青く、清々しい空が広がっている。
太陽の光は、連日の寒さを払うような温かなもので、上着を着ていてはちょっと暑いくらい。
その日はポカポカした、絶好のマラソン日和だった。
「怪我をしないように、参加する方はよぉく準備運動しておいてください」
拡声器を持った
吉田 熊吉が、スタートラインに集まる人々を前にそう呼びかけている。
「さーて、どっちで走ろうか悩むんだぜ」
酒浸 朱蘭が、周囲の人を見ながら呟く。
毎年この時期行うマラソン大会。だが今年は、寝子島のマラソン大会に便乗参加する形になっている。周囲には寝子高生はもちろんのこと、大人から子どもまで、島中の色んな人たちが集まっていた。
そんな今年のマラソン大会には、コースが二種類ある。
ひとつは、島内をぐるりとフツウに走る「10㎞マラソン」。
もうひとつは、「あわあわマラソン」。
こちらはスタートからゴールまで3㎞の距離を、泡まみれになって走るイベントマラソンだ。上位入賞者には賞品もある。
寝子高の生徒は、この行事が体育の授業扱いとなるため全員参加が義務付けられているが、コース選択については制限がない。
「距離が短いですし……泡にまみれるのもなんだか楽しそうですね♪」
巫部 紫苑はそんな期待を口にする。
「頼むよ沼田さん、俺の代わりに走ってくれ!」
屑利 執は苦手な体育とあってか、召喚したサラリーマンに頼み込んでいた。
「いやあ、さすがにマラソンはねぇ、ハハハ……」
「つべこべ言わず走ってくれよ!? 泡まみれになればバレないからっ」
「さすがに無理でしょう!?」
切羽詰まった執だが、寝子高体操服を渡された沼田さんもヒステリックに返している。
「プールにトンネル、ジェット噴射……距離が短いと思ってたけど、間に色々とあるのね」
あわあわマラソンの運営テントでは、救護スタッフも兼ねた
鷲尾 礼美がコースマップに目を通していた。
「面白そうでしょう?」
同じく運営を手伝っている
桜栄 あずさが含み笑いをする。
「ところで理事長。
マラソンのコースとあわあわマラソンのコース、重なっている部分があるわ」
「……そうね」
どうやら、主催者のミスらしい。
「いいんじゃない、面白そうだし?」
「ふふふ、それもそうね。これくらいなら良いハプニングかも」
二人が笑い合う。
なお、「10㎞マラソン」の方を手伝う寝子高体育科教師たちは、このことにだいぶ後になって気づいたそうな。
やってきました、マラソン大会!
今回シナリオを担当します叶エイジャです。よろしくお願いします。
酒浸 朱蘭さん、巫部 紫苑さん、屑利 執さん、ガイド登場ありがとうございました。
普段から走り慣れてる方、走るのが苦手な方、フツウの方などなど、マラソン大会へのスタンスは色々あるかと思います。
本イベントでの皆様のらしさ、楽しさを表すお手伝いができれば幸いです。
概要
寝子島のマラソン大会が開催されます。
フツウの「10㎞マラソン」とイベントものの「あわあわマラソン」の2種類あります。
選手として参加する場合は、どちらのマラソンに参加するか決めてください。
スタッフ、手伝い、応援、ちょっとした妨害(悪質なものは不可。イタズラ程度まで)などで参加する場合は、
どちらのマラソンか決めなくても大丈夫です。(でも決まってた方が的確に描写されやすいです)
★ 寝子高生のみなさんへ
学校行事としてのマラソン大会でもあり、体育の授業でもあるので、寝子高生は全員参加です。
どちらのマラソンも体育の授業出席2回分ですが、10㎞マラソンで3位以内に入ると1回分追加。
授業を休み過ぎて進級があぶないアナタは、マジメに走った方がいいかも?
寝子島を駆け抜けろ! 10㎞マラソン
こちらは普通に10㎞走る、普通のマラソンです。
寝子島内をぐるっとまわります。
でも、フツウに走るだけだと思ったら大間違い。
PL情報ですが、以下のようなイベント?もありそうです。
主催者のミスで「あわあわマラソン」のコース上を通過。あわあわジェット噴射をくらってしまう!
何かのイベント用に搬送していた闘牛がうっかり放たれてしまいます。生きたければダッシュ!
おやあれは……神魂の幽霊ランナーが競争を仕掛けてきた!? 乗るもよし、乗らぬもよしです。
ふわふわいや~ん♪ あわあわマラソン!
スタートからゴールまで3㎞の距離を、泡まみれになって走るイベントマラソンです。
上位入賞者には名誉、お風呂グッズ、シャボン玉グッズなどが贈られます。
泡にまみれながら走ったり、あわあわのミッションを乗り越えたり、楽しんだもん勝ち!
いくつかのミッションがあるので、2つほど選んでアクションに対策や楽しみ方を書いてください。
それより多かったり少なかったりしてもいいですが、多いと描かれないこともあります。
◆ミッション
◇スタート地点:あわあわジェット噴射!
コース上から泡が吹き出す、いきなりのあわあわ洗礼。
進んでいくのも大変だから、全身があっという間に泡まみれになっちゃうよ!
ちなみに道中、定期的にジェット噴射が設置されてます。(10kmマラソンの参加者にも被害が……!)
◇チェックポイント1:あわあわトンネル。
辺り一帯全部あわあわ。
ぶつかって転んでコースもわからず大パニック?
でも、地面と壁はやわらかいので安心して楽しめます♪
◇裏チェックポイント:あわあわプール。
あわあわトンネルの中にある、謎の部屋。
迷い込んだ一部の者だけに課される、ちょっとセクシーかもしれないミッション。
衣服がすべて隠れるように泡を体にまとって写真撮影。衣服が見えなければ、大成功。外へ出られる。
コツは布の少な……<らっ倫!>
◇チェックポイント2:シャボン玉パンチ
たくさんのシャボン玉の中に、色つきで割れにくいのがいくつかあります。
カラーなシャボン玉を割ったら先へ進めるよ。子どもに人気!
◇チェックポイント3:あわあわ滑り台!
ゴール前に特設された、ロングな滑り台。
泡でよく見えないコースを、うまく滑りきればゴールは目の前。
失敗しちゃうと、ちょっーと目を回しちゃうかも?
◇ゴール地点:あわあわラビリンス
ゴールは目前と言ったな、あれは嘘だ!
最後の関門が、あわあわラビリンス。泡で塞がった迷路。
一か八かのショートカットを狙うか、はたまた遠回りしてでも確実な道を進むのかは、自由だー!
最後の泡の壁を突っ切った時にこそ、ゴールが広がる!
※泡は口に入ったり肌に触れたりしても安全なものが使われています。
※タオルや着替え、更衣室やシャワーなども完備しています。
走者だけでなく、スタッフや応援なども泡まみれになっちゃうと思います。
登場NPC
◆10㎞マラソンのお手伝い
・吉田 熊吉(興奮して飛び出してランナーにぶつかっちゃうかも)
・相原 まゆ(小さくてどこにいるのか見えない)
・浅井 幸太(手伝いそっちのけで熱血応援!)
・高野 有紀(的確に手伝い。困ったら高野に声かけるのが吉)
・上野 睦子(ほどほどに手伝い)
◆あわあわマラソンのお手伝い
・桜栄 あずさ(お手伝いというか冷やかし)
・鷲尾 礼美(救護スタッフなのに、あわあわでセクシー)
・サンマさん(お手伝いというか盛り上げ役)
◆10㎞マラソンに参加
・七夜 あおい(ほどほどに頑張る)
・青木 慎之介(バスケ部の部員と。負けたらボール磨きだからマジ)
・鷹取 洋二(あわあわエントリーのつもりが間違えた。げっそりしながらのろのろ走る)
◆あわあわマラソンに参加
・野々 ののこ(全力で楽しむ!)
・串田 美弥子(くしゃみろっこん連発)
・三宅 ゆり(写真撮ったり撮られたりしながらギャルっぽく楽しむ。走る気ゼロ)
・桃井 かんな(小学校高学年の子に連れてってもらうことに。誰かよろしく!)
以上となります。
皆様の参加とアクション、お待ちしております。