this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
2月の魔法の解けぬ間に
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
11
つぎへ >>
休日……の早朝。
思わずあくびがでてしまう。しかも寒い。太陽が昇ったばかりということもあって凍えそうなほどだ。
そりゃあ着ぶくれダルマ越冬隊みたいな格好をすれば、この寒さも乗り切れるだろうが、伊達の薄着と笑いたくば笑えという風に、
七峯 亨
はこの日も軽装だ。まあ、あまり温かくして眠ってしまってもいけないのだが。
まったく、手間がかかる。
それというのも彼の待ち人が、いつどこに現れるかわからない猫みたいな少女、
詠 寛美
だからだ。
とりあえずこの場所この時間帯なら確実と、落神神社にて亨は、彼女がやってくるのを待ち構えていた。寛美は毎日、早朝にこの場所でトレーニングするのを日課にしているという話だったから。
にしてもそろそろ三十分になる。もう彼女は鍛錬を終えたのか、それとも今日は休みにしているのか……?
「……お、来た来た」
白い息を吐き、亨は背を預けていた鳥居より身を起こした。
階段を駆け昇ってくる音が聞こえる。
唇を真一文字に結び、ボロボロのスニーカーにトレーニングウェアで、寛美が山の石段から現れた。
「よ、精が出るねぇ」
亨が声をかけると案の定、寛美は「なんだぁ!?」と片眉を上げた。
「お前何してんだ、こんなとこで?」
足を止め、腰に手を当ててあきれたような表情をしている。まあ、この反応まで含めて亨はすでに予想済だった。
「いや、よっちゃんに連絡とる方法、俺知らなくてさ。だからここなら確実かなあ、と思って」
きっ、と寛美は鋭い視線で亨を見た。得物に飛びかかる猛禽類の目に似ている。
「非常事態か! 力を貸せってんだな」
ああそういう反応になるわけな――と、亨はちょっと感心したが、違う違うと手を振って、
「いんや。まあ、助けてほしいのは事実だが……」
「なんだよ」
という寛美は、ほっとしたようにも、いくらかがっかりしたようにも見えた。
「よかったら一緒に街で買い物に付き合っちゃくれねえか。ちょっと一人で行きづらくてな、人助けと思って、頼む」
ふん、と寛美は鼻息した。
「アホか。んなもなあ彼女さんと行けばいいだろ」
どうしてなのか『彼女さん』と言うとき、寛美は怒ったような口調になる。(怒ったようなのはいつもだが、通常時とは性質が異なるような気がする)
アホかとか言われても亨は気にしない。
「だからその『彼女さん』の都合がつかないから頼んでるんだろーが」
「……もしかして七峯、お前、それ頼むためだけにこんな朝っぱらからこんな寒いところで待ってたのか」
「こんな朝っぱらからこんな寒いところにいる人にしか頼めねぇと思ったからだよ」
「変なやつ」
「お互い様だろ。というか、毎朝ここに通っているっていうよっちゃんのほうが変だと思うぞ」
うるせー、と言い残すと、亨の横をすり抜けて寛美は鳥居をくぐって本殿のほうへ行ってしまった。
「あ……悪い、怒ったか?」
「ちげーよ、今日はさっさと鍛錬終わらせてやるからそこで待ってろ」
なんなら一緒にやってくか? と、ぶっきらぼうに寛美は告げた。
意外にもすんなりと、寛美は亨に同行したのであった。例の、ダークブラウンのトレーニングウェアのままで。
やって来たのはシーサイドアウトレット、動き出した時間が早かったので、店がオープンするまで朝食兼で、営業中のカフェに入る。
熱いコーヒーとマフィンをぱくつきつつ、いい機会だと思って亨は切り出した。
「そうだ、前みたいなとき用くらいでいいから、メアドかアプリの連絡先でも、教えてくれねぇか」
口にしてすぐ、やや慌てて言い添えた。
「ってよっちゃん、携帯持ってたっけ? 矢文がいい?」
また怒るかと思いきや、寛美は平然とマフィンを口に運びながら言う。(もちろん食事は全部亨のおごりだ。寛美は、こういうときまったく遠慮しない)
「持ってるわけねーだろ。矢文か狼煙(のろし)にしろ」
「のろし……って」
思わず亨は笑ってしまう。あの寛美が冗談を言うとは。
「でも、学校の書類とかに電話番号書くだろ? あれどうしてんだ」
「適当な数字を適当に書いてる」
「……悪党」
「小学生じゃあるまいし、どーせ学校から電話なんてかかってこねーだろ」
結局その話はここまでになってしまった。本当に矢文か狼煙を使う日が、来るかもしれない。
アウトレットがオープンすると、亨はカジュアル系のブランドショップに足を進めた。アウトレットだけあって、いずれも比較的安価だ。
「ああなるほど、デート用の服を買うわけな。あれだろ、デートウィークとか言うんだろ? いま」
「いや、俺のというよりは……」
亨はレディスコーナーを指した。
「女性服の流行り廃りも知らないと、と思ってな」
「彼女さんへのプレゼントか? まあ女物のトコにゃ、ヤローひとりじゃ入りにくいだろうよ。でも、俺の意見とか全然参考にならんぞ」
そういうの知らねーから、と言いながらも寛美はついてきた。
あれこれと服を選び、それぞれ寛美に意見を聞いて、ついに一揃えの組み合わせを亨は選び出した。
白いカットソーシャツとボーダー柄のタートルネックの重ね着、グレーのカーディガン、黒のスキニージーンズという組み合わせ。可愛さをキープしつつも活動的なスタイルだ。
「俺よくわかんねーんだけどよ、この組み合わせ、あの人には子どもっぽすぎねぇか?」
「いいんだよこれで。よっちゃん用だから」
「……なっ!?」
まるで予想してなかったらしく、そのまま寛美は絶句した。
「よっちゃんだって着飾りたいときはあるだろ? そこの試着室で試しておいで、笑わねぇからよ。アレが使えるからって覗きもしねえ」
寛美はしばらく言葉を失ったまま、何度か服と亨を比べ見て、心を決めたのか怒鳴り声を上げた。
「馬鹿ッ! 俺はこういうの興味ねーんだよッ!」
つかつかと歩み去ってしまう。
「……てか、そこまでしてもらう謂われってのがねーし……」
やっぱだめかー、と亨はつぶやいた。別嬪さんだし、惜しくはある。
あの服装に身を包んだ寛美のことを、見てみたかった。
追いついたときにはもう、寛美は怒ってはいなかった。思ったより早く彼女の怒りが冷めたことにほっとしつつ、あとは亨のメンズ和物などを流し見て、そこから彼はスイーツ店に寛美を誘う。陣取ったのはテラス席だった。
チョコレート系ドリンクとレモンのケーキをふたり分注文し、ほっと一息ついた。
「甘い物にゃ目がなくてねぇ、でも一人じゃ浮くだろ? 助かったぜ、さんきゅ」
緩みきった顔でへにゃーっと笑う亨である。なにか言いかけた寛美だったが、彼の表情を見てその気が失せたか、
「ま、こういうのなら付き合ってやらんでもねえな」
と、ケーキにフォークを入れるのだった。
「それでさ」
普段の顔に戻ると、ニヤッと笑って亨は小箱を出した。
「さっきレジのとこで買っといた。この店のチョコだ。けっこう有名なんだぜ」
「なんだよいきなり?」
「遅れたが友チョコってやつだ。前はすかしたが、チョコも悪かねぇだろ? ……よろしくな、これからも」
「食いモンは遠慮しないことにしてる。ま、礼だけは言っとくぜ」
憎まれ口を叩きながら、寛美の声は弾んでいた。チョコレートは好物らしい。
「いけるな」
ドリンクを口にしつつも、寛美の目はさっき、ひと悶着あったブランドショップに向いていた。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
2月の魔法の解けぬ間に
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月28日
参加申し込みの期限
2016年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!