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雑貨店memoria~波と風のシークラフト~
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だいぶ太陽が西に傾斜したころ、ドアチャイムが鳴って店の入り口のドアが開く音がしたので行ってみると、
桜 月
が立っていた。
「こんにちは」
にこやかにあいさつをする月。斜陽が月の持つ日傘をほのかに透かせて、長袖のブラウスとコルセットスカートに赤い彩りを添えている。
夕方からの参加になると、前もって連絡はもらっていた。「いらっしゃいませ」と笑顔で出迎えた密架は月を2階のワークルームへ案内する。そこであれこれと製作に励んでいる人たちを見渡すと、月の席として用意されていた席へとついた。
作業台には午前中に集められたシーグラスや色石などが洗浄された状態で布の上に乗っている。
「やあ。これ、分けてもらっていいのかな」
前に座る人の気配を感じて面を上げた倫理子と目があい、訊く。倫理子は笑顔で「ええ」と答えた。
「適度なところでやめないと、と思っていたんだけれど、ついつい拾いすぎちゃってたの。それに、私だけのじゃないわ。みんな、少しずつ出し合ったのよ」
「そうか。ありがとう」
みんなに感謝しつつ、月は布を引き寄せて石とシーグラスを見た。さて、これで何を作ろうか。
(ひたすら海を漂っていたきみに出会えた幸運と、その長い時を経てもなおあり続けた事実にあやかりたいんだ)
色や大きさ、形で分けながら、月は心のなかで石やシーグラスたちに語りかける。
この世界には神様だっているんだ。こうやって自分の大切な想いのために物に願ったら、きっと少しはいい結果になると、月は信じていた。
(大勢の中から偶然出会えた大切な人とこれからも一緒にいたい、その願いを叶え続けようとする私の気持ちを、どうか私の傍で少しだけ支えてくれないかな)
選別した材料のなかで、ほんのりピンクがかったシーグラスが目を引いた。これをメインにしたネックレスを作ろうかと思う。
材料を把握したところでペンをとり、紙にデザイン画を起こし始めた。
ただ、こうして描く分には全然問題ないのだが、作るとなると……。
月詠が手のひらサイズの流木を持ってやって来た。
「流木乾いたのがあるけど、使うか?」
「ああ、ありがとう。そうだね、石を止める台座に使ってみようかな」
どれがいいか、吟味する月の脇からひょいとデザイン画を覗き込む。
「ネックレスかー」
「うん。あ、そうだ。月詠さんちょっと相談に乗ってくれないかな?」
「いいぞ。どうしたいんだ?」
「あのね、土台にこの2つの石を固定して、それに鎖を通して首にかけるようにしたいんだ。でもそのままだと少し寂しいし何か飾りをつけたいんだけど、どうやって付ければいいかな?
飾りは単純なものでいいんだ。変に飾り立てると合わない服装が出てきていつも身に着けるのが難しくなるから」
月の要求を聞いて、ふむりと月詠は考える。
「固定するならドリルだな。クリームは使わない方が釘が目立たないでいいかも。飾りは、ティアドロップ型のやつをワイヤーで巻いて吊るしてもいいな。ビーズを巻き込んだワイヤーで編むと味が出るし、華やかだけど高級感はないから普段着に合わせやすい」
「このデザインならシェルビーズを使ってもいいぞ」
いつの間にか喬が横に立っていた。
「シェルビーズ?」
「市販のもあるが、拾ってきた素材にこだわるなら、貝がらを割って、中心にドリルで穴を開けたあと、濡らした耐水ペーパーで削って角を落とすんだ。不揃いなのが逆に味になる」
「なるほど」
「漂白して柄を消したあと染色してもいいが、不自然になるからおれはお勧めしない」
「うん。私も自然なほうがいいな。せっかく寝子島の自然が育んだものだし」
「そうか」
喬は棚に向かい、耐水ペーパーと水の入った容器、下に敷く新聞紙、ドリル、ワイヤーやヒートンなどを取り出した。
「400、600、800の順で使え。あと、割れやすいからドリルは慎重にな」
こくっとうなずいて、ドリルは月詠が持った。
「コツがいるから、これは私がやるよ。きみはその間に削ったり、巻いたりするといい」
「そうさせてもらおうか」
遅く来たから製作する時間はあまりない。月詠の手助けをありがたく受け入れて、月はデザインしたネックレスを形にしていった。
月詠が手伝ってくれたこともあり、作品を作り終えても終了までまだ少し時間が余っていた。
みんなの邪魔をしないよう、そっと1階へ下りた月は、ショーケースやテーブルに並んだ商品を見て歩く。その目に、ふと入り口近くの丸テーブルの上に置かれた貝がらのペンダントトップが入った。3センチほどの貝がらのなかに、パールビーズと赤子の爪のサイズの巻貝、星砂などを入れ、薄い赤や水色で着色したレジンで止めてある。5つあり、そのどれもが少しずつ中身が違っていた。
まるで岩場の水たまりのようだった。ファンタジックで夢があり、海の宝物のようにも見える。
製作者の名前が書かれたカードが立てかけられていた。もちろん喬だ。
「当然だな」
ぽつっとつぶやく。そこに、戻ってこない月を捜して密架がやってきた。
「どうかしたの? ――ああ」
月が見ていた物を見て、密架の表情がやわらかくなる。
「喬が作ったのよ。この前、学校の帰りに寝子ヶ浜へ行って、拾ってきた材料を使って。それで、シークラフト教室をしたらどうかって話になったわけ。
不思議よね、あんな乱暴者なのに、作る物はこんなにも繊細なの」
そう語る密架の手が、無意識か、首から下げたシーグラスのペンダントトップをもてあそんでいた。
ちらとそれを見て、気づかないふりをしつつ、月は言う。
「先ほど、中山さんにもいろいろとアドバイスをいただきました。月詠さんにも教わることができて、とても助かりました。
おふたりから教えてもらったことは、私の糧です」
私の中にあるものを表現するための手法は、いくつあってもいい。その手法を得られることは、これからの私にとっての大きな収穫となる。
「少し商品を見させていただいてもいいですか」
「ええ。どうぞ見ていってちょうだい」
答えたあと。密架は「ありがとう」とほほ笑んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月09日
参加申し込みの期限
2016年09月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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