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湯煙に、咲かせてあげよう冬花火
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●温泉旅館でデートしよう! 竜也と朱蘭の場合
暖房の効いたシャトルバスから降りれば、二月の冷たい風が頬をさした。
同じくバスを降りていく人々がマフラーの首元を深くする中、
黒滝 竜也
と
酒浸 朱蘭
の二人はさっぱりとした普段着のままだ。
すぐそばに望む海。
古びたホテルの外観と、晴れ渡った空。
朱蘭はめいっぱい両拳を天に突き上げた。
「今日は温泉だー! めいっぱい遊ぶぜー!」
「早速喜んでくれて何よりだよ」
鞄を両手に持った竜也は小さく肩をすくめた。
チェックインを済ませ、部屋に荷物を置いて一息……というタイミングで朱蘭がすっくと立ち上がった。
「竜也!」
「ん?」
窓から望む広い海と能登島を背に振り返る朱蘭。
荷ほどき中の竜也に、にやりと彼女は笑った。
「温泉と言えば、なんだ?」
「ふっ」
竜也は立ち上がり、朱蘭を二十センチ上から見下ろした。
「卓球だ!」
「卓球か!」
「卓球だろう!」
荷ほどきなどしてる場合ではない。
広い卓球場があるというのに、なにを畳みにあぐらなどかいていられようか。
二人は部屋を飛び出すと、一目散に卓球場の扉を開いた。
両開き式の引き戸を開けるとそこは壁面ガラス張りのオーシャンビュー。空調のごんごんとした音と自動販売機のノイズこそあれ、卓球台がみっつ並んだ割と豪華なスペースである。
竜也と朱蘭は頷き会うとボックスからラケットをそれぞれ引き抜き、卓球台を挟んだ両側に立った。
戦いに言葉はいらない。視線だけで全てを察し終えると、朱蘭はピンポン球を天井すれすれまで放り投げた。
「いくぜー!」
風の唸るスイング。
身構える竜也。
朱蘭の背後に落ちるピンポン球。
かこーんと跳ねる音を背に、朱蘭は振り切り姿勢のまま眉間をもんだ。
「やるじゃねーか竜也。ボールが分身して見えたぜ」
「それは俺の能力じゃあないと思う」
というか。
「朱蘭、もう呑んでるのか」
「温泉旅館に来て(ろっこん水を)呑まなかったら嘘だぜ」
「分かってはいた……」
ラケットで目を覆う竜也。
彼の想定では今頃、激しく動き回る朱蘭との激闘の果てに汗ばむ朱蘭が着崩れた和服をくいっと直すところまで完璧にシミュレートされていたのだが……。
「いや、まだ始まったばかりだ。いつ不意打ちが来るかわからない……気を張り詰めなくては」
「おおっ、竜也! すげーオーラだぜ!」
理性と言う名のオーラを漲らせた竜也を前に、朱蘭は激闘の予感に改めて舌なめずりした。
あ、ちなみに、竜也は予想通りに着崩れたにも関わらずまるで頓着しない朱蘭にボロ負けした。
露天風呂で盆に杯を浮かべてかぽーんとする朱蘭をご想像頂いて、カットインとさせて頂きたい。
「ふう、さっぱりした。そろそろ宴会の時間だな」
少し早めにバイキング会場へやってきた竜也は、一旦席を確保するべく畳に腰を下ろしていた。
そろそろ朱蘭も来る頃だが……と時計に目をやった所で。
「竜也、待たせたぜー!」
たっぷりほてった朱蘭がふらんふらんでやってきた。
どよめく周囲のおっさんたち。
顔を覆う竜也。
そっと近づいてきたスタッフが、彼の肩を叩いた。
「あの、お連れの方は未成ね――」
「場酔いです」
「でも」
「場酔いなんです」
竜也の『俺は真実しか話してませんよ』的な目に、スタッフは一旦納得して下がっていった。
「どうした竜也、こんな所にまで来て態度が硬いぜ。呑むか?」
ろっこん水の入ったコップを突き出され、竜也はしばし考えた。
考えて……。
「呑もう」
コップをがしりと受け取った。
そっから先の記憶がこんがらがってはいるが。
竜也は爆発音に思わず目を覚ました。
窓の夜空を七色の花火が照らしている。
が、それよりも。
「起きたか? 見ろよ、綺麗だぜー」
椅子に腰掛け、グラス片手に花火を眺める朱蘭の横顔が目に焼き付いた。
薄暗い部屋に花火の灯火が開くたび、ほてった朱蘭の横顔があらわになる。
はやく暗闇に目が慣れればいいのにと、竜也は思った。
花火は思いの外早く終わった。
途中まで竜也が眠っていたからだろうか。それとも、時間の流れを早く感じるほどの出来事だったのだろうか。
「熱くなってきたな。ちょっと涼もうか」
冬場に涼もうなんて言うのは変な話だが、竜也の提案に朱蘭は快く頷いてくれた。
温泉街の夜というのはえらく静かなものである。
コンビニすら徒歩数十分。しかも24時間開くようになったのはつい最近だという土地だ。
海が凪ぐ音、虫の声。
不思議と潮の香りはしなかった。
前を歩く朱蘭の、どこかとろんとした香りだけが、いまはしている。
朱蘭にとって花火の時間は長かった。
海面に開く三尺玉の巨大な花火が胸に響き、くらくらした頭がまぜられるようだったからだ。
けれど理由はもうひとつある。
花火を見つめる間、ずっと熱い視線を感じていたのだ。
誰のものか、考えるまでもない。
夜の温泉街を歩く今もなお、その視線は注がれていた。
理由を考えるのは、少し難しいように思う。
頭がまだくらくらしているし、あまり人の情緒をどうこうってえガラじゃない。
だから朱蘭は朱蘭らしく、自分基準で考えてみた。
くるりと身体ごと振り返る。
竜也がまた目をそらした。
「しょうがない奴だぜ、まったく!」
笑いかけてやると、竜也が朱蘭の顔と手をちらちらと見始めた。
ははーん、これはアレだな。
「まだまだ飲み足りないんだろ! 夜の宴会としゃれこもうぜ!」
「いや、ちがっ」
何か言う竜也の手をぎゅっと握って、朱蘭は旅館へと歩き出した。
頬にさす冷たい風が、ふしぎと心地よい。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月11日
参加申し込みの期限
2016年08月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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