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翼の日
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【9】手をつないで飛ぼう
突然背中に生えた白い二枚の翼に、しばし呆然とした
薄野 五月
だが――。
「……この翼、ふわふわでとても温かいですー」
驚きが去ると、翼の感触に思わず顔を笑み崩れさせた。
枕元の時計を見ると、まだずいぶんと早い時間だった。
そう、一度目覚めて登校の支度をするにはまだ早いと、うたた寝していた彼女だったが、背中の違和感に結局、目が覚めてしまったのだ。
(……せっかくなので、外に出てみましょう)
眠気はすっかりなくなっていたので、彼女は胸に呟き、着替えて外に出た。
商店街も、早朝とあって人気はない。
そんな中を歩いていると、幼馴染の
畑中 華菜子
に出くわした。
「華菜子さんも、背中に翼が生えたのですかー?」
華菜子の背に生えた小さい二枚の白い翼に、五月は思わず目を見張って問う。
「五月ちゃんも、羽根が生えたアルか?」
華菜子の方も、五月の背の翼を見て、目を丸くした。
彼女もまた、背中の違和感に目覚めて、翼があったので驚いたクチだ。
(ど、どうしたらいいアル! お父ちゃんやお母ちゃんに見られたら、びっくりさせてしまうアルヨ)
一人布団の中で焦ったあげく、両親に見られないよう、急いで着替えて外に出て来たのだ。
だが、外には人気もなく、相談できる相手も思いつかなくて、心細い気持ちで通りを一人歩いていた。
そんな時、五月と出会ったのだ。しかも、彼女の背にも翼がある。
「華菜子さんの翼、とてもかわいいですねー。ふっふ」
笑顔で言われて、華菜子は自分の背中をふり返った。たしかに、小さくて可愛いかもしれない。
背中の筋肉を動かすと、翼は小さく動いた。
幼馴染に会えたのもあって、明るい気持ちになってそちらを見やる。
「五月ちゃんの羽根も、可愛いアル!」
いつもの明るさを取り戻して、華菜子も言った。
「ありがとうございますー。でも、どうしてこんなことになったんでしょうねー」
礼を言って首をかしげる五月に、華菜子も首をひねる。
「私にも、わからないアル。でも、せっかくこうして二人とも羽根が生えたんだから、一緒に空を飛んでみたいアルナ」
「そうですよねー。せっかく生えた翼なんですから、ただ悩んでいてもしようがないですよねー」
華菜子の言葉に、五月もうなずく。
そんなわけで二人は、商店街のはずれまで移動すると、建物の影になった一画で飛ぶ練習を始めた。
まずは、翼を動かすところからスタートだ。
(五月ちゃんが一緒だから、大丈夫アルよね!)
運動がちょっと苦手な華菜子は、少し不安だったが、隣に立つ五月を見やってそんなふうに自分を勇気づける。
と。ぱたぱたと何度か翼を動かしてみて、五月はふいにハッとした。
「華菜子さん、華菜子さん」
華菜子に声をかけると、彼女はメガネをキラーンと光らせて言う。
「翼をこう、ぱたぱたと動かすと風が吹いて……これは、夏場に大変お役立ちかもしれません」
「たしかに風が吹くアルネ! ホントに夏の暑い日に、便利かもアル!」
改めて翼を動かしてみて、華菜子も目を輝かせた。
「今が冬で、残念アルヨ」
「ですねー」
顔を見合わせて言うと、二人はなんとなく笑い出す。
やがて二人は、どちらも上手に翼を動かせるようになった。
「そろそろ、空を飛んでみるアルー」
「そうですねー。私も空を飛ぶというのは初心者ですが、女は度胸、麺も度胸、ですねー」
華菜子の提案に、五月もうなずいて言う。
「麺も度胸」の言葉に、華菜子は笑うと、つとそちらへ手をさしだした。
「五月ちゃん、手つないでもらってもいいアル……?」
「はい、もちろんですー」
うなずいて、五月はその手を取る。
温かな友人の手の感触が、彼女の緊張をときほぐしてくれた。
(水泳の練習の時みたいですねー)
ふと思い出して、彼女は小さく笑った。
華菜子の方も、友人に手を取られて、飛ぶことに対するわずかな恐怖が薄れて行くのを感じる。
二人は顔を見合わせ、手を取り合ったまま翼を羽ばたかせた。
体がゆるやかに宙に浮き、そのまま舞い上がって行く。
参道商店街が見渡せる高さにまで昇ると、二人はどちらも目を見張った。
「あ、『猫島軒』アル! 『すすきの』も『またたぎ亭』も見えるアル!」
華菜子が、自分の家や五月の家など、商店街の店を見つけて、声を上げる。
「空からだと、こんなふうに見えるのですねー」
五月も楽しげにうなずきながら、言う。
見慣れた風景を上空から見るのは新鮮で、とても楽しかった。
二人は緊張も解けて、ゆったりと空を飛んでいた。
「……あ、寝子島神社も見えますよ、華菜子さん。あの石段でも、幼馴染みんなで遊びましたよね」
五月が地上を指さして言うのへ、華菜子もうなずく。
「そうだったアル。楽しかったアルネ」
飛び続けるうちに、旧市街を過ぎて、いつしか眼下にはシーサイドタウンが広がっていた。
「あ、学校だ!」
寝子高の校舎を見つけて、華菜子が声を上げる。
「いつも通っているのに、上からだと全然違う場所みたいアル」
「そうですねー」
ふっふ、と笑って五月も寝子高を見やる。
それへ華菜子は、思い出したように言った。
「幼馴染みんな、同じクラスになれてよかったアルナー。これからも、この町でみんなで仲良く遊べたらいいなーアル」
「大丈夫ですよ。きっと私たちみんな、これからも一緒に楽しくできますよ」
五月は言って、握った手に力を込める。
「そうアルネ!」
華菜子も大きくうなずいて、その手を強く握り返すのだった――。
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あとがき
担当マスター:
織人文
ファンレターはマスターページから!
参加いただき、ありがとうございました。
マスターの織人文です。
今回は、空の散歩を楽しむ方が多かったわけですが――
翼の生えた方も生えなかった方も、
堪能していただけましたでしょうか。
なお、翼を外に出す方法に関しては、
看板イラストと同じく、背中の開いた衣類を着る必要のある方と、
神魂の影響か、勝手に翼が通る分だけ穴が開いた方とがございます。
どちらも、不思議現象ゆえのことと、ご了承いただければ幸いです。
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担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月30日
参加申し込みの期限
2016年08月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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