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【バレンタイン】フェアリィテイルとチョコレート!
Chocolate Girls!!!!
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小学校から帰ってきた
楠木 ゆきの
はお昼を食べるといってきます、と外へ出た。下校間際に
東条 あんず
に遊ぼうぜ! と誘われたのも大きいけれど、元々この日は両親に気を利かせて外へ行こうと思っていたからだ。
だからシーサイドタウンでどんなイベントが行われているかは予めリサーチしていたし、学校であんずに、
「ゆきのー! 一緒にあそぼーぜ! ミリアも混ぜて三人で遊びに行こうぜ!」
と、誘われた時に迷う事なくシーサイドタウンのアウトレットでお菓子の家が作れるから、そこに行こうと提案したのだ。
「……あんず、お菓子、食べるでしょ?」
「うん! 食べる食べる! アウトレットでお菓子の家って食べれるやつなんだよな? じゃあ遊びに行く!」
何よりお菓子の家を作るというのがあんずの楽しそうな事センサーにビビッと反応したのもあって、2つ返事で了承すると待ち合わせ場所はシーサイドタウン駅の噴水前、時間は13時と決める。
「ミリアにはうちから言っとくからさ!」
「……2人とも……迷子にならないで……」
気を付けて来てね、という思いは言葉にはしなかったけれど、あんずはわかってるー! とセミロングの髪を揺らして走って帰っていった。
「……本当に、迷子になってないといいけど……」
落ち着いたシックなワンピースに丈が長めの黒いファーケープを羽織って、ゆきのが待ち合わせ場所へと辿り着く。約束の時間まではあと5分程。駅の時計を見たり、デコレーションされた街並みを眺めていると、聞き覚えのある賑やかな声が聞こえてきた。
「早く来いよーミリアー!」
「待ってよアンちゃん~!」
ドタバタと走ってくるあんずと
渡辺 美里愛
に視線を合わせ、ゆきのが控え目に手を振る。
「お待たせーユキちゃん! お出かけするって聞いて来ちゃったー」
「うん……行こう」
「行こうぜー! お菓子の家が待ってるぞ!」
迷子にならないように、手を繋いで3人でアウトレットに向かって歩き出す。途中、あんずがあれはなんだ? と立ち止まったり、美里愛があっちの飾りが綺麗だとふらっと行こうとしたりしたけれど、なんとか無事にアウトレットの広場へと辿り着く。ちゃんと手を繋いでおいてよかったと、ゆきのが安堵の溜息を吐くと、あんずがうわーと歓声の声を上げた。
「すっげー! 大きいお菓子の家だぞ、ゆきの、ミリア!」
「ほんとだね! ビニールで出来てるのかな、すごーい!」
「うん、すごい……あの中で、作れるって」
思っていたよりも大きいお菓子の家を模したそれに、あんずも美里愛も大はしゃぎだ。もちろん、表情にはあまり出ていないように見えるけれど、ゆきのだってすごくわくわくしている。何より幼馴染の2人と一緒にいるのがとても楽しいのだ。
受付けを済ませると3人は案内された場所に座り、用意されている材料を使ってどんなお菓子の家を作ろうかと思案していた。
「……どんなのにしようかな……」
ぽつりと呟いたゆきのが、家といったらどんな家だろうと考え出す。まず、やっぱり白い家が基本、それから犬を飼ってて……飼い主は綺麗なお兄さん2人で。そこまで考えると、9歳にして腐女子として目覚めているゆきのの妄想待った無しだった。
綺麗なお兄さんは1人は無愛想っぽいけど本当は優しい人で、1人は見た目からして優しそうなおっとりしたお兄さんで……2人が住む家は大きめの庭付き、綺麗に手入れされた芝生の上を白い犬が走ってて……お庭のウッドデッキとかで午後のティータイムなんかもできる、そんな2人のお兄さんの……愛の巣。
白い壁はホワイトチョコレートをクッキーにアイシングで貼り付けて、犬小屋はカップケーキで表現して上にクリームを絞れば、おうちみたいに見えるはず。白い壁なら屋根はやっぱり赤がいいけれど、赤いチョコレートはないし、赤いクリームも無いみたいだし……唐辛子を混ぜたら、スパイシーな2人の愛の巣になるかもしれない……!
ゆきのが脳内で妄想を繰り広げている横で、あんずはと言えば小学3年生らしい健全な考えを張り巡らせていた。やっぱり食べ甲斐もある大きなお菓子の家がいい、それもこの会場にいる誰よりも大きいお菓子の家が! と、わくわくしながらどの材料を使うか考える。チョコと屋根を扉にしてクッキーを壁にして、床はスポンジで……甘くて美味しい大きなお菓子の家、なんて素晴らしいんだろう! 頭の中の設計図は完璧で、後はあんずが作り始めるのみ。
さて、この3人の中では一番年上となる中学2年生の美里愛はと言えば、目の前の材料にキラキラと目を輝かせて、
「ミリア、とびっきりかっこいいの作るんだー!」
と、割とノープランの見切り発車な感じで誰よりも早く目の前のクッキーへと手を伸ばしている。十人十色ならぬ、三人三色な3人の、仁義なきお菓子の家作りが始まろうとしていた。
一番最初に家っぽい形が出来上がったのはあんずだった。アイシングで大判なクッキーをくっつけてちょっと大きめなサイズのお菓子の家の土台が完成している。大きすぎると壊れ易いし持って帰れなくなってしまうので、最初に考えていたサイズよりは小さめになってしまったけれど、それでも他の机で作られているお菓子の家よりも十分に大きなお菓子の家だ。
「どうだー! おっきいお家だぞ!」
「……ほんとね、おおきい」
「わー、アンちゃん上手! ミリアも負けないのー!」
そんな美里愛の手元を見れば、どうやったらそんな奇跡的なバランスで組み立てれるのだろうかと言うほどの、ある種芸術的な家が出来上がりつつあった。
「……ミリア、どうやって?」
「これー? えーっとね、壁はクッキーで屋根はチョコでー、こうやってーそうやってーってしたらできたのー!」
かっこいーでしょー! と誇らしげに美里愛が胸を張る。まだまだこれから可愛くするんだ、と美里愛がクリームへと手を伸ばした。それを見てゆきのも止まっていた手を動かし、妄想の中で組み立てたお菓子の家を再現するべく1つの作業を丁寧に進めていく。ほどなくして、ゆきのの手元にも白いチョコの壁が印象的なお菓子の家が組みあがっていた。屋根は妥協して苺のチョコレートを貼り付け、芝生はパステルグリーンのアイシングを塗る事でそれっぽく見えていたし、犬小屋代わりの小さなカップケーキも可愛くお菓子の家を彩っている。
「……うん、いい感じ……あれ?」
ちょっと休憩、と余ったパーツのクッキーに手を伸ばして入り口の方を向くと、見覚えのある顔が見えてゆきのはあんずと美里愛に声を掛ける。
「あんず、ミリア、あれ……」
「んー? あ、楓子おねーさんじゃん! おーい、楓子おねーさーん!」
「あ、ほんとだーデコちゃんだ!」
見間違いじゃなかったとゆきのが
千歳飴 楓子
に控え目に手を振ると、楓子もこちらに気が付いたようで早足になって3人のいる机へと来てくれた。
「おやおやー、3人も来てたとは偶然だな」
「楓子……も来てたの……?」
「ちょっと暇潰しにと思ってな」
「暇潰しー? 楓子おねーさん暇なのか? じゃあ一緒に作ろー! これうちが作ったんだよ!! すごいでしょ、おっきいんだよ!!」
「うんうん、デコちゃんも一緒に作ろうよー!」
「暇と言うかなんと言うか……って、本当に大きいなこれ」
あんずの作り掛けのお菓子の家を見ながら、楓子がゆきのの向かい側に座る。
「愛の巣……じゃなくて……お菓子の家が自由に作れるの……いっしょにやる?」
「そのつもりで入ったからな、楓子の壊滅的な芸術センスを見せてやろう」
本当は学校が終わればそのまま幼馴染の
卯木 衛
と一緒に、
立花 なつ
の家にチョコレートをたかりに行こうと思っていたのだが衛には先約があったし、なつには帰ってからチョコレートを作るからもうちょっと後にして欲しいと言われてしまったのだ。
仕方ないとアウトレットまで出向いてきたのだけど、この3人に会えたのだからよしとしようと思いながら、楓子はお菓子の家の材料に手を伸ばした。
お菓子の家を作る仲間が増えたと喜びながら、あんずが作りかけのお菓子の家をさらに可愛くゴージャスにデコレーションしようと、アイシングと硬めのクリームを手にする。屋根の形のクッキーに貼り付けたチョコが上手くくっついたのを確認すると、その上にクリームを絞っていく。
「あう~……クリーム絞るの難しい……」
クリームは思い描いていたようにはいかず、うねうねになってしまう。元々手先が器用ではないので、お菓子の家もよく見ればガタガタした部分も多い。けれどそれを勢いと情熱と思い付きでカバーしているのが、あんずの良いところなのだろう。
「クリーム絞るの失敗したところに、そのカラフルなチョコを飾ればいいんじゃないか?」
お菓子の家を完成させるのが先か、材料のお菓子を食べ尽くすのが先か、みたいな勢いでお菓子を摘んでいた楓子が、ハの字になったあんずの眉毛を見て助言すると、そっかー! とあんずがまた忙しく手を動かし始めた。言われた通りに小さいボタンのようなカラフルな糖衣チョコを載せて屋根を完成させ、床をスポンジでふわふわにさせると次はペットのチビの家も作る! と張り切るのだった。
「デコちゃんはどんなの作るのー? ミリアはね、とびきりかっこよくってとびきり可愛いのにするんだー!」
手元のお菓子の家をクリームと砂糖菓子で彩りながら、美里愛が楓子に問い掛ける。
「そうだな、芸術は爆発だ! みたいな……のは美里愛氏が作ってるみたいだから食べられたお菓子の家にしようか」
えー? ミリアのは爆発してないよー? と首を傾げる美里愛の口にチョコレートの欠片を入れてやりながら、楓子が自分が齧った物を使ってお菓子の家を組み立てる。歯形の付いている箇所はアイシングやチョコペンを使って溶けてしまったかのように見せかけ、不器用なのがまたそれっぽく見えるという絶妙さを出していた。ストロベリーやチョコレートでコーティングされたプレッツェルを無造作に刺せば、小振りながらもかなり個性的なお菓子の家が出来上がる。
「よーし! 完成だー! 皆はできたか!?」
あんずが口元にクッキーの食べかすを付けながら、3人の作ったお菓子の家を眺める。
「ゆきののお家は綺麗だな! なんていうか、星ヶ丘とかにありそうな綺麗な家だ! ミリアは……うん、斬新だな! 前にテレビでやってた美術館でそんな絵を見たことある気がする! 楓子おねーさんのはなんか魔女の家って感じだ! ちょっとかっこいーな!」
「ほんとだー、ユキちゃんのおうちきれー! これ誰が住んでるのー?」
「……綺麗な、お兄……じゃなくて、綺麗な、人」
「お人形さんみたいな人なのかなー? アンちゃんのはおっきーね! ここで一番大きいかも! デコちゃんのは、デコちゃんみたいにかっこいーね!」
クールだと言いたいのだろう美里愛の言葉に、楓子もそうだろう? と言いながら刺さったプレッツェルを折って口に運んでいる。
「……皆、それぞれで……いいと、思う」
同じじゃないからこそ一緒にいて楽しいし、嬉しいのだと言葉の裏に滲ませてゆきのが頷いた。
「できたのはー、皆どうするのー?」
「……この愛の巣は……もって帰って、パパにあげようかな……」
「うちはここで食べてくかな~、こんな大きいの持って帰るまでに壊れそうだしさ! 皆で食べようぜ!」
「楓子はそうだな、持って帰るとしようか」
なつの家に持っていくのも悪くはないと楓子がプレッツェルを飲み込む。
「そっか~、ミリアはねーこれはママにあげるの! パパにあげるのは昨日つくったんだー!」
「……魚介類は入れてないだろうな?」
先日、美里愛の手によって作られた
サンマと紅しょうがと桜えび入りのチョコレートカップケーキ
を食べさせられた楓子が、その時の味を思い出して唇を引き攣らせながら問い掛ける。
「うん、こないだデコちゃんが魚介類は入れない方がいいって言ってたからねー、代わりにお薬入れてあげたの! パパが前にミリアのお料理食べた後に飲んでたからね!」
そう言えば今日は余ったのを持ってきたのだと、美里愛が鞄から何やら取り出すと机の上に載せていく。
「ミリア……お薬って、何の……?」
先日の恐怖、再びといった事態に動きを止めていた楓子とあんずの代わりに、ゆきのが控え目に聞いてみると美里愛はにこにこしながら、パパが飲んでたお薬だよ! と答える。
恐らく彼女の料理を食べた後に飲む薬と言ったら胃薬しかないとは思うのだが、硬直の解けた楓子が更に言葉を重ねた。
「えっと……どんな薬だったんだ?」
「んーとね、うちの冷蔵庫にいつも入ってるお薬でねー? 小さな茶色い瓶に入っててラベルが緑色でーこういうマークが描いてあるのー!」
美里愛が余ったクッキーにチョコペンで胃の形のようなマークを描いてみせる。
胃薬だ……完全に胃薬だ……!! 美里愛を除く3人の脳裏に、思い当たる液体胃薬が思い浮かぶ。
「さ、食べて食べてー! 上手くできたんだよ!」
3人に差し出された美里愛の手作りチョコは、確かにちょっと斬新な形をしていたけれど見た感じは普通のチョコレートだった。胃薬が入っている、という前情報さえなければ……。だがしかし、魚介類や紅しょうがが入っているよりは100倍マシだと思うし、入っている物が胃薬ならば胃を壊す心配だけはないのではないだろうか?
「……い、いただきます」
「お薬やだ! いらなーい!」
ゆきのが声を搾り出す横で、あんずがお薬は好きじゃない! と拒否し、楓子だけは既に無言でチョコレートに手を伸ばしている。ちなみに作り方はといえば、チョコレートボンボンの作り方と同じだよ、簡単なんだよ! とは美里愛の弁である。何故そこで普通にお酒や生チョコにしなかったのかと言える者はその場には居なかった。口の中で物凄い不協和音を奏でるチョコレートVS液体胃薬のあの味、ファイッ!! 状態だったからだ。
「美味しい? 美味しい?」
無邪気に笑って聞いてくる美里愛に、普段表情を余り変える事のないゆきのが険しい表情を見せ、そんなゆきのに持っていたペットボトル入りのお茶を渡しながら、楓子は静かに言った。
「美里愛氏、お薬も止めておこう。できれば、作り方の本の通りに、作るというのを楓子はお勧めする!」
魚介類は入れない、というアドバイスをした時以上に楓子にそう言われ、隣のゆきのもぶんぶんと頷いていて、美里愛はそっか~今度はもっと美味しく作ってみせるね! と決意を新たにしている。1人難を逃れたあんずはと言えば、自分の作ったお菓子の家をそっと皆の方に差し出しながら、
「ま、まぁこれでも食べようぜ!」
と、務めて明るく振舞うのだった。
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1000人
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シナリオガイド公開日
2016年09月19日
参加申し込みの期限
2016年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月26日 11時00分
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