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寝子ヶ浜海岸は閑散としていた。砂浜で犬を散歩させている中年女性は寒そうに身を縮めている。
綾辻 綾花
は横目で海を眺めながら道なりに歩いた。海側から突然の風を受けて、よろめくように立ち止まる。背中に垂れ下がっていたフードを急いで頭に被った。黒猫を模した耳が左右に付いていた。
無邪気な黒猫となって散歩を続ける。黒い瞳は横手の木を見詰めた。足を止めて根元に視線を注ぐ。
――今は閑散としていますが、
あの時
はとても賑やかでした。珪先生もいて、もう少し話ができれば良かったのですが。
綾花は思い出に浸るように瞼を閉じる。
「……珪先生」
「どうかしたのかい?」
柔らかい声に訊かれて綾花は慌てて目を開けた。
木の根本には大きなシートが敷かれ、
早川 珪
が座っていた。全体的に薄着で赤い長袖シャツに黒いスラックスを穿いている。
――あの時と同じ姿ということは、もしかして私も。
綾花は頭に手をやる。猫耳は付いていたがフードではなく、麦藁帽子であった。服は薄いパーカーになっていた。
――あの時をもう一度、やり直せるのですね。
胸に秘めていた想いが大きくなる。気付いた時には口に出していた。
「あ、あの、珪先生。少し浜辺を歩きませんか」
「そうだね。たまにはいいか」
二人はシートを離れて波際を歩いた。
「良い風が吹いているね」
「そう、ですね」
珪は海の方を眺めていた。首筋の黒髪が風に靡く。綾花は見惚れた顔を引き締める。
「珪先生、ピクニックの思い出とかありますか」
訊かれて振り返る。優しい目で綾花に顔を近づけた。
「学生の頃に何回か経験はあるけど、今が一番、楽しいかな。お弁当の時間が待ち遠しいよ」
「あの、私もお弁当を作ってきました。是非、試してください」
「ありがとう。喜んでいただくよ」
珪の眼差しに耐えられないかのように綾花は目を逸らす。俯き加減で歩いていると桜貝を見つけた。しゃがんで手にすると、砂浜のカンバスに猫の絵を描き始める。
「その模様はトラ猫だね」
「正解です。私の持っている
猫メモ
にも描いてあります」
パーカーのポケットから手帳を取り出した。表紙には愛らしい手描きの猫の絵が見て取れる。
「中を見てもいいかい?」
「あまり、リアルなイラストではありませんが」
そっと差し出した猫メモを珪は受け取り、興味深い様子で目を通す。頁を捲る度に感心するような声を漏らした。
「よく猫の特徴が捉えられているね。添えられた文章も的確だ」
「ありがとうございます」
綾花は桜貝のような頬で言った。動かす手が速さを増して猫は無数に描かれた。
「おっと、そろそろ昼の時間になるね」
「そう、ですね」
少し寂しそうな声を返して綾花は立ち上がる。先に歩き出した珪に付いていった。
「……珪先生は日頃の食事は、どうしているのですか」
「スーパーの総菜やコンビニで済ませることが多いかな。料理は苦手でね。だから、今日のお弁当は期待しているよ」
足を動かしたまま、珪は爽やかな笑みを綾花に送る。
「……がんばります」
消え入りそうな声で答えた。
木の根本に敷かれたシートの中央に各々の弁当が並べられた。それに見合う人数がいて賑やかな昼食となった。
七夜 あおい
は練習の成果を披露した。弁当の中にはおにぎりやタコのウィンナー、綺麗に巻かれた卵焼きが収まっていた。
綾花は一つを箸で摘まんだ。溢れる美味しさを味わうようにして口を動かした。
「甘味と鰹の風味のバランスが良くて、口の中で蕩ける食感が好ましく、とても美味しいです」
「綾花ちゃん、ほめ過ぎだよ」
あおいは笑顔で否定的に手を振った。
珪は綾花の作ったサンドイッチに舌鼓を打つ。
持ち寄った弁当を話のおかずにして一同は大いに盛り上がった。
強い風で前髪を乱された。綾花は手で直すと、浜を一望できる場所に立っていた。木の根本にシートはなく、誰もいなかった。
「卵焼きのように、甘い夢でした」
綾花は風に負けない足取りで散歩を再開した。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月16日
参加申し込みの期限
2016年07月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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