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洋菓子店『Raton』の日常
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【3】甘いもの談義
同じころ。
鼻歌混じりに『Raton』にやって来た
伊藤 佳奈
は、入口の傍にポツネンと立っている美幸に気づいて、声をかけた。
「美幸ちゃん、どうしたの?」
「……佳奈さん」
美幸は、驚いたようにそちらを見やる。
二人は同じクラスなのだ。
「実は……」
藁にもすがる気持ちの美幸は、佳奈に事情を話した。
(作ってあげる人がいるなんて、うらやましい)
話を聞いて、佳奈は内心にそんなことを思いつつ、言った。
「あたし、お菓子作り苦手だから、アドバイスできなくてゴメンね。……お母さんは、得意なんだけどなぁ」
「ううん。……私こそ、変な話してごめんね」
かぶりをふる美幸に、佳奈は少し考え、口を開く。
「お話を聞くに、美幸ちゃんは『食べず嫌い』ってやつのように思うなぁ。シュークリームはちょっと皮の薄いお饅頭、マカロンはちょっと色の違ったどら焼きってふうに、これは和菓子のバリエーションの一つだ! って思って食べてみたら?」
「あ、うん。……そうね」
美咲紀と修にも、まずは洋菓子を食べるところから始めたらどうかと言われたことを思い出して、美幸はうなずく。
「ちなみに、あたしはチョコ系だとガトーショコラとかチョコエクレアが好きかな~」
言って、佳奈はそれがどんなお菓子かを説明し始めた。
そこへ。
「お菓子の話なら、私も混ぜて!」
と声がして駆け寄って来たのは、どこかタヌキを思わせる
岡野 丸美
だった。
ここのお店は、何より値段が手ごろで美味しいから、大好き! とばかりに買い物にやって来た彼女だったが、二人のやりとりが耳に入って、思わず駆け寄ったのだった。
「三人寄ればなんとやらって言うよねぇ」
その丸美を見て呟いた佳奈は、美幸が洋菓子を食べたことがないのに彼にチョコレートケーキを作らなければならなくなって、困っているのだという話をする。
「洋菓子を食べたことがないって、どうして?」
丸美に問われて、美幸は祖父の考えを告げ、子供のころからいっさい洋菓子を口にせず育ったことを告げた。
丸美はしばし考えたあと、口を開く。
「日本って、昔っからいろんな国のお菓子を取り入れてるっていうよ。長崎のカステラとか、松山のたるととか、岡山のむらすゞめとか……ね? それ以上に、今のお菓子って、けっこうごちゃまぜでしょ? もみじまんじゅうのカスタードとか、チョコレート味のかりんとうとか……餡子の入ったコーヒーゼリーとか、バター風味のどら焼きとか売ってる老舗の和菓子屋さんもあるんだよ!」
「そ、そうなんですか……」
いささか押され気味に返して目を見張る美幸の傍で、「言われてみれば、和洋どっちかわからないお菓子って、けっこうあるよねぇ」と佳奈も呟く。
「でしょ。……でも、いきなり慣れてないものを作るのは、大変よねぇ」
佳奈にうなずいてから、丸美は改めて美幸を見て、幾分同情的に言った。
「それも、バレンタインのチョコなんて、本番中の本番を練習もなしにいきなり作るとか、いくらなんでも危険だよ~」
「ですよね。……だから、私もそれで悩んでいるんです……」
言って、美幸は深い溜息をつく。
「和菓子と洋菓子の境界線あたりを狙ってみたら、どうかなぁ」
それを見やって少し考え、丸美は言った。
「そうね~。例えば……チョコ味の蒸し饅頭とかどうかなぁ? ハートの形にして、ふっくら焼いて、可愛く飾ったら、立派にチョコケーキだと思うけどな」
言いながら、丸美はふいに頭の中にもう一つ、閃くものを感じた。チョコ風味の月餅だ。
(これはこれで、美味しそう。……作ってみたいな♪)
胸の中で、のほほんとそんなことを考える。
一方、美幸は真剣な顔で再びスマホを取り出し、今の彼女の案をメモしている。
「チョコ味の蒸し饅頭……それも美味しそう……」
呟いたのは、佳奈だ。
そこへ、買い物を終えた望春が歩み寄って来た。
「浜田さん。伊藤さんも、買い物かな?」
ちなみに、彼も二人と同じ一年二組だ。
「あ、望春くん。実はね――」
クラスメートの姿に、佳奈が事情を説明した。
「洋菓子、苦手なんだ。……まあ、俺も作るのは好きだけど、食べるなら洋菓子より和菓子の方が……」
望春は言いかけて、ちょうどやって来た景貴の姿に、慌てて付け加える。
「あ、洋菓子が嫌いってわけじゃなくて、『Raton』のケーキとか大好きですから!!」
「気を遣わなくて、大丈夫ですよ」
笑って返して、景貴は美幸に声をかけた。
「お待たせして、すみません」
「いえ……。私の方こそ、ごめんなさい。お忙しいのに……。あの、私、佳奈さんたちと話してますから、その、どうぞお仕事、続けて下さい」
かぶりをふって言う美幸に、「すみません。それじゃ、少し失礼しますね」と景貴は立ち去って行く。
実際、店の中はかなり客が多くなり始めていた。
「あ、そういえばあたし、道場に来る子たちの、おやつ買いに来たんだった」
その店内の様子に、ふと思い出して呟いたのは、佳奈だ。
彼女は、美幸をふり返る。
「とにかく、『為せば成る、為さねばならぬ何事も。成らぬは人の為さぬなりけり』って言うし、悩む前にどーんとやってみよう!」
言って、美幸の背を一つ励ますように叩くと、じゃあねと踵を返してショーウインドーの方へと駆けて行く。
ほどなくシュークリーム二十個を買うと、「それじゃ、応援してるね!」と美幸に声をかけ、彼女は店の外に出た。
そして、小さく溜息をつく。
「あたしに作ってあげる人ができるのは、いつかなぁ……?」
思わずそんな呟きを漏らして、彼女は歩き出した。
一方、丸美も佳奈が立ち去ったのを潮に、「私もマカロン買いに来たんだった」とショーウインドーの方へと向かう。
にくきゅうマカロンを何種類か買って、ふと彼女は「そうだ、ついでにどこかでチョコ風味の月餅用の材料も買って帰ろう」と思いつく。そう、いつの間にか彼女の中では、それは「作りたいな」から「作って食べよう」に変わっていた。
マカロンの箱を片手に美幸に手をふると、彼女は楽しい予定を胸に弾む足取りで店をあとにしたのだった。
それを見送り、美幸は小さく溜息をつく。
「甘いものが嫌いってわけじゃないなら、洋菓子とか和菓子とか、考えないで作ってみたら?」
そんな彼女に、望春が言った。
「餡子とチョコレートって、けっこう相性いいんだよ」
「そうなの?」
美幸が、驚いて目を見張る。
その時だった。
「和菓子の応用で、チョコレートケーキを作ってみたら、どうかしら?」
声と共に、ケーキの袋を手にした
仙藤 紫
が歩み寄って来た。
「突然、ごめんなさい。聞くともなしに聞いていたら、何か困っているようだったから……」
彼女は、寝子高の三年生で、すでにAO入試で大学に合格していることもあって、この時期ものんびり過ごしている。
今日は、買い物のついでにこの店に立ち寄ったのだが、ケーキを選んだりレジをしてもらっている間に、美幸たちの会話が耳に入って来て、つい声をかけてしまったというわけだ。
「以前に作ったことのある、『チョコ淡雪かん』というお菓子があるんだけど……淡雪かんは食べたことあるかしら?」
「はい。……ふんわり口の中で溶けるあれですよね。でも、あれって、夏のお菓子だったと思いますけど……」
問われて美幸は、うなずいて返す。和菓子のことなら、このくらいはわかる。
「ええ。でも、チョコの濃厚さが、冬にも合うと思うのよ。もしよかったら、作り方を教えましょうか?」
「はい、ぜひ!」
紫の言葉に目を輝かせた美幸は、その申し出に大きくうなずいた。
「それならいっそ、ここの厨房を借りて、実際に作ってみたらどうだろう? 俺も、二人の話を聞いていたら、餡子を使ったガトーショコラを作ってみたくなったし」
傍で話を聞いていた望春が、思いついて言う。
「それはいい考えね。……でも、厨房を借りるなんてできるの?」
紫がそれへ尋ねた。
「俺が、店長さんに訊いてみるよ」
言って、望春はカウンターで接客中の景貴の方へと向かう。
ややあって戻って来た彼は、笑顔で言った。
「厨房、貸してもらえることになったよ」
たちまち美幸は笑顔になる。
その彼女と共に、望春と紫は厨房へと向かった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月21日
参加申し込みの期限
2016年08月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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