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【星幽塔】第六階層 黒衣の魔女とゴーレムの城
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◆
ゴーレムと魔女が去った後。
青藍の空と白い雲海の中に突き立つ奇岩の一つが、にわかに騒がしくなりだしていた。
岩の穴に隠れるように置かれた、一隻の帆船型の飛空艇。その甲板上に、数名の影があり――
「よっしゃ、竜はどこだっ!? 殴らせろぉぉぉ!」
青と白の世界には少し似つかわしくない、熱い声が木霊した。
声の主は、ブリッジから身を乗り出すようにして辺りを見回す
握 利平
。今度こそはと意気込む彼に、けれどもチッタが飛空艇をいじる手を止めて一言。
「ツンツンのあんちゃん、ここには竜は居ないんだよ」
「えっ。竜、居ないのか?」
「……うん、居ない……」
サティアが水晶球を覗き込みながら、ふるふると首を振る。
「えー……」
残念ながら、今回は利平の願いは叶わないらしい。
「まあ、うちら別に竜の相手しにここに来たわけじゃないしねぇ」
肩を落とす利平に、
壬生 由貴奈
が言う。それに居たとしても、ゴーレムと魔女の他に竜を相手する余裕はなかっただろう。
ところで、と由貴奈はチッタの肩ごしに飛空艇のエンジンを覗きこむ。
「この船、エンジンの調子悪かったりする?」
「古い飛空艇だから、色んなところにガタがきはじめてるんだ。速度も安定しなくて……」
額をぬぐう拍子に、チッタの額に油の黒い線が走る。八の字に下がった眉を見るに、修理の進捗もあまり芳しくはなさそうで。
ふむ、と由貴奈は荷物を確認。ポケットには、他の階層で購入した工具が入っている。チッタの手には、ドライバーのような道具が握られていた。階層ごとに雰囲気の変わる星幽塔だが、その辺りに大きな違いはなさそうだ。
「んー……だったら、うちもちょっと見てみようか? 元の世界だと機械弄りしてたし、力になれるかも」
「ほんと!? 助かるよ、ありがとう!」
「うちとしても、飛空艇のエンジンがどうなってるのか気になるしね」
エンジニア志望としては、是非ひと目確認したい。……それに、チッタの操縦のこともある。せめてエンジンの調子は戻しておきたい。
腕まくりして、工具を手にさっそく作業にとりかかる。速度が――つまり出力が安定しないとさっきチッタは言っていた。その原因になりそうな箇所と言うと……。
「これ、冷却機構とかあるのかな?」
「あった……と、思う」
「だったら、熱暴走してるとか……うーん、車とは勝手が違うねぇ」
同じエンジンという言葉でくくってはみても、種類も違えば世界も違う。似たようなパーツでも、少し違うところが目に留まる。それを見過ごそうものなら、もれなく出力安定どころか大惨事だろう。
そうやって真剣かつ好奇心の浮かんだ面持ちでエンジンをいじる由貴奈の後ろで、その様子に見入っていた利平が「そうだ」と口を開く。
「整備の手伝いはできないけど、操縦ちょっと手伝わせてくれないか?」
「……チッタに任せた方がいいんじゃないかしら」
利平の言葉に疑問を呈したのは、六分儀と羊皮紙、それに羽ペンを手にした
大天使 天吏
だった。
「ここから城までの航路……道のり、はわかるかしら」
羊皮紙と羽ペンを差し出すと、サティアが控えめに、しかしはっきりと頷いた。普段使っているチッタが使っている航路、目印にしているもの……安全な飛行のために必要な情報を、羊皮紙に書き入れてもらっていく。
一緒になってその簡単な航路図を眺めつつ、利平は言う。
「ほら、アシストが一人くらい居た方がいいだろ? 何かあった時のフォローもしやすくなるしさ」
もっともな意見だ。ただ、それにしたって一つ問題はあるわけで。
「利平くん、操縦の仕方はわかるの?」
近くでせっせと小石をかばんに詰め込んでいた
澪乃 澄佳
が、ふと顔を上げて問いかける。
ぐっと拳を握る利平。日の光に葉を白く輝かせ、自信満々で彼が言うには。
「こう見えて漁師の息子だからな、知り合いの船でバイトとかもしてるから、船には慣れてるぜ。帆船も海賊船で経験済みだ、任せろ!」
「……そうなの」
ちらりと天吏が見やった先には、飛空艇を操る操舵輪。それは元の世界にもあるものと、多少の形状の違いを除けばほぼ同じ構造をしているようだった。船の操縦経験のある人間なら、操舵はレクチャーを受ければそう難しくはないだろう。
「じゃあさ、エンジンの方はうちがもうちょっと見てみるから。チッタくんは、操縦の仕方について教えてあげたらどうかなぁ。船には慣れてるって言っても飛空艇そのものは初めてなんだし、ちゃんと説明は聞いておいた方がいいだろうしねぇ」
顔はエンジンに向けたまま由貴奈がそう提案すれば、チッタはそれに頷いた。利平の方も、もちろん乗り気である。
「海と空じゃ勝手は違うだろうしな。教えてくれるなら助かるぜ!」
「ごめんなさい、その前に一つだけいいかしら」
サティアが航路を書き込んだ羊皮紙を手に、天吏がそっと待ったをかける。やっぱり反対、というわけではなく。書き込まれた羊皮紙を、皆が見えるように広げて置いた。それからチッタに視線を向けて、彼女の星の力が宿ったアイテム――六分儀を示してみせた。
「私の持っている六分儀、目標物の高度、水平方向の角度を測る事ができるの」
「……高度? 角度? サティア、わかるか?」
「……わかんない」
なんのこっちゃ、と首をひねるチッタ。サティアもそれを真似するように、こてんと首を傾げている。
「えっと……」
言葉につまって、天吏の視線が六分儀と羊皮紙の間をさまよう。子供に何か説明するのは、正直苦手だ。どうすればわかるだろう、と思案する。六分儀の使い方を把握しているのはおそらく彼女だけだから、フォローもいささかアテにしづらい。
これならわかるだろうか、と羽ペンを航路の上に走らせる。描くのは、まっすぐに短距離で進むルート。
「つまりね……今飛空艇がどの位置にいるのか、分かりながら空を飛べるから。お城まで最短距離、うまくいけば雲の上に飛び出さないでなんとかいけるかもしれない」
わかってくれただろうか、と。彼女にしては珍しく顔色をうかがうような目を向けると、
「すげー! さすが勇者!」
「……これなら、安全……」
チッタは興奮した様子で羊皮紙を覗いていたし、サティアはこくこくと頷いていた。どうやら、今の説明で通じたらしい。
「これなら、安全に進めそうだねえ」
と澄佳。ただ、単独飛行では万全とは言いがたい。
天吏としては、騎士の光で囮を引き受けてくれる人が居ればありがたいのだが――。
「なら、俺がゴーレムを引き付けよう」
と言い出したのは、全身革鎧とマントに身を包み、ロビンフッドハットをかぶった姿の
新田 亮
だった。亮は騎士の光で竜に騎乗できる。もちろん空も飛べるから、確かに囮役としては最適だ。
「危険かもしれないけど、平気?」
天吏の問に、亮はためらいなく頷いた。
「ただ、寄ってきたゴーレムを一人で相手にするとなると苦しいかもしれない。共闘してくれる人が居れば、ありがたいんだが――」
「じゃあ、あたし手伝うよう!」
勢いよく飛び跳ねて手を上げた拍子に、澄佳のおさげがぴょこんと揺れた。
「飛ぶことしか出来ないあたしだけど、やれることは頑張って、魔女に勝たないとって思うっ! だから、あたしやるよう!」
そう宣言する澄佳の表情に、決意の色と一緒にほんのちょっぴりのさびしさが浮かぶ。こんなに不思議で素敵な空を自由に飛べないことが、大人たちが連れ去られていることが、とてもさびしい。そんなのは、止めなきゃいけないと思うから。
「じゃあ、ゴーレムの引きつけと対処は二人に任せる……でいい?」
天吏の確認にも、異論はなく。
「ありがとうございます、澪乃先輩」
「亮くん、頑張ろうねっ!」
かくして、城へたどり着くための重要な役割がそれぞれに課されるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月25日
参加申し込みの期限
2016年11月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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