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【マラソン大会】晴れ、ときどきあわあわ!? マラソン大会!
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ジェット泡噴射機によって、混戦となった10kmマラソン。
しかし、彼らのハプニングはそれだけでは終わらなかった。
(……もしかして、いま私が一番?)
泡噴射機の射程外へと抜け出した碧南は、巡ってきた順位にむしろ動揺した。
チラリと後ろを振り返れば、先頭集団はまだ後方。泡で転ばないようペースを落としたり、顔についた泡で方向感覚が狂ったりなどして、もたついている。
それでも何人かは碧南と同じように抜け出してきていて、碧南はチャンスをものにするべく前へ向き直った。
そこはメインストリートからやや外れ、住宅にまじって畑が多く見られる地域だ。
「お、ラッキー。一気に順位が上がった!」
碧南に追い越そうと、刀やサキリが後に続く。
(泡で不覚をとったが、これなら後半のスパートでいけそうだな)
もう少し周囲を警戒しようと、刀は並走するサキリを見る。先んじてはいるがペースはほぼ互角。レース前に行っていたように足取りも軽い。
(負けてられないな。ここで少しずつ引き離す!)
(そうはいかない……!)
サキリは刀の上がったピッチの分、ペースを上げて差を開けないようにする。
(普段の僕は全身各所に多数の刃物を隠しているけど、今日の僕はいつになく身軽だよ……!)
ただ、このまま二人して走ってバテては元も子もない。サキリは後方からの気配にもその都度意識を走らせる。
「え!? やった! 順位が上がってる!」
四番手で抜けてきたのは、運が重なって泡地域を抜けた夏朝――
「く、けっこう抜かれてた!」
「なんなんだよ今のは~っ」
「……」
――を、拓郎、勇生、莉鳥が抜き去っていく。
「!?」
愕然とする夏朝。喜びを噛みしめる間も無く三人の後を追う。
「……」
莉鳥は振り返る。随分前から感じていたが、雅樹の姿はない。泡による混乱以前に、きっと序盤早々バテてヘロヘロになっているのだろう。
(無理せずあわあわマラソンの方に参加すればよかったのに)
そう思って、今度は自分のために前に集中する。せっかくの好位置を手放すわけにはいかなかった。
その後も、続々と走者が交差地点を突破してくる。
道路に設置されたスピーカーから大音量が響いたのは、そんな時だった。
『緊急事態が発生しました。現在、付近で闘牛が大量に脱走しています。現在、付近で闘牛が大量に脱走しております。見かけた方はすみやかに屋内に避難してください。繰り返します……』
「え!?」
びっくりして、碧南は一瞬ペースを崩した。
「そんなの、注意しろって言われても……」
言いかけ、碧南は口を閉ざした。他の選手も、聞こえてきた「ソレ」に顔を向ける。
ドドドドドドドドドドドドドドドド
そんな地響きが、横合いの道から聞こえてくる。近づいてくる。
「まさか――」
「う……牛だぁああ!?」
見えてきた音の主が、土煙をあげて突っ込んでくる。
先頭集団はパニックに陥った。
「いったいなんなんだよぉ、このマラソンはぁ〜!」
勇生が叫ぶ。泡がまだついた眼鏡の奥には恐怖がある。背を向けて逃げ出そうとする。
「みんな、待った……大丈夫だから安心してほしい」
猛烈に走ってくる闘牛の群れを前に、しかし拓郎は強い口調で言い切る。
「確か闘牛って、赤いもの自体に興奮するんじゃなくて、動きに挑発されたと思ってやってくるんだって」
兄から披露された無駄豆知識を思い出しながら、語る。
「だから、慌てず無視していれば、回避できるは……ず?」
そこではたと、自分たちの服装を思い出した。
・体操服は、赤色が目立っている。
・現在、マラソン大会で絶賛動いてました。
・よく見ると、さっき付着した泡が太陽の光を反射してキラキラ輝いている気がしませんか?
結論。牛たちからとうにロックオンされてる感じ。
「……この姿だとアウトだよなうわぁああああ!」
死に物狂いで走り出す拓郎。一瞬の希望が崩れ、他のメンバーも我先に走り出す。
もうコースもペースも関係ない。
「うわぁぁぁ牛さん速いぃぃ!?」
コースアウトした夏朝を追って、闘牛たちが畑を踏み荒らす。
(なんで……冗談じゃない!)
莉鳥も猛ダッシュして、近くの家の敷地を突っ切る。立てかけてあった箒や一輪車がすぐ後ろで蹴散らされる音がして、想像したくもない結末に頬が引きつる。
「なんで牛がいるの!? おかしくね!?」
刀はすんでのところで電柱に手を掛け、角を曲がって突進をかわす。そして転がりながら背後の結果を目にした。
木でできたその電柱のどてっ腹に牛の角が刺さり、抉られた木片が飛び散っていた。
「ダメだろ、その角……」
刺さる、絶対に刺さる。
牛が角を引き抜くその間に、青ざめた刀は全力で逃走を再開させた。
「もうペースとか関係ねえよ! これ命がけだよ!」
「こっちだ、こっちに来い!」
サキリが赤いジャージを脱ぎ、振り回しながら牛たちに叫ぶ。何頭かが引き寄せられた。
「今日は身軽だから、闘牛士のようにかわ……」
……せる隙間がない!
「まずいなこれは」
ろっこんによる回避を念頭に、サキリも戦略的撤退を余儀なくされた。
「このマラソンって、こんなイベント付きなの?」
比較的、逃走の余裕があったのは首位の碧南だった。牛たちが後ろの走者たちに集中したため、彼女を追う闘牛の姿はない。
「うわああああ!? あああ――!?」
……近くで勇生の断末魔のような絶叫と、牛の鳴き声が聞こえた気がしたが、何も聞こえなかったことにする。
「でも、そこのカーブを曲がり切れば……!」
前方に見えてきたコーナーを過ぎれば、牛たちからは完全な死角になって振り切れるはず。
その一心で走った碧南だったが、その先でたむろしていた別の闘牛たちに絶句する。
『……!』
ん、お前「赤」やな?
碧南には、目が合った牛たたちがそんなことを言ったような気がした。
「嘘でしょ……!!」
牛が向き直る前に、踵を返す碧南。ここまで全力疾走だったので呼吸が限界だったが、急速に迫ってくる牛の気配に酸素ががさらに消耗していく。
「ふふふ」
恐怖と疲労がランナーズハイと相まって、碧南が思考が現実から飛び立っていこういとしていた。
(そういえば、こうして逃げ回るシチュエーション、あのゲームであったなぁ)
不意にコンプリート済みの乙女ゲームのワンシーンを思い出す。
追ってくる敵兵から逃げるシーン。王子が守ってくれるのだが、それまでのわだかまりを払拭すべく、主人公と本気の気持ちで舌戦する場面でもある。
それまで素っ気なかった王子が感情的になって言うのだ。
――好きなんだ、碧南のことが! この国の誰よりも!
「っ!? こんな時に何を言い出すの!?」
――こんな時だからだ。一緒にいる女が「好きな女」とでも思わないと、守る気も起きぬ。たかが使用人と心中など国中の笑い者だ。
「な……さいってい! その使用人にイジケてるところを見られたクセに!」
「この弱虫王子!」
「なんだと! 生き残ったら厳しい罰を与えてやる!」
「与えてみなさいよ! それまではちゃんと守ってよね!」
「フン。…………」
(守るとも、碧南。君は心を救ってくれた。俺が国の道具ではなく一人の人間だと言い放ってくれた。こんな形でしか想いを言えない俺だが……命に代えても君を!)
「もう、王子ったら☆」
脳内の映像に合わせてセリフをしゃべり、独りデレデレしてしまう碧南。妄想モード全開のまま走り抜けていく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
叶エイジャ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
35人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月12日
参加申し込みの期限
2016年11月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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