☆」
つかみはオッケー! 内心ガッツポーズの萌なのだった。
デートに誘ったのは萌だが、実はノープランだと彼女は最初に明かした。
「ユウくんはどこに行きたいの?」
「どこ、って、俺が決めていいのか?」
「そ。エスコートしてもらおうと思って!」
「そりゃあ、行きたいとこはあるけどよ。俺は面白くても、鬼河内が面白いと思うかどうかは自信ねーなあ」
「それでいいよ☆ ユウくんの好きなもの、知りたいから♪」
なんて言って身をくねらせて、女の子の香りを振りまく萌なのだ。今日は攻めます! 攻めますよ!
「じゃあまあ、あれだな、映画、観たいのがあって……」
「あれだね! 『クイーン・オブ・デストロイヤー対恐怖の毒どくゾンビーズ 東京死闘篇』!」
「俺をなんだと思ってんだ! てか、そんな映画やってたのか」
毒どくゾンビーズて、とユウは絶句気味だ。二回目の『どく』がひらがななのがポイントだという。
「いやそのタイトルも気になってきたけどよ、もっとほら、フツーのやつな」
「
『若奥様乱れ髪/愛欲のいななき』?
」
「
思いっきりポルノ映画じゃねーか!
なんでそんなの知ってんだ! それ本当にやってるのか!」
「アハハ、ウソウソ。ボクってばお茶目さんだもん☆」
「自分でお茶目って言うかー?」
良かった、と萌は思っている。萌を意識するあまりなんだか強張っていたユウの態度が、だんだんいつも通りになってきていたから。彼とは、こういう馬鹿馬鹿しいやりとりをやって笑い合っているのが好きなのだ。
映画は、大ヒット中の『ボクの名は。』に行った。同じくロングランの『シン・ニャジラ』とどっちに行くかはユウに決めてもらったのである。
もしかして、とちょっと萌は考える。一応女の子とのデートだから特撮は避けてくれたのかな、と。
萌としてはニャジラでも全然良かったのだが。
とはいえ映画が始まって十五分もする頃には、そんな考えは吹き飛んでいた。幕が下りると、大興奮で萌は席を立ったのである。
「良かったよねー!」
「だよな! 俺、ラストでちょっとウルっと来た。あの舞台になった場所って本当にあるんかな?」
「なんか実在するみたいだよ。いつか行ってみたいな」
「おう、いつか……な」
また照れくさくなったのだろうか。ユウはぽりぽりと鼻の頭をかいた。
そこからも実に実に、ベタなくらい王道のデートコースを巡った。
「シーサイドタウンに来たら、どうしてもこれがやりたくなって」
と、ユウは『アラウンドエイティ』で古式ゆかしきレースゲームに興じ、萌と対戦もやり(ちなみに怒濤のドリフト走行を披露した萌が勝利した)一緒に写真シールも撮って、
「前してたブレスレット壊れちゃってなあ。新しいの作るつもりなんだ」
「ボクも作る! ボクも!」
ということで、それからパワーストーン専門店『幸』ではなりゆきで、おそろいのブレスレットを作ることになり、
「メシどうする? 俺はなんでもいいけど……」
「じゃあ、オススメのところがあるんだ!」
と……メイド喫茶『ねこのて』に入ったのである。
「お、落ち着かねえ……」
とキョロキョロするユウを見て、萌は笑いをかみ殺していた。なおこの店にカレーはないので、残念ながら萌のチョイスはハヤシライスだ。
デートの合間にさりげなく、
「ボクのバレンタインチョコ食べた? 美味しかった?」
萌はこう訊いてもいる。
「なんつーか……」
このときユウはしばらく腕組みしたのち、
「笑った」
と破顔したのである。
暗くなる前に駅で別れた。楽しかった一日を振り返っていたところで、タイミング良く、いや、悪くも、早々に電車がホームに入ってきた。
「あ、俺あの電車だ。じゃ行くわ」
そんな彼に追いすがるように、萌はVサインして告げる。
「ホワイトデーのお返し、楽しみにしているからね☆」
ユウは何も言わず、手を振って電車に飛び乗った。
世間のレートでは『ホワイトデーは3倍返し』が基本だという。
お返しが、楽しみだ。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月28日
参加申し込みの期限
2016年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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