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【バレンタイン】フェアリィテイルとチョコレート!
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バレンタインデートに力を入れるのは何も女性だけではない。想い人の為、目一杯お召かしする男性だっているのだ。ここにいる
七峯 亨
もその1人、黒いシャツの襟元を少し崩しネクタイを緩く締め、金色の装飾を施した白いスーツをビシッと着こなし、頭に載せたシルクハットには黒と白のリボンと金色のハートが飾られている。
それはちょっとした王子様のようにも見える、亨なりのバレンタインコーディネイトだ。
「何せ相手は俺のお姫様、連れ立つなら格好良く決めたいじゃない」
部屋を出る前に鏡の前でチェックをし、そう呟きながら待ち合わせの場所へと向かう。本当なら薔薇の花束でも持って行きたいくらいだが、今から行く場所は駅前だしその後は水族館だ。彼女にずっと花束を持たせておく訳にはいかないと、諦めたのだ。
「花束はまた違う機会に、だねぇ」
さあ、お姫様を待たせる訳にはいかないと亨は歩く速度を上げた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
一方、お姫様であるところの
矢萩 咲
は亨に誘われたバレンタインデートをどうすればいいのかと悩みに悩んでいた。もちろん普通のデートと変わりないのだろうけれど、初めての事でどのタイミングでチョコレートを渡せばいいのか、とか服装はどうすればいいのか、とか……とかく可愛らしい悩みではあったのだけれど、本人からすれば大真面目な悩み事だった。
チョコレートは前日までになんとか用意出来た。しかも、過去の自分が聞けば驚くであろう――手作りのチョコレートである。ラッピングだって拙いながらも自分で頑張ったのだ。
「恋愛を憎んでた咲がバレンタインにチョコを作ってデートするなんて……思ってもみなかったな」
ふと過去を思えば、それは一瞬だけ咲の胸を締め付けたけれど、今自分を愛して大事にしてくれる人がいるのだと思うと瞬きの間に霧散する。時計に目をやって、慌てて悩みに悩み抜いたコーディネイトに袖を通した。縦のラインが入った白いロングセーターにオープンパートのシルバーネックレスを身に付け、黒いニーハイソックスを履いてその上にグレーのジャケットを羽織り……赤いマフラーを巻けば完成だ。中身を確認した鞄を持って、咲は待ち合わせ場所へドキドキしながら向かった。
待ち合わせ場所には既に亨がいて、遠くから走ってくる咲を見つけて手を振っている。
「すまない、ちょっと遅れただろうか」
「いいや、ちっとも。けれど、咲の為だったら何時間でも待つから安心してくれ」
「……馬鹿、それじゃ風邪を引いてしまうだろう。ところで……亨君、咲もドレスとか着てきた方がよかったか?」
改めて亨の王子様めいた格好を見つめ、咲が自分のコーディネイトは間違っていただろうかと思い始めた時、亨が緩く首を振る。
「いや、咲はどんな格好でも俺のお姫様だぜ。今日の咲もとても綺麗だ」
耳元で囁いて、亨が微笑むのに、クラクラする自分を抑えて咲が耳を隠す。
「もう……! 亨君はいつもそうやって咲を驚かしてくれるな」
「そうかい? 咲にそう言ってもらえるなら、これからも邁進しようか。それではお姫様、どうか俺と御一緒に。もし歩みが身を裂くようならば、いつでも抱いて進みましょう」
気障な言い回しも、亨が言えば様になるのだから大したものだと思いつつ、咲は差し出された手に自分の手を重ねる。
「……じゃあ、決して離さないでね」
「もちろん、俺の人魚姫」
恭しくその手に口付けると、亨は柔らかくその手を引いてマリンパラダイスへと咲をエスコートしてみせた。水族館に到着すると、係員のお姉さんがもうすぐ人魚姫のショーが始まりますよ! と声を掛けてくれたので、2人はショーが行われる特設水槽へと向かった。
「満員御礼って感じだな」
「前の方は無理だが、少し後ろのあそこが空いているな。段になっているし座れるようだから見る分には問題なさそうだ」
咲が亨の手をくいっと引っ張ると、場所を確認した亨が人にぶつからないように咲を誘導するように歩く。すぐに咲が見つけた場所に腰を下ろすと、ゆっくりと照明が落ちて幻想的な音楽が辺りに溢れた。
始まったのは人魚姫のオーソドックスな物語で、プロジェクションマッピングで映し出される嵐の海や美しい海中の世界を、感嘆の声を小さく上げながら2人で楽しんだ。途中、人魚姫が声を失くすシーンではぎゅっと握られた咲の両手を見て、亨がそっと咲の細い腰へ手を回し自分へと抱き寄せる。咲も抱き寄せられるままに頭を亨の肩へと預けた。
陸のシーンはプロジェクションマッピングで、海のシーンや人魚姫の心情等は特設水槽の中の人魚姫の表情や動きで表現された物語はどんどん進み、やがて王子からの愛を得られなかった人魚姫が姉達から元の姿に戻る為にと、王子の心臓を突き刺す為のナイフを受け取り、眠る王子の下へ向かうシーンが始まった。このナイフを王子の心臓に突き刺せば元の姿に戻って海の世界に帰れるけれど、人魚姫は眠る王子へと口付けるとナイフを持ったまま海へと身を投げ――。
亨に寄り掛かりながら、咲は初恋の事を想い出す。盲目的な愛を向けて、多大な代償を払っても幸せになれるとは限らない……それはまるで人魚姫のようだと咲は思う。甘く幼い少女の幻想が壊された、あの憎んでも憎みきれない出来事を思うと、今のこの幸せも、もしかしたら泡沫の泡となって消えてしまうんじゃないかと咲は身を震わせた。
その気配を感じて、亨が咲を抱き締める腕に力を籠める。悲しい恋の物語を、咲がなぞらえる必要はないのだと耳元へ唇を寄せた。
「貴女の王子様は此処に。凛とした調べの声も、歩みが身を裂くこともないその脚も、真に、貴女の物。泡沫と消える道理はないな?」
囁かれたその言葉は、胸に刺さったナイフを溶かすようで。咲は隣に居るちょっとエッチでカッコ付けたがり屋で、偶に馬鹿な事をやらかす宿敵ではあるけれど……真摯な恋人である彼の想いを信じたいと、その気障な口説き文句に答える為に亨を見上げた。
「貴方がそう望むなら咲も真っ直ぐに…君の愛にこれからも答え続けるよ……いつもこんな咲を支えてくれてありがとう、亨君」
「人の世が泡沫の夢だとしても。今は咲が俺の言の葉に頬を染めたり笑ったり、真っ直ぐ応えてくれるだけで、彩り飾られる。真っ直ぐすぎて無茶もするけど、支えるのも愉しい。だから止めない」
その言葉に嘘偽りはなく。咲が鞄の中から亨の為だけに作った本命チョコを取り出して、亨へと渡す。水槽の中では泡と消えゆく人魚姫がいたけれど、2人の愛は消えないまま。
「ありがとう、咲。これからも、愛させてな?」
受け取ったチョコレートの重みを感じながら、亨は咲を抱き締めて唇へと甘く蕩けるような口付けを落とした。こんなところで、と咲は一瞬躊躇ったけれど、すぐにその唇を、甘い舌先を受け入れた。
そのキスは深い海の中で永遠の愛を誓い合っているようにも思えて、2人は照明が戻るまでお互いの唇を味わった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
76人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月19日
参加申し込みの期限
2016年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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