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「つまり――カロリーなのだ!」
大仰なるポーズで
千歳飴 楓子
は『楽園』を目の当たりにした。
往々にして学生とは金が無いものだ。
食事代を何ぞ別の目的に宛てる『エアパスタ』という単語に聞き覚えのある人間だって少なくはない。
兎にも角にも、何かを得るという事は何かを捨てるという事と同義だ。現在、進行中のスマホゲーが『運悪く』三つも『スーパーアルティメットレジェンドガチャ』を開催した日には、彼女に等価交換しないという選択肢は無かったのである。
「無料チョコ食べ放題最高だな!」
万年金欠なる事情に輪が掛かった現状で、ハイカロリーの手招きを無視する理由は無い。
摘んでは頬張り、摘んでは瞳を潤ませ「美味しい!」「可愛い!」と感激にも似た表情を見せる楓子には奇妙なカラーリングを作成したサキリも満更でもない表情を見せている。
食い気ばかりが先行しているのかと思えば、
「心がこもっている物をもらえたら嬉しいと思うぞ」
等と割とまともなアドバイスもしている所が侮れまいと言えば侮れまい。
「あー! 楓子おねーさんだ!」
「おお、あんず氏か。久しぶりだな」
「久し振りー!」
「おお、相変わらず元気で結構だ」
――試食コーナーを堪能する楓子とバッタリ出会ったのは旧知の
東条 あんず
だった。
女子高生と小学生という年齢差はかなりあるが、その辺りを思わせないかなり砕けた間柄である。インターネットの匿名性は実年齢を余り問題にせずうんたらかんたら。物怖じしないあんずの性格と合わせれば大体こんなものだ。
「お、そちらは友達か? 千歳飴楓子だ。よろしく」
「ミリアは渡辺美里愛っていいます! よろしくねー!」
あんずの傍らに居た人形のような美少女――但し口を開かなければに限る――
渡辺 美里愛
が差し出された楓子の手をぎゅっと握った。
「ミリアねー、今年は一人でパパにあげるチョコ作るのー! だから今日はその練習と思って!」
「そうそう、うちもお手伝い任されて! 今ね、一緒に作ったの、皆に食べて貰おうと思ってたの!」
「ほほー、それは好都合な」
晴れて小・中・高と揃った三人組は適当に己が今日の事情を話し出す。
こうなれば当然ながら……
「そうだ! おねーさんもよかったら食べて! ミリアちゃんとうちのやつ!」
こうなるのは当然で、楓子としてもそれが『普通』ならば望むべくもない事だったのだが。
「おお、勿論。いただこう……か……っ!?」
問題はニコニコと天使のような笑顔を浮かべる美里愛の料理センスがかなり壊滅的だった事である。成程、ゲテモノと呼ばれるものはこういうものをいうのだろう。少女の無垢な笑みには返す言葉もない。
「カップケーキなら、ママと作った事あったし!
デコカップケーキのレシピ調べてきたのー! デコっていうのはね、いーっぱい可愛くするんだよ!
カエデコの……デコちゃんだね! ぴったり! だから、めいっぱい可愛くしたの! 素敵でしょ!」
夢見がちな少女は瞳をキラキラと輝かせながら引き攣った顔の楓子に同意を迫った。
楓子が手にしたカップケーキの上部からはサンマの尻尾が覗いていた。生地に入った赤い物体は苺のチップではなく桜えびと紅しょうがである。
「あとね、パパが前ミリアが作ったの食べた後にお薬飲んでたから、それも入れとこうと思ったんだけど!」
ちらりと美里愛が視線を送った先には『薬が嫌いだから』断固として止めたあんずが居た。
その点については良い仕事をしたと言えるが、彼女の調理風景を見て止めなかったのは……小学生故だろうか。
止めて欲しかった。でも小学生だから仕方ない。誰にも覚えはあるだろう。食べ物で遊ぶのは良くないが、手作りと称して色々試してみるのは、男子小学生が秘密基地ごっこをする――の女の子版である。それはお母さんのお化粧を試してみると並び立つものなのだ。
「さ、食べて!」
天使のような悪魔の笑顔に促され、もしゃもしゃとカップケーキを口にする楓子とあんず。
「うっ、ぐ……っ」
(うう……生臭い……紅しょうがの辛さとチョコの甘さが気持ち悪い……
で、でも! 食べ物をそまつ?にしちゃいけないって教わったから食べなきゃ~……)
咽る楓子と涙目のあんずに美里愛は小首を傾げた。
「あれ~? おいしくなかった……?」
「せ、僭越ながらアドバイスをしよう。魚介類を抜いてみては如何だろうか!」
何とか態勢を立て直した楓子が言うと、頭の上に電球を輝かせた美里愛がポンと手を打った。
「じゃあもっかい作るからデコちゃんも一緒に作ろ、ね!」
「うむ、楓子の料理スキルは果物が切れない程度だが何とかなるだろう」
「わあ、今度はおねーさんも一緒だね!」
楓子が同意すると嬉しそうにあんずが飛び上がってみせた。
「次こそはおいしいチョコを食べるために頑張るぞー!」
女三人寄ると姦しいとは言うが、彼女達の場合は騒がしい、である。
「次は型抜きチョコにするよー! とかしてかためてー……あれ? うーん……」
「フライパンにチョコ乗せて溶かすぞ! ……あれ? 焦げちゃった……??」
「うむ、楓子もちっとも分からない!」
美味しいものは食べたいが、その手段がここにあるとは限らない。
可愛い女の子が可愛いスイーツを作れるとも限らないのだ。
……結局、三人の調理が少なからずまともに軌道に乗るのは見かねた通りすがりの紅葉が助っ人に入った後の事であった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
日下部あやめ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月19日
参加申し込みの期限
2016年08月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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