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<三羽烏の襲撃2>星ヶ丘とシーサイドと旧市街で同時テロです
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●星ヶ丘エリア・逆境(4)●
【ホテル9〜10F:エレベーターB】
時計の針を、ここで少し戻そう。エレベーターの中から
獅子目 悠月
がアリーセ宛てにメールを送った、その直後のことだ。
ともかくこれで返信を待とうと、携帯をポケットにしまった獅子目が、そこで眉根を寄せて訝しげな顔をした。同じエレベーターに閉じ込められ中の
優木 遥斗
、
上下 左右
、
恵御納 夏朝
の3人が、不思議そうにそちらを見る。
「どうしたの、獅子目君……?」
「いや、何だか足許が妙だ……うわっ!? 何だこれは!」
夏朝が、その獅子目の靴を見て、思わず息を呑んだ。靴の裏のゴム部分が溶け、ねちゃあ、と床との間で糸を引いている。
熱だ。さっき扉を開けて一瞬垣間見た、あの床下の炎。エレベーターシャフトの下から吹き上がる火災の炎が、いよいよこの下まで到達し、直接このエレベーターの床を炙っているのだ。
「わわ、僕の靴も溶けてる……大変だよ!」
「どうやらもう、救助を待っている余裕は無さそうだ。
俺達自身の力で、何とかこのエレベーターから脱出しよう」
即座に決断する獅子目の言葉に、その場の全員が大きく頷いた。
続けてすぐ、優木が天井を指差す。
「俺は、あの四角い溝がさっきから気になっているんだが……
もしかしてあれ、緊急用の脱出ハッチか何かじゃないか?」
隣りのエレベーターで、ひびきや由貴奈たちも使ったあの救出口は、もちろんこちらのエレベーターにも付いていた。優木が竹刀の先で試しに押しても開かなかったが、すでに彼らは、こんな時に抜群に頼りになる、左右のろっこん、【Open to close】の能力を知っている。
「上下、頼めるか?」
「お任せ下さいですわ、先輩!」
リン、と鈴の音が涼やかに鳴り響き、左右が杖を突いた瞬間、微動だにしなかった天井の扉が、呆気なく向こう側に開いた。
「いいぞ。よし、あそこから外に脱出だ」
天井を指さす獅子目に続いて、優木が言う。
「この中では、俺が1番上背がある。俺の肩を使ってくれ。
俺が担いで肩に乗ってもらえば、女子でもあの扉に手が届くと思う」
「じゃあ、僕がシールで皆を軽くするよ」
そう言って夏朝も、ねこシールを全員の身体に貼る。ろっこん【重く軽く】による脱出支援だ。自分にも貼ってなるべく体重を軽減し、シールの残り枚数も念のため数えておく。
「さあ、みんなで頑張ろう……!」
こうして全員の協力により、こちらのエレベーターの脱出は、予想以上にスムーズに進んだ。
最後に竹刀を天井に上げた優木が、すでに登っていた3人にせーの、で引っ張り上げられ、最後の1人も脱出に成功。まだエレベーターかごの屋根の上に乗っている状態だけど、左右が皆に、
「乗り場側のドアも、私のろっこんで開けられますから、
後はこのエレベーターシャフトを登って、脱出するだけですわ」
左右の言った通りの手順で避難できるだろう。獅子目が頭上にまっすぐ伸びるシャフト内を見上げて、そのドアの位置を確認していると、ポケットの携帯が鳴り、このタイミングで
黒依 アリーセ
からの返信も返ってきた。
1階から10階までが火事になっているという、ホテル全体の現在の火災状況を皆にも伝え、
「とすると、降りるのはここから近い10階か、
まだ火のまわっていない11階か。
どちらにせよ危険度は高いな……」
けれども、いずれにせよ獅子目たちはこの後、10階にも11階にも行くことができなかった。
あの
サキリ・デイジーカッター
の目撃した地上1階の爆発が、次の瞬間。
彼らのいるエレベーターも爆発に巻き込み、吹き飛ばしていたのだから。
【ホテル10〜21F:エレベーターシャフト】
ちゅどーーーーーーーーーーーんん!!
「「!!?」」
鼓膜をつんざく爆発音とともに、4人の乗ったエレベーターかごが、ロケットのように打ち上がった。全員の悲鳴に混じって、馬鹿なと獅子目が叫ぶ。
「なっ、爆発だと!?」
地上1階で起こったガス爆発の圧力が、この狭いシャフト内に一気に殺到したのである。
中間地点にぶら下がっていたこのエレベーターは、ちょうどガソリンエンジンのシリンダの中にある、ピストンのようなもの。半ばで栓をしていたエレベーターが、下からの爆風に一瞬で突き上げられ、猛スピードでシャフト内を駆け上がる。
ギャリギャリギャリギャリッ、
衝撃でガイドレールを外れたエレベーターが、坑の内壁に接して飛び散る火花、けれどもそんな摩擦ごときで急上昇の速度は落ちはしない。頭上にみるみる迫るこのエレベーターシャフトの終着点、
すなわち、巻き上げ機のある機械室の天井。
「そんな、嘘だろ!?」
絶望の悲鳴を上げる優木、その隣りで左右のステッキの鈴が何度も鳴る。きっとあまりの恐怖に震えているのだろう、その恐怖が痛いほど伝わり、獅子目も頭上を見上げる。
(このまま天井に直撃したら、全員圧死間違い無しだぞ!?)
または、そのままホテルの屋上まで突き破って、エレベーターごと高々と空に打ち上げられるか。いずれにせよ、生存確率は確実にゼロだ。
(なら、俺のろっこんの防御障壁を展開して)
そうするしかない、と咄嗟に思った。
だが守れるか? この場の全員を? ミサイルの着弾に等しい衝撃から?
(それでも、やるしかないだろう!)
「皆! 出来るだけ俺の近くへ寄れ!」
獅子目がそう叫んで、ろっこんを発動させようと口を開きかけた、その時だった。
「あれっ? 上昇のスピードが……落ちてるような?」
本当だ。夏朝の言う通り、打ち上げの勢いが弱まってきている。
天井に近付くにつれて、みるみる速度の鈍るエレベーター、その上で、
「でも、どうして?」
と顔を見合わせた夏朝と獅子目と優木が、リン、と響いたその鈴の音の方を振り向いた。そこに立っていた白い髪の少女、左右が最後にもうひと突き、杖を足許に打ち付け終わると、唖然と見ていたその場の全員に、にっこり笑ってこう説明する。
「
──
【Open to close】。今すれ違ったシャフト内のドアを、ろっこんで全て開けてみましたわ」
・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・
「エレベーターシャフト内の圧力を、開放したドアから各階に逃がしました。
それで、爆発の勢いが弱まったのですわ」
「さっきの鈴の音……あれは、ろっこんを発動させていたのか!」
優木が思い至って、唖然と目を見開く。各階のドアと自分が同じ高さに並んだ瞬間、能力でその扉を次々に開けていく。それを10階から20階まで、全てやる。絶体絶命のこの状況下で、瞬時にそんな判断をして、実行に移していたなんて。
そしてその左右の言った通り、エレベーターの上昇速度がみるみる落ち、
21階の機械室に到達する寸前で、羽根のようにふわりと空中で静止した。
「やった、やったよ!」「止まった!」「止まったぞ!」
「でも、ここからまた落ちてしまうのは、私も止められませんから」
そう言って左右は再び、にっこり笑う。
「後は皆さんに、お任せですわ」
「…………。Σ ええええええええええーーーっ!?」
エレベーター、再落下。
フリーフォーーーール。
【ホテル21F〜12F:エレベーターシャフト】
激突を免れた21階から、再びシャフト内を落下し始めたエレベーター。
20階……19階……18階! ガイドレールを外れたエレベーターが、再びシャフトの内壁に接して火花を散らし、たるんだワイヤーロープが鞭のようにしなって、その壁を幾度も穿つ。
激しい衝撃がそのたびに、エレベーターかごの上にいる彼らを襲う。けれどもその1人、
恵御納 夏朝
がすぐに他のメンバーに言った。
「みんな、跳ぼう!」
「えっ?」
夏朝が指さす方向を、全員が見る。エレベーターシャフトの通路側の壁面。そこを、次々に通り過ぎていく四角い穴が見える。ドアだ。あれは開いたままの扉だ。
「あそこから、通路に飛び移ろう!
10階までの扉は、上下さんが全部開けてくれたから。
脱出するなら、そこからしかないよ!」
「しかし……」
目まぐるしく揺れる視界の中で、
獅子目 悠月
が瞬時に思考を巡らせる。
「ロープが張り切って、9階の元の位置で止まらないか?
万一そこでロープが切れても、エレベーターには非常停止装置が……」
異常な下降速度を感知した際、自動で働く非常ブレーキがあるはず。けれども、獅子目はすぐに頭を振って、自分でその可能性を否定した。
「駄目だな。このエレベーターは既にガイドレールを外れている。
今の爆発の衝撃で、まともに装置が働くとも思えない」
やろう、と獅子目も即座に決断した。躊躇っているような余裕は、もはやない。
「でも……」
と蒼白になっていた
上下 左右
も、
「大丈夫。僕がさっき、ねこシールでみんなを軽くしたから。
きっと身軽に、飛び移れるはずだよ!」
その夏朝の言葉に口を引き結び、こくりと頷いた。けれども、隣りでその様子を見ていた
優木 遥斗
が、左右の前に進み出て、片膝をつく。
「上下は、俺がおぶって跳ぶ。俺の背中に掴まってくれ」
「えっ?」
驚く左右の両足と杖を、優木が控え目に指差し、
「日常生活に不自由はないようだが、その足で跳ぶのは不安だろう」
「で、でも」
「大丈夫、俺に任せてくれ。それに、さっき上下も言ったろう?」
そこで優木は、不器用に片目をつむってみせた。
「後は俺たちに、任せるって」
「!! ……分かりました。よろしくお願いしますわ、先輩」
左右の華奢な身体を優木は軽々と背負い、ステッキと竹刀は同じ竹刀袋に入れて背中に差す。2人の準備が整ったのを見て取ると、獅子目と夏朝がすぐさま大声で叫んだ。
「12階で跳ぶぞ! 全員一緒にだ、いいな!」
「14階……13階……つぎ! 今だよ!」
目の前を通過する12F扉の穴に、夏朝と獅子目が飛び込んで、そのままの勢いでごろごろとフロアの通路を転がる。2人に続いて全力で跳躍する優木、こちらは危うい所で穴の端を掴み、その角に両手でぶら下がる。
「きゃっ!?」
けれどもその衝撃で、背中の左右がずり落ちた。咄嗟に片手を伸ばして左右の腕を掴み、
反対側の手のホールドが、呆気なく外れる。
「「!!?」」
真っ逆さまに坑の奈落へと落ちる2人、けれども優木が咄嗟に、背の竹刀袋を抜いて叫んだ。
「これを!!」
フロア側から獅子目と夏朝の2人が全力で飛び付き、この竹刀袋の端を掴む。反対側にぶら下がった優木を、その手の先にぶら下がる左右ごと一気に引っ張り上げ、これで4人全員が12階フロアに無事生還!
「「た、助かったーー!!」」
死ぬかと思った。その直後、エレベーターシャフトの方で大きな激突音が聞こえ、獅子目たちが恐る恐る下を覗き込めば、奈落のはるか底でひしゃげて、完全に潰れているエレベーターが見えた。
「やっぱりワイヤーが切れて、保たなかったか」
「あ、危ないとこだった……」
爆発で打ち上げられてから、ここまでの窮地とピンチの数々を思い出し、ぺたんと夏朝が床にへたり込む。その夏朝に近づき、獅子目がぶっきらぼうに握手を求めた。
「助かった。お前が皆の体重を軽くしてくれなかったら、
優木と左右もあんなに軽々とは、引き上げられなかった」
その獅子目の言葉に、夏朝もみるみる笑顔になって、
「うん……うん! みんな助かって、本当によかった!」
「上下も、大丈夫だったか? 恐い思いをさせたな」
そう言ってやはり左右のことを気遣う優木に、彼女もまたふるふる首を振って、
「いいえ、そんな。私1人の力では、絶対にここまでたどり着けませんでしたわ。
力を貸して下さった先輩にも、皆さんにも感謝ですわ」
そう言って脱出成功の喜びを、危機を共にした仲間としばし分かち合うのだった。
星ヶ丘方面、逆境組・獅子目&優木&夏朝&左右……4人全員の協力でエレベーターBより自力脱出。
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動物・自然
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月01日
参加申し込みの期限
2016年10月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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