- 0
- 0
- 種族
-
- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
ゴアラ対ユーカリス
【解かれし封印（意味深）】
どごんっ、ずががが！ どがががずどどどどんっ！！
「どわーーーっ！？」
転がるように慌てて逃げ出して、実際転がりながらすぽんと家を飛び出して、振り返れば半壊状態……キレーに半分だけぺしゃんこになった、寝具屋『ふとんのひぐらし』。ひらりひらりとあたりへ舞い散る羽は、無残にも破れたおふとんから飛び出したものであるようです。
日暮 ねむるは思わず息を呑み、絶句。はらはら、まるで降り落ちる雪のようで、なんて綺麗……！
「とか見惚れてる場合じゃないよ、何これ地震……！？ と、とにかく逃げなきゃヤバそうだ……」
ちょうど良く転がっていた靴を履いて、寝起きのパジャマのまま駆け出そうとしたところで、ずしん！ ひときわ大きな震動が地面を震わせて、ねむるはびくり。ゆっくり、ゆっくりと振り返ります。
ぎゃおおおおん！！ ユガッ、ユガーーー！？ 愛らしいモフモフな手足から繰り出される、強力なゴアラパンチ！ 間髪入れずにゴアラキック！ 流れるように、口からゴアラビィィィ～～～ッム！！ 負けじと対抗するユーカリス、ツタをガッチガチに絡ませてパンチ、パンチ！ モフモフ手足にツタを絡みつけて縛り上げ、ユーカリ葉っぱマシンガンを連射連射連射ーーー！！
「……ゴアラだーーーーーー！？」
目の前で繰り広げられる、ド迫力！！ ゴアラ対ユーカリス、世紀の大決戦！！
「ってこれ、もしかして神魂？ 特撮の世界に巻き込まれたんじゃ……」
さすがのもれいびねむるくん、こんな状況にはピンとくるものがありまして、瞬時にそう判断。したはいいものの、半分残ってた『ふとんのひぐらし』、飛んできた寝子高校舎の成れの果てたる瓦礫の激突より、目の前で完全粉砕！ 周囲の建物もまた次々にがらがら、がらららんと残らず崩壊を始めたもので、悠長に構えているヒマは無さそうです。
ねむるは鋭く視線を走らせ、素早く周囲をチェック。
「きっと、走って逃げても間に合わない。何か乗り物でもあれば…………あ！」
そして、見つけました。いかにも特撮ＳＦ映画っぽい、トンデモなフォルムのその戦車を……バカでっかいパラボラアンテナみたいな砲塔がきらりと鈍い輝きを放つ、その名も『対怪獣メーニャー光線車』！
これぞ天の助け、なのか映画的ご都合主義がためなのかは分かりませんけれど、ともかくねむるはすかさず駆け寄りするりと乗車、運転席へ滑り込みます。
「よし、キーは挿しっぱなし。エンジンかけて……参ったな、車なんて運転したことないんだけど。ええと、ペダルがふたつ、右がたぶんアクセルで……ってうわーーー！？」
どぎゅんっと走り出した光線車は、崩れかけた木造二階建ての民家へ突っ込み、衝撃でねむるは頭をハンドルへごつん。ぷあーん、とクラクションが空へ虚しく鳴り響いたものの、ともかくがこがこんっとギアをＲへ。
「とにかく、逃げるんだ……！」
そのまま民家を突き破って、光線車はバックのまま勢い良く、逃走を開始しました。
「あぶなーーーいっ！！」
怪獣映画というものには実に、様々な定番、様式美が盛り込まれているものでして。一条 紗矢香の役どころなどは、まさにその最たるもののひとつと言えましょう。
「怪我はない？」
「う、うん、ありがとう……」
頭上に降り注ぐガラスの破片から紗矢香にかばわれ間一髪、ぺこりと頭を下げたのは、桜庭 円。神魂なにがしにはすこぶる適応力の高い彼女は、最初から演技バリバリ。物腰はやや控えめに、実に真摯な瞳を紗矢香へと返します。
ぽんぽん、と彼女の服についた汚れを払ってやりながら、紗矢香は複雑な色を瞳に滲ませ、どかすかと暴れ回る二体の怪獣……ことに、ゴアラを見つめます。そして、つぶやきました。
「……なんてことでしょう……まさか。まさか、あの封印が解かれたとでも言うの……！？」
ほら。こーいう映画って良く、『あれはまさか……○○！？』とかなんとか、意味深なことをぽつりっと漏らして見る人の興味をあおるだけあおる、そんなキャラ出てきますよね？ あんな感じです。
「お父様が、命を賭して施して下さった封印だというのに……一体誰があれを解いてしまったというの……！？」
「ふ、封印？ それって、まさか……！」
そしてそんなお約束には円もまた、ひらり！ 乗っかってみせるのです。
「まさか、あの時……ボクがその封印を、破ってしまった……？ そんな……！」
「……あの時？ どういうこと？ まさか、あなたが封印を……？」
とまぁ、表面的にはおふたり、マジ演技の応酬ではありましたものの。実のところその心中では、
（三学期に転校してきたばかりの私にも、やっと不思議な出来事が！ これはもう、めいっぱい楽しまないと。定番でお約束の展開っていいわよね、楽しいわ）
（うわー本物のゴアラだーお父さんと一緒に見てたやつだー！ でも、怪獣はやっぱり、子供に優しくないとねー。というわけで、ボクはあの手で行こうかな！）
もう、ノリノリ！ がっつりと楽しんでおりました。でもそのツボを突く演技や演出は確かに、怪獣映画に欠かせないファクターのひとつではあったのでしょう。
ゴアラパンチで吹っ飛んだユーカリス、戦場は大きく場所を変え、星ヶ丘の繁華街へと移ります。どかすかばっかん、ずごごごご！
どごんっ、ずががが！ どがががずどどどどんっ！！
「どわーーーっ！？」
転がるように慌てて逃げ出して、実際転がりながらすぽんと家を飛び出して、振り返れば半壊状態……キレーに半分だけぺしゃんこになった、寝具屋『ふとんのひぐらし』。ひらりひらりとあたりへ舞い散る羽は、無残にも破れたおふとんから飛び出したものであるようです。
日暮 ねむるは思わず息を呑み、絶句。はらはら、まるで降り落ちる雪のようで、なんて綺麗……！
「とか見惚れてる場合じゃないよ、何これ地震……！？ と、とにかく逃げなきゃヤバそうだ……」
ちょうど良く転がっていた靴を履いて、寝起きのパジャマのまま駆け出そうとしたところで、ずしん！ ひときわ大きな震動が地面を震わせて、ねむるはびくり。ゆっくり、ゆっくりと振り返ります。
ぎゃおおおおん！！ ユガッ、ユガーーー！？ 愛らしいモフモフな手足から繰り出される、強力なゴアラパンチ！ 間髪入れずにゴアラキック！ 流れるように、口からゴアラビィィィ～～～ッム！！ 負けじと対抗するユーカリス、ツタをガッチガチに絡ませてパンチ、パンチ！ モフモフ手足にツタを絡みつけて縛り上げ、ユーカリ葉っぱマシンガンを連射連射連射ーーー！！
「……ゴアラだーーーーーー！？」
目の前で繰り広げられる、ド迫力！！ ゴアラ対ユーカリス、世紀の大決戦！！
「ってこれ、もしかして神魂？ 特撮の世界に巻き込まれたんじゃ……」
さすがのもれいびねむるくん、こんな状況にはピンとくるものがありまして、瞬時にそう判断。したはいいものの、半分残ってた『ふとんのひぐらし』、飛んできた寝子高校舎の成れの果てたる瓦礫の激突より、目の前で完全粉砕！ 周囲の建物もまた次々にがらがら、がらららんと残らず崩壊を始めたもので、悠長に構えているヒマは無さそうです。
ねむるは鋭く視線を走らせ、素早く周囲をチェック。
「きっと、走って逃げても間に合わない。何か乗り物でもあれば…………あ！」
そして、見つけました。いかにも特撮ＳＦ映画っぽい、トンデモなフォルムのその戦車を……バカでっかいパラボラアンテナみたいな砲塔がきらりと鈍い輝きを放つ、その名も『対怪獣メーニャー光線車』！
これぞ天の助け、なのか映画的ご都合主義がためなのかは分かりませんけれど、ともかくねむるはすかさず駆け寄りするりと乗車、運転席へ滑り込みます。
「よし、キーは挿しっぱなし。エンジンかけて……参ったな、車なんて運転したことないんだけど。ええと、ペダルがふたつ、右がたぶんアクセルで……ってうわーーー！？」
どぎゅんっと走り出した光線車は、崩れかけた木造二階建ての民家へ突っ込み、衝撃でねむるは頭をハンドルへごつん。ぷあーん、とクラクションが空へ虚しく鳴り響いたものの、ともかくがこがこんっとギアをＲへ。
「とにかく、逃げるんだ……！」
そのまま民家を突き破って、光線車はバックのまま勢い良く、逃走を開始しました。
「あぶなーーーいっ！！」
怪獣映画というものには実に、様々な定番、様式美が盛り込まれているものでして。一条 紗矢香の役どころなどは、まさにその最たるもののひとつと言えましょう。
「怪我はない？」
「う、うん、ありがとう……」
頭上に降り注ぐガラスの破片から紗矢香にかばわれ間一髪、ぺこりと頭を下げたのは、桜庭 円。神魂なにがしにはすこぶる適応力の高い彼女は、最初から演技バリバリ。物腰はやや控えめに、実に真摯な瞳を紗矢香へと返します。
ぽんぽん、と彼女の服についた汚れを払ってやりながら、紗矢香は複雑な色を瞳に滲ませ、どかすかと暴れ回る二体の怪獣……ことに、ゴアラを見つめます。そして、つぶやきました。
「……なんてことでしょう……まさか。まさか、あの封印が解かれたとでも言うの……！？」
ほら。こーいう映画って良く、『あれはまさか……○○！？』とかなんとか、意味深なことをぽつりっと漏らして見る人の興味をあおるだけあおる、そんなキャラ出てきますよね？ あんな感じです。
「お父様が、命を賭して施して下さった封印だというのに……一体誰があれを解いてしまったというの……！？」
「ふ、封印？ それって、まさか……！」
そしてそんなお約束には円もまた、ひらり！ 乗っかってみせるのです。
「まさか、あの時……ボクがその封印を、破ってしまった……？ そんな……！」
「……あの時？ どういうこと？ まさか、あなたが封印を……？」
とまぁ、表面的にはおふたり、マジ演技の応酬ではありましたものの。実のところその心中では、
（三学期に転校してきたばかりの私にも、やっと不思議な出来事が！ これはもう、めいっぱい楽しまないと。定番でお約束の展開っていいわよね、楽しいわ）
（うわー本物のゴアラだーお父さんと一緒に見てたやつだー！ でも、怪獣はやっぱり、子供に優しくないとねー。というわけで、ボクはあの手で行こうかな！）
もう、ノリノリ！ がっつりと楽しんでおりました。でもそのツボを突く演技や演出は確かに、怪獣映画に欠かせないファクターのひとつではあったのでしょう。
ゴアラパンチで吹っ飛んだユーカリス、戦場は大きく場所を変え、星ヶ丘の繁華街へと移ります。どかすかばっかん、ずごごごご！
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2016年07月12日
- 参加申し込みの期限
-
- 2016年07月19日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2016年07月19日 11時00分
