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千鳥 雅人
が到着したとき、
フィーナ・シレンツィオ
は待ち合わせ場所にすでに立っていた。
「あ……もしかして待たせちゃったかな? ゴメンねー!」
ぱたぱたと駆け寄る雅人に気づいたフィーナが、正面に立つのを待って首を振る。
「ううん。時間、ぴったりだ。あたしが早く着きすぎたんだ」
緊張しすぎて、という言葉を思わず口走りそうになって、飲み込んだ。実は今も、雅人の姿を見た瞬間から心臓がでんぐり返しを始めている。
しかし雅人はそんなフィーナにはまったく気づいていないようで、いつもの邪気無いふんわりとした笑みを浮かべた。
「そっか。よかった。
きょうはフィーナちゃんが案内してくれるんだよね? お言葉に甘えちゃいます。きょう1日よろしくね!」
「チドリ、無理してないか……?」
前々から何かと雅人に世話になってきたことへのお返しにと思い、当たって砕けろ精神で勇気を出して誘ったものの、ここにきて急にその勇気がしぼんできたフィーナは、おそるおそる聞く。
「チドリは男子だからな……水族館とかあまり好みじゃ……」
「ぜーんぜんっ!」
まるでその先を言わせないとするかのように、雅人は食い気味に答えた。その力強さはフィーナの弱気を完全に打ち消してしまう。
「そ、そうか?」
「うんっ! 俺、水族館嫌いじゃないよ。きれいな魚も、かわいい動物も好きだよー!
それに、せっかくフィーナちゃんに誘ってもらったんだし。がんばっておめかしもしてみたんだよ!」
言われて、フィーナは雅人の服装に目を向けた。
「すごく、似合ってる……」
「ありがとう。フィーナちゃんもすっごくかわいいよ」
さらりと返されて、フィーナはきゅうっとのどが締まる感じがした。
「じゃあ行こっか」
「う、うん」
雅人と一緒に歩きながら、フィーナは赤くなっているに違いない顔をできるだけ見られまいと、わざと半歩遅れて歩いた。
(やばい。ますます緊張してきた気がする……)
こうなったら絶対チドリにはめいっぱい楽しんでもらおう!
マリンパラダイスへ到着するまでの間に、フィーナは決意を固める。
(とりあえず、恥ずかしくない程度の知識は必要だよな。チドリに「こんなことも知らないの?」とか思われたら、それこそ死んじまう)
前もってスマホで調べておこう、とスマホを取り出したところで、はたと気づいた。
(いや待てよ? ヘタに講釈なんか垂れ流したら反対にうるさがられて、気分を悪くされるかも?)
それに、ああいう場所にはちゃんとプレートが貼られていて、専門家の説明が載っているものだし。
(うぅぅ……。何をやればチドリの気分を害することなく喜んでもらえるのか分かんねえ……)
(フィーナちゃん、面白いなあ)
接待がこんなに難しいものだったとは。スマホを握り締め、悶々と苦悩しているフィーナを雅人はつくづくと見つめる。
ふたりでいるのにずっと無言でいられたら、そりゃあ雅人だって様子がおかしいことに気づくだろう。ただ、何を考えているかまでは分からない。何やら苦悩している感じのフィーナをじっと見つめていると、やがて視線に気づいたフィーナが現実へと戻ってきた。
「……あ。あの、チドリ、これは……」
「どうかしたの? 何か悩み事? 俺でよかったら相談乗るよ?」
にこっと笑ってそんなことを言われ、フィーナはかーっと血の気が顔面に集中するのを感じた。
ほおがほてって熱い。これは間違いなく、赤くなってる。
「いや……なんでも、ない……」
緊張に声が裏返りそうな気がして、必死に押し殺した声でそれだけを返す。
「そお?」
小首を傾げたものの、深刻そうだとまでは思っていなかった雅人は、それ以上追及することはなかった。
「あ! 向こうでイルカショーが始まるみたい!
行こっ、フィーナちゃん!」
環境音楽が中断し、流れた館内アナウンスにあっさり興味を移してぱたぱたそちらへ走って行く雅人に、ふうと息をついた。
(なんかあたし、勝手にひとり舞い上がってるよなぁ……)
ちょっと反省し、深呼吸でクールダウンを図る。
とはいえ、誘ったホストの立場としては、やはり雅人にはめいっぱい楽しんでもらいたかった。
とすればやはりイベントへの参加は欠かせないだろう。敷地のいろんな所でミニイベントを開催しているようだが、館側だって、客に堪能してもらうために無理な時間配分は組んでいないはずだ。
(良い場所を確保するためにもイベントが始まる時間にはその近場にいられるようにルートを考えといた方がいいよな)
雅人がイルカショーに見入っているうちにと、フィーナはパンフレットの館内案内図を開き、イベントのある場所と時間を確認する。
(イルカとの触れ合いは別時間なんだな。それまでにこっちに行けるか。ペンギンの餌やりだの行進だのは当然参加チェックしておいて……。ああ、カワウソと握手会か。カワウソもかわいいしなぁ……。ナイトアクアリウムとかもよさそうだし……。
って、待て待てあたし! そうじゃないだろ? 自分が楽しむ方向にいってどうする!)
思わず案内図に突っ伏した。小さくうなり声を発し、奥歯を噛み締める。
(こういうの、本番でもやらかさねぇように気をつけねぇと……)
重々頭に入れて、再び案内図へと見入る。しかし時間はともかくやはり距離的には移動の厳しいものがいくつかあって。
「チドリ。何が一番楽しみだ?」
これだけははずせないと、さりげなく、こそっと脇から聞いた。
「んー? 一番っていったら、やっぱりカワウソとの握手かなぁ」
「そうか」
「絶対かわいいよ! 想像するだけで楽しみ! ねっ、フィーナちゃん」
無邪気な笑顔が天使のようにかわいかった。
雅人の言葉で大体ルートは決まった。カワウソとの握手をメインとして、無理なくイベントを回れるようにルートを組んだフィーナは、その道順に沿って雅人を先導して歩く。
いよいよカワウソショーで握手した雅人が
「見て見てフィーナちゃん! ホントに握手してくれたよ!」
とはしゃぐ雅人を見たときは、報われた思いでうれしかった。
あっという間に午後も半ばを過ぎて、イベントのほとんどを終えたころにはフィーナもかなりリラックスした気分になれていた。
館側のサービスでもらったカワウソとの握手シーンの写真を受け取って眺める。大事な記念だ。雅人が笑顔でかばんにしまうのを待って、
「ナイトアクアリウムまで少し時間があるから休憩するか?」
と訊く。
「うん」と応じた雅人とオープンカフェでイルカパフェとカワウソジュースを飲んで、見てきた感想をいろいろ話し合ったり、ゆったりしてからナイトアクアリウムへ向かった。
さっきまでと様変わりして、藍色に染まった水族館内を間接照明の白い光のなか、歩いていく。高い天井にはゆらめく水面の映像が投射されていて、とても幻想的だ。
「すごいよね。なんだか、海のなかに立ってる気分……」
まるでクラシックコンサートに来たような、厳かな気分でだれもが黙り込んでいるなか、その静けさを壊さない程度にひそめた声で、雅人がフィーナの耳元でささやいた。応じるように、フィーナはうなずく。
ほんのかすかだが、何か音がしていた。音楽とは違う。深海の音?
その音に聞き入るように、深い海の底を、ふたりは無言で歩いた。
「きょうは1日ありがとー」
別れ際、雅人はにっこり笑ってそう言って、「プレゼント!」と水族館のマークの入った小さな紙袋を差し出した。手のひらで受けるように逆さまにすると、カワウソのキーホルダーが転がり出てくる。
いつの間に買ってたんだろう? 全然気づかなかったと困惑するフィーナを見られたことに、雅人も満足そうだ。
「フィーナちゃんと一緒で、すっごく楽しかった! そのお礼だよ!」
「お……お粗末さま、です」
フィーナはまだ少し混乱した頭でとにもかくにもそう答えると、おそらく無意識からだろう、力の抜けた自然体で、はにかむように笑った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月24日
参加申し込みの期限
2016年07月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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