- 0
- 0
- 種族
-
- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
【星幽塔】第六階層 黒衣の魔女とゴーレムの城
◆中ボス・その２
一階を遥斗と衛に任せ、二階へと進んだ一行。
やはりその奥にも、守護ゴーレムが居た。今度のは青く、そして人型ではなく何故か四本足になっている。
「なんだあれ。ケンタウロス型か？」
御剣 刀が、思わずといった風にぼやく。
「下の戦いの影響かも……」
水上 桜が、クロスボウに矢をつがえながら言う。
それは正解で、青の守護ゴーレムは既に黄の守護ゴーレムの経験を共有し、自らを適応させていたのだ。
守護ゴーレム同士での共有が明らかになった以上、戦う時間はあらゆる意味で勿体無い。
「一気に突破するぞ」
言うなり、修はゴーレムの足元の床を『分解』した。
脆くなった床がゴーレムの重さに耐え切れず崩壊し、音を立ててゴーレムごと階下へ落ちていく。
「すげえや！ これで戦わなくても――」
チッタの感嘆の言葉は、羽ばたきの音に遮られた。
次の瞬間、猛烈な勢いで飛び上がってくる青のゴーレム。四本足に翼を生やした異形の姿となって、一行の前に立ちはだかる。
海とサキリが石弾を飛ばし、桜がクロスボウで翼を撃つ。
射撃組へと向き直ったところで、轟が通常のゴーレムの残骸を投げつけて挑発。注意を引き付ける。
轟に向けて急降下するゴーレム。勢いを乗せた拳が襲いかかろうとしたその時、高く高く跳躍した月がきらめく鋼糸をその翼に巻きつけた。
床を蹴って駆け出す勢いで締めあげられた鋼糸は刃となり、翼を寸断。
片翼になってバランスを崩したゴーレムが地面に叩きつけられたところへ、
刀が鋭く斬りこんだ。日本刀が閃き、もう一方の翼を断ち切る。
「こいつの相手は俺がする。皆は先に行ってくれ！」
ゴーレムの脇を抜けるようにして、仲間たちが先へと向かう。
「一階のやつの戦いを見返したら、心臓のあたりにコアがあった。それも対応してるかもしれないが、伝えておく」
すれ違いざまの礼二郎の言葉に礼を言いつつ、階段へ向かう仲間たちに襲いかかろうとしていたゴーレムへと刀は一気に踏み込んだ。
「俺が相手だって言っただろ！」
腕でその一閃を受け止め、ゴーレムは馬がいななくように前足と身体をを跳ね上げる。
その勢いで日本刀がかちあげられ、刀の胴はがら空きに。
そこへ、ゴーレムの顔を狙ったクロスボウが飛来。ゴーレムの動きをわずかに止めた。
「一人は無茶だよ！ 私も残る！」
クロスボウに矢を再装填、ゴーレムの頭や肩を狙った牽制射撃を桜が見舞う。
「ありがとな、助かった！」
その間に、刀は体勢を立て直す。
今しがたは注意を引くために少し無茶をしたが、ここからは落ち着いて。刀自身の在り方、彼自身の剣の理合を――突き詰める。
大砲のような圧を伴う拳を、サイドステップでかわす。頬を遅れて通り抜けた風に目を細めながらも、前足を使った蹴りを刀身で受け流して後方へと跳んだ。
頭を吹き飛ばす勢いで横に振りぬかれた腕を、身をかがめて回避。頭上を駆ける風圧で髪がぶわりと巻き上げられるのを感じながら、もう一歩軸をずらすようにして後退。
桜の斜線に重ならないように、ゴーレムの攻撃の斜線上に立たないように心がけながら、回避に専念する。
そうしながら注視するのは、つま先や肩の動き、重心移動にともなう体軸のブレ。
四足になったとはいえ、上半身は人型だ。動きも、人のソレからは大きく離れられないはずだ。違いがあるならば、むしろそれすら剣の道の糧として取り入れてみせよう。
桜の矢に対応したのか、ゴーレムの頭部が兜のように硬質的な曲線を描く。目くらましに放たれる矢を気にすることなく、襲い掛かってくるゴーレム。
その胴体の正面もまた、受け流す鎧のように変化しつつあった。
（コア狙いに対応したのか）
刀が内心でひとりごちたその時、桜の放った矢がゴーレムの肩に突き刺さった。
異物を噛んだ歯車のように肩関節の動きが矢によって妨げられ、ゴーレムの動きがわずかに鈍る。
今だ、と思った瞬間には身体が動いていた。
重心を限りなく落とし、地を這うような動きでゴーレムに迫る。ゴーレムがやっと腕を振り下ろした時には、既にその目の前に刀の姿はない。
側面。
身体の硬質化がまだ及んでいない死角へと回りこんだ刀は、鞘に引っ掛けるようにして力をためた日本刀を解き放つ。
デコピンの要領で威力を増した変則抜刀術が、唸りを上げて一閃。
守護ゴーレムの身体を、斜めに大きく斬り裂いた。
しかし、ゴーレムは斬られだけではまだ動きを止めない。切った直後の隙を狙った裏拳に、刀は『加速』する。
――刀は戦う時、自分の動きに合わせられないように意識や視界の隙を突くか、わかっていても反応できない速度で先の先を取る。
空中で凍りついたかのようにすら見えてしまう裏拳をかわし、そのまま攻撃体勢へ。
絶対的な速度による、絶対的な先の先。
加速した肉体が背後へと駆け抜け、裏からゴーレムのコアを斬り裂いた。
一階を遥斗と衛に任せ、二階へと進んだ一行。
やはりその奥にも、守護ゴーレムが居た。今度のは青く、そして人型ではなく何故か四本足になっている。
「なんだあれ。ケンタウロス型か？」
御剣 刀が、思わずといった風にぼやく。
「下の戦いの影響かも……」
水上 桜が、クロスボウに矢をつがえながら言う。
それは正解で、青の守護ゴーレムは既に黄の守護ゴーレムの経験を共有し、自らを適応させていたのだ。
守護ゴーレム同士での共有が明らかになった以上、戦う時間はあらゆる意味で勿体無い。
「一気に突破するぞ」
言うなり、修はゴーレムの足元の床を『分解』した。
脆くなった床がゴーレムの重さに耐え切れず崩壊し、音を立ててゴーレムごと階下へ落ちていく。
「すげえや！ これで戦わなくても――」
チッタの感嘆の言葉は、羽ばたきの音に遮られた。
次の瞬間、猛烈な勢いで飛び上がってくる青のゴーレム。四本足に翼を生やした異形の姿となって、一行の前に立ちはだかる。
海とサキリが石弾を飛ばし、桜がクロスボウで翼を撃つ。
射撃組へと向き直ったところで、轟が通常のゴーレムの残骸を投げつけて挑発。注意を引き付ける。
轟に向けて急降下するゴーレム。勢いを乗せた拳が襲いかかろうとしたその時、高く高く跳躍した月がきらめく鋼糸をその翼に巻きつけた。
床を蹴って駆け出す勢いで締めあげられた鋼糸は刃となり、翼を寸断。
片翼になってバランスを崩したゴーレムが地面に叩きつけられたところへ、
刀が鋭く斬りこんだ。日本刀が閃き、もう一方の翼を断ち切る。
「こいつの相手は俺がする。皆は先に行ってくれ！」
ゴーレムの脇を抜けるようにして、仲間たちが先へと向かう。
「一階のやつの戦いを見返したら、心臓のあたりにコアがあった。それも対応してるかもしれないが、伝えておく」
すれ違いざまの礼二郎の言葉に礼を言いつつ、階段へ向かう仲間たちに襲いかかろうとしていたゴーレムへと刀は一気に踏み込んだ。
「俺が相手だって言っただろ！」
腕でその一閃を受け止め、ゴーレムは馬がいななくように前足と身体をを跳ね上げる。
その勢いで日本刀がかちあげられ、刀の胴はがら空きに。
そこへ、ゴーレムの顔を狙ったクロスボウが飛来。ゴーレムの動きをわずかに止めた。
「一人は無茶だよ！ 私も残る！」
クロスボウに矢を再装填、ゴーレムの頭や肩を狙った牽制射撃を桜が見舞う。
「ありがとな、助かった！」
その間に、刀は体勢を立て直す。
今しがたは注意を引くために少し無茶をしたが、ここからは落ち着いて。刀自身の在り方、彼自身の剣の理合を――突き詰める。
大砲のような圧を伴う拳を、サイドステップでかわす。頬を遅れて通り抜けた風に目を細めながらも、前足を使った蹴りを刀身で受け流して後方へと跳んだ。
頭を吹き飛ばす勢いで横に振りぬかれた腕を、身をかがめて回避。頭上を駆ける風圧で髪がぶわりと巻き上げられるのを感じながら、もう一歩軸をずらすようにして後退。
桜の斜線に重ならないように、ゴーレムの攻撃の斜線上に立たないように心がけながら、回避に専念する。
そうしながら注視するのは、つま先や肩の動き、重心移動にともなう体軸のブレ。
四足になったとはいえ、上半身は人型だ。動きも、人のソレからは大きく離れられないはずだ。違いがあるならば、むしろそれすら剣の道の糧として取り入れてみせよう。
桜の矢に対応したのか、ゴーレムの頭部が兜のように硬質的な曲線を描く。目くらましに放たれる矢を気にすることなく、襲い掛かってくるゴーレム。
その胴体の正面もまた、受け流す鎧のように変化しつつあった。
（コア狙いに対応したのか）
刀が内心でひとりごちたその時、桜の放った矢がゴーレムの肩に突き刺さった。
異物を噛んだ歯車のように肩関節の動きが矢によって妨げられ、ゴーレムの動きがわずかに鈍る。
今だ、と思った瞬間には身体が動いていた。
重心を限りなく落とし、地を這うような動きでゴーレムに迫る。ゴーレムがやっと腕を振り下ろした時には、既にその目の前に刀の姿はない。
側面。
身体の硬質化がまだ及んでいない死角へと回りこんだ刀は、鞘に引っ掛けるようにして力をためた日本刀を解き放つ。
デコピンの要領で威力を増した変則抜刀術が、唸りを上げて一閃。
守護ゴーレムの身体を、斜めに大きく斬り裂いた。
しかし、ゴーレムは斬られだけではまだ動きを止めない。切った直後の隙を狙った裏拳に、刀は『加速』する。
――刀は戦う時、自分の動きに合わせられないように意識や視界の隙を突くか、わかっていても反応できない速度で先の先を取る。
空中で凍りついたかのようにすら見えてしまう裏拳をかわし、そのまま攻撃体勢へ。
絶対的な速度による、絶対的な先の先。
加速した肉体が背後へと駆け抜け、裏からゴーレムのコアを斬り裂いた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2016年10月25日
- 参加申し込みの期限
-
- 2016年11月01日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2016年11月01日 11時00分
