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洋菓子店『Raton』の日常
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【7】スイーツで世界は変わる?
莉鳥とあんずが店を訪れたころ。
厨房では、チョコレートケーキと餡子のガトーショコラ、そしてチョコ淡雪かんがそれぞれ出来上がり、テーブルの上に並べられていた。
そこにちょうど、莉鳥の接客を終えた春彦が入って来る。
彼は、厨房の料理教室風景をチラ見しつつ、「あとで食わせてもらおうっと」と考えていたので、グッドタイミングとばかりにテーブルに歩み寄った。
「どれも美味そうっすね。食わせてもらって、いいっすか?」
尋ねる彼に、望春と景貴、紫、美幸の四人がうなずく。
「そんじゃ、遠慮なく」
言って、切り分けられた菓子の中から、まずはチョコレートケーキを一切れ取った。
「ビターチョコの苦味と、バナナの甘さが、すげぇマッチして美味いっす!」
あっという間に食べ終えて、春彦は感想を口にする。
「さすが、店長さんが作ったケーキっすね」
「ありがとうございます。美味しいと言ってもらえると、うれしいですね」
景貴がそれへ、笑って返す。
そのやりとりにふと、美幸は春彦に言われたことを思い出した。
望春のガトーショコラのデコレーションをやらせてもらったあと、紫と一緒にチョコ淡雪かん作りに使った器具などをかたずけていた時だ。
「……にしても、洋菓子苦手なんて、もったいねぇな。ぜってぇソンしてるって」
接客の合間に厨房に戻って来た春彦が、かぶりをふって言ったのだ。
「浜田はこういうの、食ったことねぇの? マジで!? 和菓子も美味いけど、洋菓子もめっちゃ美味いんだぜ! 俺、ココの菓子の美味さに感動して、バイト始めたんだよな」
彼にしてみれば、こんな美味しいものを食べたことがないという事実が、信じられないふうだった。
春彦は、ガトーショコラとチョコ淡雪かんも口にして、これまた美味しいを連発している。
ひとしきり試食すると、春彦は店に戻って行き、変わって彰尋が厨房に入って来た。
「鴻上くんも、試食して感想を聞かせてもらえると、うれしいな」
望春が声をかける。
それではと、彰尋もガトーショコラを口にした。
「美味しい。……餡子で洋菓子とは違う味になっているので、苦手な人にもいいかもしれません」
「よかった。……ありがとう」
彰尋の率直な感想に、望春は笑顔を浮かべる。
そして、美幸をふり返った。
「浜田さんも、食べてみてよ」
「ええ」
うなずくと、美幸は思い切ってガトーショコラをひとかけら、口に入れる。
「……美味しい」
思わず、そんな呟きが漏れた。
「……よかった」
それを聞いて、望春はホッとしたように呟く。
一方、ガトーショコラを食べ終えた彰尋に声をかけたのは、チョコレートケーキを試食していた柳霞だ。
「こっちの、チョコ淡雪かんと、チョコレートケーキも美味しいわ。彰尋さんも、食べてみて」
「チョコ淡雪かんは、濃厚な味わいで、このデコレーションだと和菓子には見えませんよね」
景貴も、傍から言う。
「ありがとう。……浜田さんも、食べてみて」
それへ礼を言って、紫が美幸にチョコ淡雪かんを勧める。
「あ……はい」
うなずいて、美幸はそちらも口にした。
通常の淡雪かん同様、口の中ではかなく溶けて行くのに味わいは濃厚で、たしかに冬のお菓子だった。
「これも、美味しいです」
小さく吐息をついて、美幸は言う。
彼女は最後に、チョコレートケーキを口にした。
「……チョコレートケーキって、こんな味なんですね。……美味しい……」
低く呟き、彼女は改めて目の前のチョコレートケーキを見やった。
その上に、祖父の作る和菓子が重なる。
(洋菓子も、和菓子と同じように、作り手が丹精込めて美味しく食べてもらえるように作っているものなんだわ。……そして、和菓子と同じように、美味しい……)
呟く胸に、子供のころ友人の家で、出されたケーキやプリンを断った時の、友人やその母親のどこか悲しそうな顔がよみがえって来た。
それから、この店に来てから佳奈や丸美、美咲紀、修、紫、柳霞、そして春彦に言われたことを、思い出す。
(私、本当にただの食わず嫌いだったのかも。……こんな美味しいものを、食べないで苦手だって思い込んでいたんだもの)
胸に呟き、彼女は顔を上げた。
「店長さん、みなさん、今日は私のために本当にありがとうございました。私、洋菓子をただ苦手だって思い込んでいただけみたいです。これからは、洋菓子・和菓子って区別せずに、美味しいものは、どんどん口にして行きたいです。そして、今日のみなさんのアドバイスを踏まえて、彼には自分なりに作れるものを作って渡してみようと思います」
言って頭を下げる彼女に、その場の一同は思わず顔を見合わせる。
「ま、あんまり堅苦しく考えなくても、美味いと思うものを、どんどん食ったらいいと思うぜ」
最初に口を開いたのは、いつの間にか戻って来ていた春彦だった。
「そうだよ。世の中、美味しいものであふれてるんだからね」
柳霞が小さく笑いながらうなずく。
「はい」
美幸はそれへ、大きくうなずいた。
そんな彼女を見やって、景貴は少し考えていたが、チョコレートケーキと餡子のガトーショコラ、チョコ淡雪かんを一切れずつ箱に詰め、更にチョコチップマフィンを入れると、そちらへ差し出した。
「今日の記念と言ってはなんですが、持ち帰ってじっくり食べてみて下さい」
「はい、ありがとうございます」
美幸は小さく目を見張ると、それを受け取った。
そして、一同に何度も礼を言って、厨房をあとにする。
それを見送り、望春は微笑んだ。
「彼女が少しでも苦手を克服して、彼氏さんに美味しいチョコレートケーキを作ってあげられるといいな……」
呟いて、ふと壁の時計を見やる。
「……わ、もうこんな時間だ。姉さんたちに、何してたんだって、どやされる……!」
叫ぶなり、挨拶もそこそこに、彼は自分が買ったものを手に厨房を飛び出して行こうとする。
景貴は慌ててそれを呼び止め、美幸に渡したものと同じ中身の箱を渡した。
「ありがとうございます」
これがあれば、姉たちの機嫌もなんとか取り結べるかも……などと思いつつ礼を言い、望春は店を出て行った。
一方、紫も。
「私もそろそろ帰らないと……」
と呟いて、一同に挨拶して出て行こうとする。
それへ景貴は、やはり先程から作ったお菓子とチョコチップマフィンを入れた箱を差し出した。
「ありがとう。どれも美味しかったから、うれしいわ」
言って紫はそれを受け取り、店をあとにする。
その二人を見送って、景貴はふとテーブルの上を見やった。
「せっかく作ったのですし、味も悪くありません。他のお客様にも、お土産として配りましょう」
「チョコチップマフィンも、一緒に入れて?」
彼の言葉に柳霞が問う。
「はい。……たまには、こういうのもいいでしょう。大丈夫、柳霞さんや春彦さん、彰尋さんの分は、別に取っておきますよ」
景貴は、うなずいて言った。
そんなわけで。
このあと会計をすることになったあんずや修と美咲紀は、お土産の箱をもらうこととなったのである。
それは、彼らのあとに会計をした莉鳥も、刀、海、千歳の三人も同じだった。
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担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月21日
参加申し込みの期限
2016年08月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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