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放課後。シーサイドタウンに最近できた喫茶店へ行こうとの誘いを断って、
結梨亜・カールシュテイン
が乗ったのは旧市街行きの電車だった。
降りたホームでの雑踏のなか、人混みに赤い頭を見かけてピンとくる。
「中山さーん!」
結梨亜の呼ぶ声に赤い頭の主は反応した。振り返ったのは
中山 喬
だ。
思ったとおり、と結梨亜は笑顔で彼の元へ走り出す。
「中山さんも今お帰りですか?」
「あぁ……」
答える喬はどこか不思議そうだ。
「どうかしました?」
「おまえ、こっちだったか?」
「あ、いえっ。私はシーサイドタウンです」
「だよな。見覚えねぇし」
「きょうはおかーさんにお使いを頼まれたんです。
よかったら途中までご一緒してもいいですか?」
特にこれといった不都合もなかったので、喬はうなずいた。
「行くぞ」
「はいっ」
ふたりは改札を抜けると、駅前の雑踏へ出た。季節は冬。コートとマフラーはつけていたが、車両と駅構内のぬくもりに慣れていたせいか、ぴゅっと吹いた向かい風がひどく寒く感じられる。
「さっむーい」
結梨亜は思わずぶるっと身を震わせる。
「ねっ? 今の風、すっごく寒くなかったですか?」
「あ?」
「今が1月なんてうそみたいです。だって、まだ2月があるんですよ? これ以上寒くなるって想像つきます?」
ああなるほど、と思う。
「想像はつかねぇな。おれには、ここへ来て初めての冬だからな」
「あ、そーか。じゃあ前に住まれていた所はどうです? ここより寒かったですか?」
前と言われて、喬を包む雰囲気が変わった気がした。ほんの一瞬だけ、ぴりっと凍りついた気がする。次の瞬間には戻っていたため、よく分からない。
「……いや。言われてみりゃ、暖かかった気がするな」
「そうですか」
比較で考え込んでいただけかもしれない。結梨亜は少しほっとしつつ話をつなげる。
「寝子島は島ですからねー。たぶん、本土より寒いと思いますっ」
根拠はないですけど、と無邪気に笑って、結梨亜は道の反対側にある店に目を留めた。
「あ、そういえばあそこのコロッケってとってもおいしいんですよ♪ もしよかったら一緒に食べませんか?」
そう言うと返事も待たず、ぱっと道を渡ってさっさとコロッケを2つ持って戻ってきた。
「はいっ、中山さんの分。ちょうど揚げたてで、熱々だから気をつけてくださいってことでしたっ。ラッキーでしたねっ」
「いくらだ?」
サイフを取り出そうとする喬に、結梨亜は笑って首を振る。
「いいですよー。私が勝手に買ってきたんですから。これは私のおごりですっ――って言っても、60円くらいなんですけどね」
と言ったあと、ふと思い当たって。
「あ、もしかしてコロッケだめでした?」
「いや」
「そうですか!」
よかった、と口元をほころばせる結梨亜を見て、喬も思い直し、サイフをポケットに戻した。かわりに、今度何かで返そうと心に留める。
ほこほこ湯気をたてるコロッケをかじりながら歩いていても、結梨亜のおしゃべりは止まらなかった。
「あと、あそこのたこ焼き屋さんもおいしーんですよー」
とか
「キャットロードにあるクレープ屋さん、知ってます? これまたもう言葉にできないくらい、超美味でー」
とか。旧市街での思い出を、あれやこれやと語る。
そしてそんな自分にはたと気づき
「私、さっきから食べ物屋さんの話ばっかりしてますね」
あははっと笑った。
これから買い物に行く結梨亜には邪魔になるだろう、あとでまとめて捨てておこうと、笑う結梨亜の手から食べ終わったコロッケの包み紙をするっと抜いて、自分のと一緒にポケットに突っ込む。
「あっ、ありがとうございます。
中山さんは、どこかお気に入りのお店ってありますか? 寄り道したりします?」
「……いや、特にねぇかな。店があるし」
彼が帰るのと入れ替わりに密架が休憩に入る。そのこともあって、喬は学校が終わるとまっすぐ帰宅するのが常で、どこかに寄り道するということはほぼなかった。
そもそも、そういうことに興味が向かないということもある。今はただひたすら創作をしたかった。学業をきちんと修めることが父からの条件だったため学校へは通っているが、これだってできるならしたくないくらいだ。
そんな喬の考えなど当然知らない結梨亜は、この返答にびっくりしたようだった。
寝子島へ越してきて数カ月。毎日こんなに魅力的な店の並ぶ道を通りながら、お気に入りの店が1つもないなんて!
「それって絶対損です! 損してますよ、中山さんっ。
そうだ! 今度、中山さんの気に入るようなお店を探しましょう!」
力説する結梨亜の様子に驚き、勢いに押されるかたちで喬は「あ、ああ」とうなずいた。
「約束しましたよ! それまでに何件か中山さんが気に入りそうなお店、見繕っておきますから!」
にっこり笑う結梨亜の屈託ない笑顔を見て、まあいいか、と思う。
「言っとくが、気に入るかどうかなんて分かんねーぞ」
「まあ任せてください。それに、心配なんかしてません。寝子島には、本当にいい場所がいっぱいあるんですから。だからきっと中山さんもこの島を好きになります! ――と。ここまでですねっ。私、向こうですから。
それじゃあ中山さん、また月曜日に学校でー」
ばいばいと手を振って。T字路で、店のある方とは反対の道へ曲がって行った結梨亜の軽やかな後ろ姿に、ふっと息をついた。
やる気を燃やす結梨亜の最後に漏らした言葉。その意味に、このときはまだ気づけないまま。喬はやれやれと頭を振ると、雑貨店『memoria』へ続く道を歩き出した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月24日
参加申し込みの期限
2016年07月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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