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【バレンタイン】フェアリィテイルとチョコレート!
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卯木 衛
にとって
壬生 由貴奈
とは綺麗でかっこいい先輩で、由貴奈にとって衛はからかい甲斐のある可愛い後輩だ。ただし『現在』は、と付くので『未来』は誰にもわからない。
つい先日、衛は由貴奈にチョコクッキーを貰った。しかもあーん、までしてもらって。それは衛にとっては何故か特別に嬉しくて、最高に美味しいチョコクッキーだった。テンションが上がったまま何かお礼をしたいと考えた時、シーサイドタウンでバレンタインデーを盛り上げるイベントが幾つか開催されると知って、迷いなく衛は由貴奈を誘ったのだった。
「お礼すんのに3月まで待たなきゃいけねールールなんてねえもんな!」
とは衛の言である。そして本日2月14日、めでたく衛は由貴奈とデートする事となったのである。
「うーちゃんから誘われるとは思わなかったよぉ、ふふふー。デート? デートかな?」
「チョコクッキー、すげー美味しかったんで! で、デートっていうか……その、そうです、デートです!」
ふふふと笑う由貴奈と歩きながら、衛はちょっとドギマギしつつもデートだと言い切った。その言葉にこっそり目をぱちくりとさせつつ由貴奈があれ、と前に見える大きなお菓子の家のエアーハウス……大きさ的に言えば、エアードームを指さした。
「そいえばお菓子の家作りのコーナーやるって言ってたっけ、ここ」
「へー、こんなでっかいエアーハウスあるもんなんですね。そうだ! これ、一緒にやって作った家交換しませんか?」
「いいねぇ、やろっか」
「じゃあ俺、受付してきますね!」
受付けを済ませ、行きましょうと由貴奈を誘い、中へと入る。中は本当に広く、長机と椅子がいくつかに分けて設置されていて順番待ちもまだ起こってはいないようで、すんなりと座る事ができた。
「いくらだった~?」
「お礼デートなんで、大丈夫です!」
どんっと胸を叩く衛にありがとうと伝えて、どんな家を作ろうかと目の前に置かれた材料を2人で吟味する。色々なパーツがあって、それらは全てクッキーであったりチョコレートであったり、砂糖菓子だったりで、ちょっとわくわくしてしまう程の品揃え。
「どんな家を作ろうかねぇ」
「やっぱかっこいい家ですかね、強そうなやつ!」
「いいねぇ、強そうな家」
可愛い家よりも強そうな家をチョイスする辺り、2人の趣味は意外と合うのかもしれない。強そうな家ってどんな家だろうと衛と由貴奈は考えながら黙々と作業に打ち込みだしたのである。
何枚ものクッキーをアイシングを接着剤代わりにしながら塔の様に組み立てているのは衛だ。そう、それはまるでバベルの塔のような……と考えたところで衛は、耐震構造が心配だな……と、気が付いた。そもそもバベルの塔って神の怒りを買って壊された塔であって、まず家ではない。ならば周囲にクッキーで城壁を築いてみるか、と今度はチョコレートも使って城壁を作り上げていく。
由貴奈はといえば迷いなくお菓子の家を作っていく衛の手元を見ながら、負けない物を作らなくてはとあれこれ組み立て始める。まずは家だとクッキーをアイシングでくっつけてオーソドックスな形の家を作った。それから、脚を6つ。更に筒状のクッキーとチョコレートを大砲やカタパルトに見立ててくっつけていけば、由貴奈の考える強そうな家の完成だ。ちょいちょい、とデコレーションをしたりアイシングで模様を付けていると、衛が同じようにアイシングで何やら描いているのが見えた。
「うーちゃん、それ何……?」
「これですか? 家と言ったら白い犬なんで、白い犬です」
顔と尻尾を描けばなんとかなる、というものでもないのだと言ういい見本のような白い犬を満足気に描き終えて、あとは乾くのを待つだけ。
「さて、このあとはどうしよっか」
「どっか行きたいとこありますか?」
「そうだねぇ……うーちゃん、今日うちの家誰もいないんだよねぇ。お菓子の家も食べちゃいたいし……うち、来る?」
由貴奈の家が誰もいないのは1人暮らしなので当たり前なのだが、それを差し引いたって衛にはなんとも甘いお誘いだった。まるでヘンゼルとグレーテルが迷い込んだような甘いお家へのお誘いに、衛は即答した。
「家! 行きたいです!」
警戒心0である。いや、警戒心など要らないのだが、いっそ無邪気とも思える衛の即答ぶりに由貴奈は破願する。
「うん、それじゃお菓子の家を食べに、我が家へごー」
「ゴー!」
作ったお菓子の家はきちんと箱に入れてもらい、2人はシーサイドタウンから星ヶ丘へと向かう為に歩き出す。来た時よりも増えた人波に、ちょっと驚きつつも衛は逸れないように手を繋ぎたいと考える。あくまで逸れるといけないからであって、下心というか由貴奈と手を繋いでみたいという感情は3、4……6割くらいだろうか。暫しの逡巡の後、男は度胸と思い切って手を差し出した。
「あの、童話の兄妹みたいに迷子になりそうな人混みなんで! 手、繋いでもいいですかね!?」
「……ん、そっか。お菓子の家といえばヘンゼルとグレーテルだもんねぇ。手繋いで帰ろっか」
差し出された手に自分の手を重ねて由貴奈がふふふと笑った。繋いだ手は温かくて柔らかくて、守らなきゃいけない手だと衛は思う。
「家までの道案内はするから、ちゃんとリードしてね?」
「もちろんです!」
ぶんぶんと全力で頷いて、車道側は絶対に自分が歩くと心に近いながら衛は案内されるままに歩き出した。由貴奈の住む星ヶ丘のマンションまで電車を使わずに歩く事にしたのはなんとなく歩いて帰りたかったからだろうか、繋いだ手を離すのがもったいなかったからだろうか。
「はーい、着いたよ~」
「お邪魔します!」
由貴奈の部屋の前で、繋いだ手を離す。手に残っている温もりが消えないまま、衛は中へと入った。ほんのりとしたいい匂いと、きちんと整理整頓され掃除の行き届いた部屋はきっと彼女の本質を表しているのだろう。
ラグが敷かれた場所には広いテーブルと床に置かれたふかふかのクッション、そして座り心地の良さそうなソファ。作ったお菓子の家をテーブルに置いて由貴奈は衛に振り返る。
「好きなとこに座っていいよぉ、ソファでも床でも」
「あ、じゃあ床で!」
床と言ってもラグもクッションもある為、座り心地はかなりいい。由貴奈がお茶を淹れて戻ってくると、2人で並んで座りお菓子の家の入った箱を開けていく。
「ふふー楽しかったねぇ。うーちゃんにとってはお楽しみはこれからかなぁ?」
「今日はありがとうございました、ってからかわないでください!」
にやにやとした笑みを浮かべる由貴奈に、衛はちょっと赤くなりながらも肩の力を抜いて笑う。にやにやを崩さないまま、由貴奈が衛の作ったお菓子の家を食べて、
「うん、いいデートだったよぉ」
と、言えば衛も由貴奈の作ったお菓子の家を齧って、
「でも、楽しんでもらえたならよかった」
と、喜んだ。ちなみに、どっちのお菓子の家が強いか選手権はアグレッシブに攻めを選んだ由貴奈の勝ちとなったようだ。
「お菓子の家うめー。でも俺、由貴奈さんのクッキーのが好きだなー」
「そうかねぇ? でも、そう言ってくれるならまた作ってあげるよぉ」
本当に!? と喜ぶ衛を眺めながら、由貴奈はふっと思った言葉を唇から零す。
「……うーちゃんはこれからどうしたい? うちとさ」
ちょっと意地悪な質問だっただろうかと、由貴奈がお菓子の家から衛へ視線を移す。どんな顔をしているのだろうと思って見れば、衛はちょっと色々考えている顔をしていた。
「由貴奈さん」
「うん?」
「これからって言うのは今からじゃなくって、今後って事ですよね?」
「うん、そーだねぇ」
それなら、と衛は少し照れて頬を赤くしながらもしっかりと由貴奈を見つめてこう言った。
「これから、があるなら……俺はまたこうやって由貴奈さんとでかけてーなーって思います」
年下だけど、貴女の隣に並んでいられるなら男を磨くのもやぶさかではない、と心の中で思う。
「そっかー、そうだねぇ。それなら、また今度どっか遊びに行こっかぁ」
務めて平静を装っているし、それは成功しているのだけれど由貴奈の耳がほんの少し赤くなっているのは気のせいではなくて。
2人の『現在』が、少しずつ変わっていこうとしているのを感じて、由貴奈と衛は菓子の家を齧る。それは甘くて甘い、始まりの味がした。
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担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
76人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月19日
参加申し込みの期限
2016年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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