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この架け橋を渡りたくば――
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大学というものがどういうところなのか知る時期に、早過ぎるということは無い。高校一年生がオープンキャンパスへ行っても良いだろう。
桜花寮からキャンパスまでは徒歩圏内。ちょっと厚着をして歩いていけばすぐそこだ。
だからだろうか。
羽生 碧南
が走っているのは。
「ああもう、遅刻遅刻!」
完全なる遅刻であった。
寒さに滅法弱い彼女は部屋の中でギリギリまで温んでいたところ、見事に遅刻してしまったのだ。
これだから冬は、などと冬場に温んでいた過去の自分を棚上げ責任転嫁しながら彼女は駆ける。その高身長とバスケットボールで養ってきた俊敏さは伊達ではなく、彼女はすぐにキャンパスの前まで走り抜けた。
「……あ、これでパン咥えてたらこの間やった乙女ゲーみたいにイケメンと衝突してオープンキャンパスで会う展開とかあったかな」
面白かったなぁ一晩でクリアしちゃったベタベタなのがまた良いのよねー、などと昨晩終わらせた乙女ゲームを思い出しながら群衆をディフェンスを抜くようにヘジテーションやバックロールターンで抜き去る彼女に余裕があるのか余裕がないのか最早誰にもわからない。単に乙女ゲーム脳なだけなのだが。
その時だった。
「――今、盟約によって結ばれし我らが契りを履行せん!」
キャンパスの前。キャンパスへと繋がる橋の、その上。そこには黒い男――自称ルシフェルがいた。
「……なんか見ちゃいけないものを見てしまったような……」
思わず脚を止めて二度見してから、あちゃーと碧南は首を振る。
「フッ……。女よ、ここを通りたくばこの我を倒してからにすることだ」
自称ルシフェルは眼帯に手をかざしてポージングキメながら長剣を構える。うわぁこの人超痛い人だぁ、と引きつつも、けれど碧南は一抹の既視感を覚えていた。その後ろの方で「あんなのに絡まれて可哀想に……」と令を始めギャラリーたちが憐憫の眼差しを向けてくる。
「真名ヲ解禁ス。――我が名はルシフェル! 天に生まれ、しかして許されざる《罪罰》によってこの地に堕ちし、禁呪をこの手にした闇の魔術師! 汝、この栄光と贖罪の架け橋を渡りし者か?」
あ、それ毎回やるんだ、という生暖かい視線を向ける見物人たちをよそに、碧南は首を傾げていた。
「ルシフェル……。あ、黒歴史恋記っ!」
ぽんと手を打って碧南は声を上げる。
黒歴史恋記――。それは揃いも揃って直球ド真ん中の厨二病キャラたちが攻略対象という乙女ゲームの中でも怪作として扱われる作品である。これで異端として扱われない辺り人外をメイン攻略対象に据える乙女ゲーム界隈の業深さを物語るというものだが。もちろん碧南は全ルートコンプした。
その攻略対象キャラの一人とあの自称ルシフェルは顔面以外なんとなく似ていたのだ。顔面以外。
そう、確かあの作品の主人公は、そのキャラにこう言っていた。
「――お久し振りね、ルシフェル。私のことはもうお忘れかしら?」
普段の明るくお喋りな彼女からは想像できないような、低く甘やかな声が碧南の口から紡ぎ出される。
「今は忘却の彼方へと消え去ったマージ=コーネ王国。その地に眠りし古代暗黒魔導を巡り、私とあなたが争ったこと――」
「真逆(まさか)、そんなことが――!」
目を剥き、後退る自称ルシフェル。「まさか」と言いたいのは観客たちだった。「こいつもかよ」、と。
「一歩及ばず私が敗れ、リーン島に封印されて幾星霜……。けれど、そこがまさに偉大なる古代魔導の知慧の園だった。封印されている間に私の中へとその叡智が流れ込み、そして今ここに私は復活を遂げたわ!」
「フッ、驚いたな。一敗地に塗れさせてやったと思った女とこんなところで再開……ごめんちょっと待って。リーン島ってどこ」
自称ルシフェル、まさかの素ツッコミであった。
「そう、あなたは忘れてしまったのね、私たちの《大戦》を――」
悲しげで、憐憫に満ちた表情で碧南は自称ルシフェルから視線を彼方へと移す。遥か彼方、岬の先にチラリと見える島があった。
「……ああ、鈴島!」
「この世界線ではそうとも言うかもしれないわね」
「なるほどね、リンリン鳴るからリーン島。クク……あのような南の果てでどのような魔導をその身に宿したか、今ここで見せて貰おうではないか」
意外と切り替えの早い自称ルシフェルだった。
なれば、と碧南が想像上のマントを翻し妄想上の魔導杖を掲げ、自称ルシフェルの許へと歩み寄る。
「『海の空』《蒼天と蒼海の境界線》『赫(かがや)ける星々が中天に在り』《陽光の光を孕みて燦(きら)めくみなも》『今、双つの蒼が』《重なり》『融け合い』《白と為れ》――」
碧南が自称ルシフェルの腕を掴み取って強引に身体を引き寄せ、
「ルシフェル、その身に古代暗黒魔導の神髄を受けて……永遠の忘却の中に消え去るがいい! ――『廃人輪舞曲(クリップルロンド)』!」
その耳元で大声で怒鳴った。
きぃん、と群衆の耳まで貫かんとするほどの声量を近距離で受けた自称ルシフェルは平衡感覚を狂わされたのか、ふらふらと千鳥足になりながらも掴まれた手を振り払い、後退りする。
「く、クソッ、こんな街中で大声上げるなんて、迷惑なヤツめ! しかも耳元で叫ぶとか貴様頭おかしいんじゃないか!?」
「「「お前が言うな」」」
ギャラリー半目になりながらの総ツッコミであった。
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担当ゲームマスター
豚野郎
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月24日
参加申し込みの期限
2016年10月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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