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【バレンタイン】フェアリィテイルとチョコレート!
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社会人である
三夜 深夜子
にとって、このバレンタインでもある土曜日は休みではなく出勤日であった。
「スイーツビュッフェ、行きたかった……」
定時は17時30分、『アリスのお茶会』が終わるのは16時。どう足掻いても行けないとわかってはいたけれど、溜息のひとつも零したくなるというもの。それでも挫けたまま家に帰らないのが深夜子の強い所だ。学生諸君や土曜が休みの者達がスイーツを楽しんだのなら、私は代わりに『イソラ・ガレッジャンテ』でディナーを楽しんでやる! と星ヶ丘までやってきたのだ。
『イソラ・ガレッジャンテ』と言えば、星ヶ丘が誇る高級レストランのひとつでお値段をそれ相応。それなりに痛い出費にはなるけれど、こんな時くらい奮発したって罰は当たらないし何の為の貯金か! と深夜子はその扉を開いたのだった。
予約はしてなかったけれど、比較的早い時間だったお陰かすんなりと通してもらえ、1人である事も考えてくれたのか海の見える窓際の席に通してもらう事が出来た。
「こちら、よろしければ野獣と相席なさいますか?」
と問われ、ウェイターが腕に抱える野獣を模した大き目の縫いぐるみを見て深夜子は破顔してそれを許可した。
「ガラスケースの薔薇、綺麗よね……」
テーブルの上に飾られたそれに手を伸ばしつつ、これで恋人と一緒ならもっと素敵なのだろうけど……悲しいかな深夜子に恋人はいないのだ。1人かぁ、と思いながら横を見れば広がる海と遠くに見えるシーサイドタウンの灯り。それによく考えれば目の前には野獣、もしかしてこれってかなり素敵なディナーなのでは? と深夜子は思わず笑ってしまう。
「うん、ちょっと悔しい気持ちもあったけど、ここの美味しいディナーとアルコールで自分を満たしますか!」
注文を取りにきたウェイターにちょっとお高いディナーのコースとワインを注文し、深夜子は贅沢なひと時を過ごす。
「あぁ、おいしい……」
脳内全部平仮名になるくらい、美味しい味で表情も思わず緩んでしまう。アルコールも程よく入り、極上の肉料理とデザートのスイーツで脳内は幸せ色だ。
ご機嫌な気持ちのままお会計を済ませ、深夜子はちょっとふわふわした気分のまま星ヶ丘を歩く。すると、ふと目の前を白い何かが横切った。
「ひっく……あれ? 白兎……もしかして本物!?」
軽く瞬きをしてみても、童話で読んだアリスの白兎にとてもよく似たのが目の前にいる。
「……も、もふらせろ」
白兎が一瞬、ビクッとした気がするけれど、気にしない。深夜子は動物もふわふわも大好きだし、至福の癒しとしているのだ。
「ちょ、ま、待ってウサギさんもふらせろぉぉぉ」
逃げ出す白兎に追い掛ける深夜子、気が付けば見た事もない場所に紛れ込んでいた。
「ここ、どこ……?」
白兎もいない状況で、何故か野外にセットされた豪奢なテーブルを前に椅子に座っていた深夜子はぽつりと呟いた。
「お茶会だよ」
「……お茶会? アリスのお茶会ならもう終わってるはずだけど……」
「アリスゥ? アンタ何言ってるんだい、これはヴィランズのお茶会さ!」
「ヴィランズの……それなら納得だわ」
そう言われて横を向けば、ちょっと……かなり顔色の悪いお婆さんがクッキーを齧っている。あとなんかちょっと磯の匂いがしたけれど、星ヶ丘なのだし潮の匂いくらいするわよねと深夜子は勝手に納得する。
「サプライズイベントならそう言ってよー、もー!」
「サプライズゥ? 何言ってるんだいアンタ……もう酔っ払ってんのかい?」
軽く酔っているのは確かだし、深夜子は迷い込んだこのヴィランズのお茶会をすっかり星ヶ丘のサプライズイベントだと誤認していた。きっとこの人達は仮装をしてて、深夜子や他の迷いこんだ人達を持て成すキャストなのだろうと思い込んでいた。
「まぁいいよ、酔っ払いのお嬢さん。これも何かの縁ってもんさぁ」
今日は無礼講なのだと、顔色の悪いお婆さんは言う。だからなのかはわからなかったけれど、お婆さんは海の中は寒くて腰が冷えるとか、材料費を思えばアタシが要求する物は高くないだとか、深夜子に喋っていた。
「材料って何を使うの?」
「そりゃアンタ、深海の星屑や鯨の胃の中でだけ育つ蝙蝠だとか」
「ファンタジーね~。私も彼氏が……結婚前提の恋人が欲しいよぉ……」
つい深夜子も本音をぽろりと漏らすと、お婆さんはキヒっと笑った。
「惚れ薬はどうだい? 安くしといてやるよぉ?」
「え? 惚れ薬?」
色々考えてみたけれど、メリットよりデメリットの方が高そうだなと深夜子は思う。
「嬉しいけど……何とか、自分の力で頑張ってみるわ」
後で後悔するかもしれないけれど、とは思ったが惚れ薬じゃ幸せになれる気もしないし、何より自分のポリシーに反する気がしたから。そしてまた気が付くと、深夜子は星ヶ丘駅の近くに立っていた。
「あれぇ……お茶会は……?」
そんなに酔っ払っていただろうか? 首を傾げながら深夜子は丁度やってきた電車に乗って家へ帰っていった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
朝鳥 さゆる
は狐にでも化かされたのだろうかと思いながら辺りを見回した。そこにいたのは童話の中で見た事のあるヴィランズ達で、また変な世界にでも迷い込んだのかと溜息を吐いた。
「何ぼうっとしてるの、お前」
「……あなた」
「なんだ? 私を知っているのか? 見覚えはないが……まぁいい、こちらへ来る事を許しましょう」
さゆるは見覚えがあるのだが、今の自分は
白雪姫
ではないからだろうか。どうでもいい、とその思考を捨て、招かれるままに席へと座った。紅茶やお茶菓子を勧められ、そう言えば起きてから何も口にしていない事を思い出す。温かい紅茶を飲みながら、この紅茶を飲みきるまでは少し変わったお茶会の席に座っているのも悪くはないだろうとハートの女王達の話に耳を傾ける事にした。
「何度やっても結果が変わらぬのは何故なのか」
「まるで何かに守られているかのようだ」
そんな愚痴めいた言葉が飛び交うのを聞いて、さゆるは軽く視線を上げた。
「愚痴を言えるなら、まだ幸せね」
「幸せ? ああやだやだ。そんな言葉は私達とは縁遠いものよ、手に入れた所でそれ以上を望むのだからね」
そもそも手にも入っていないのだが。それでもそんな戯言めいた事が言えるなら、まだマシだとさゆるは思う。自分はもう、そんな段階はとっくに過ぎ去っているのだ。
「お前は何かないのかい?」
「私? ……ないわ、何もね」
さゆるの心に巣食う破滅願望を語ったところで、何も理解されやしないだろう。それならば話をしても無駄だ。仮に理解を示されたって、自分の何がわかるのだと蔑んで終わりだ。くだらない、と思ったところで飲んでいた紅茶も尽きた。ならばもう、ここには長居する理由は何も無かった。
「帰るわ」
帰り方なんて知らないけれど、そう思いながら立ち上がる。誰が引き止めるでもない、このお茶会はそういうものなのだろう。いっそ現実世界に帰れなくてもいいくらいね、と自嘲気味に微笑んでさゆるは歩き出す。
私の帰る場所などもう何処にもないのにと溜息を吐けば、白い息はさゆるを包んでいつの間にか星ヶ丘に戻ってきていた。
「何もかも、終わりにしてほしいのに……」
まだ終われないのだと思い知らされたようで、さゆるは唇を噛締めた。
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担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
76人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月19日
参加申し込みの期限
2016年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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