【スキー＆スノボ合宿】白銀の世界へようこそ！｜リアクション

【スキー＆スノボ合宿】白銀の世界へようこそ！

●２日目のはじまり

「よぉし、今日も滑りまくるのだ～。その前に腹ごしらえなのだ～！」
　朝食バイキングで何を食べようか選びながら張り切る後木真央。
　彼女のように早く滑りたくてウズウズしている生徒もいれば、昨日の疲れがとれず、かったるそうにしている生徒も。
　大きなあくびをする新田亮に、真央は「眠れなかったのだ？」と心配する。
「昨日、なかなか眠れなくてな」
　熊を撃退した時の感覚が忘れられず、興奮して寝つけなかったのだ。
「朝飯食ったら、今日も１日頑張るぜ！」
　龍目豪の皿には、おかずがたくさん盛られている。腹が減ってはスキーができぬ、と言わんばかりに。

　朝食後、各コースに分かれて講習を。
　伊織源一と尾鎌蛇那伊は、インストラクターに練習の頑張りが認められ２日目から中級コースへ。
　一所懸命練習した甲斐あり、２人はスノボの基礎をマスターしたので初心者コースを卒業。
「……ありがとう……感謝する」
　源一はカービング等、様々な初歩を教えてくれたインストラクターに礼を言いながら頭を下げる。
「指導してくれてありがとう。中級でも頑張るわ」

　綾辻綾花は１日目の講習を受けてもまだ滑れないので、２度目の初心者講習を受けることに。
　野々ののこは、今日も仙藤紫に指導してもらいながら滑ることに。
　紫曰く、ののこさんが心配だから。
　鳴鏡院総悟は、今日も森蓮にスキーの基本を教わることに。
　基本はできているが、きっちり滑りたいという彼なりのこだわりがある。
「森くん、今日もスキーの指導をお願いします」
　教わるので、丁寧に頼む。
「はい、私でよければ」
「私もお願いします」
　総悟と綾花は、蓮と一緒に昨日のおさらいを練習する。
「重心が前に行くのはいいのかな？」
　胸の重さも関係あるのでしょうか？　とふと考える。
「その調子ですよ、綾辻さん。そのままゆっくり滑ってください」
　慎重になりすぎたのか、綾花は何度も尻もちをついてしまった。
「お尻が痛いです……」
「大丈夫？」
　同じタイミングで尻もちをついたののこが心配する。
「大丈夫ですよ、ののこちゃん。少しでも滑れるように頑張りましょう」
　合宿に参加したからには少しでも滑れるようになりたい。その思いが強い綾花は、更に練習に励んだ。
（ののこちゃんは運動神経良いから、上達も早そうですね。負けないように頑張らなくちゃ）
　滑るたびに転ぶ回数が減ってきたので、ちょっとでも上達したような気分です。
　少し気分が良くなった綾花だったが、油断してしまい、隣を滑っていた総悟を巻き添えに転んでしまった。
「大丈夫ですか？」
「大丈夫だよ。昨日より上手になったね、綾辻さん。すごいよ」
「すみません、気が緩んでしまったようで……」
「僕なら大丈夫。野々さんも上達したみたいだよ」
　総悟の視線の先には、ゆるゆるながらも自力でハの字で滑っているののこが。
　この時、ののこは生まれて初めて、転ばず最後まで滑れた。
「やりましたね、ののこちゃん」
「やったよー！」
　Ｖサインして大喜びなののこ。
「紫ちゃん、滑り方教えてくれてありがとう！　私、ひとりで滑れたよ！」
「頑張ったわね。野々さん」
　自分が教えることはもうないわね、と、紫はスノボの練習をすることに。

「浅井先生、私の滑りの点数は？　合格点ですか？　まだまだですか？」
　どう答えるべきかと悩んだが、浅井先生は「合格点だ」と答えた。スピードが出せればいいと付け加えて。
「やりました！　私、合格点です……くしゅん！」
　汗をかいて体が冷えたのか、綾花はくしゃみが出た。

　少し休憩してから、綾花は蓮や総悟、ののこと一緒に練習を再開することに。