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【
塔尾 松生
と
日向 透
の場合】
わ。わ!
「また夜の散歩ですか? こんばんは、松生さん」
「あ、あの……こ、こんばんは。日向さん……」
会えたらいいな、なんて、ちょっと思ってたけど。本当に会えちゃうなんて……。
「お仕事帰り、ですか? あの、お疲れさまです」
「ええ、まぁ。それより、いい加減警戒心というものを持ってくださいね、松生さん。女の子の夜歩きは危ないですよ」
こつん、と優しいゲンコツのフリ。心配してくれてるのが嬉しくて、ついついふざけて、舌をぺろり。
「仕方が無いですね。送っていきますよ」
「え、でも……お、お願いします」
やった!
夜の街を歩くのは、好き。好きな人と歩くのは、もっと好き……でも今日は、ちょっと寒いわね。ああ、早く春に、いっそ夏にならないかしらね? そしたら花火行ったり、海に行ったりできるのに。あ、夏といえば、七夕よね。そういえば今日も、すっごく星が綺麗。日向さんと、一緒に……海行ったり、並んで花火見たり。できるかしら? まるで、織姫と彦星みたいに。ふふ……。
なーんて! ガラじゃないわよね、うん。
「あ、ていうかそれじゃ、一年に一回しか会えないじゃない……」
「? 何がです?」
「えっあ、や! 何でもないです……!」
く、口に出してた。危ないわよ、あたし。日向さんの前だと、どうしても緩んじゃう……今あたし、顔、にやけてないかしら? 大丈夫かしら?
「ああ……今日は、星が綺麗ですね」
「……!」
つぶやいた日向さんが、ちょっとでもあたしと同じことを考えてくれてたことが、嬉しくて。
「そ、そうですよね。綺麗ですよねっ」
「ええ、とても」
……顔、熱い。ダメ、やっぱりあたし今、にやけてるかも。
ああ、この帰り道が、この時間が、ずっと続けばいいのに。
まったく。良く会いますね、貴女とは。
もちろんそう、口には出さない。何だか浮かれているような彼女を、ことさら不信にさせようとは思わない。ため息は気付かれないよう、彼女の視界の外へ。
「あの、
お正月
は、ありがとうございました。楽しかったです……迷惑じゃなかった、ですか?」
「いいえ。そんなことはないですよ」
「そうですか? 良かった……あ、あの! また甘い物とか、誘っても……」
その先は、言わないでください。彼女の控えめな上目使いに、俺はそう、はっきりと伝えるべきだったのかもしれない。断り切れないことが、自分でも分かっていたから。
どこか浮ついたような自分を嫌悪し、毒づく。どうせ貴方も、知ったなら。本当の俺を。どうせ……他の誰とも、変わりはしないのでしょう?
だから。
「ありゃりゃ。いいねェおふたりさん、デート? デートかい? いやぁでも、お嬢ちゃん高校生くらいじゃないの? いかんなぁそういうの、おじさん心配しちゃうなぁ」
「部長ォ、飲みすぎと違います? すいませんねェ、お邪魔しちゃってェ……で、お嬢ちゃんいくつ? これからどこ行くの、このへんタチ悪い飲み屋とか多いよ? おじさんたちと一杯、どーお? 良い店知ってんだァ」
彼女の言葉を遮った、風情の無いそんな酔っ払いどもが、今の俺には何だか、ちょっとした救い主のようにも思えた。少しばかり、丁重に扱ってあげようか……急激に冷えていく心で、そんな自分を止めるべきだと誰かの声が聞こえたものの、俺はそれを無視した。
むぅー。何、このおじさんたち? 酔っ払い? 真っ赤な顔しちゃって、べろんべろんで。せっかく日向さんと一緒で良い気分なのに、空気読めないんだから。イヤんなっちゃう。
「はぁ。行きましょ、日向さ……」
「おっとっと! ちょ、待ってよお嬢ちゃん。おじさんたちさ、暇してんのよ。付き合ってよ、一杯くらいさァ」
「っ!?」
や……え? 腕、掴まれて……痛、ちょっと、やだ……な、何? やめ……怖、怖いよ、やだ……。
「あんまつれなくしないでよォ。俺、実は黒帯なんだよねェ、どうでもいいけどさ。彼氏は? 何かやってるゥ? ちょっと今日はさァ、仕事でさァ、ヤーなことあってねェ。俺、ちょっと荒れてんだよねェ」
「部長ォ、それじゃ脅しじゃないスか。やーごめんねェ、怖がんなくていいからサ。で、どこ行く? あっちの路地裏にサ、いい店があってサ……」
や……やだ。連れてかれちゃう。やだ……嫌、これ、あたし……これじゃ……日向さん、助け……。
「…………良い大人が。高校生に手を出すなんて、まったく、大人げない。お酒が過ぎてますよ」
「はァァァん?」
あたしは、つい……びくりって。肩が大きく震えた。怖かったから。
「……日、向……さ……?」
不意に割り込んだ日向さんの目が……酔っ払いたちよりもよっぽど、暗く見えて。何だか、怖くて。
「何、兄ちゃん。ちょっとさァ、アタマ固いんじゃない? ただそこで、一杯飲もって言ってるだけよ、俺たちさァ。付き合ってくれても良いじゃんホラ、行こうって」
「手、離してもらえます?」
一瞬。ほんの一瞬。日向さんの細い手が、酔っ払いの太い腕を捻り上げて。ぎりぎり、ヘンな方向に捩じ上げて。
「あッぎ、あががが……いっ痛、痛あああああああああ」
「ちょっおい、何して……やめ、部長!? 部長!?」
にやにやしてた酔っ払いの顔が、一気に歪んで。赤黒く染まって。もうひとりは逆に、真っ青になって慌て始めて。
ああ。あああ。ダメ。ダメだよ。やめて。
折れちゃう。折れちゃうよ。
日向さん。
「……去れ」
ぼそって、聞こえるか聞こえないかくらい。ぞっとするような冷たい声で、日向さんが酔っ払いの耳元にそう言って、パッと手を放した途端、
「ひッぅ」
息を吸い込む音を喉から鳴らしたっきり、何も言わないで、酔っ払いたちは逃げるみたいに走っていった。
「だから言ったでしょう?」
日向さんの声に、もっかい、肩がびくりってしないようにするのに、ちょっと、苦労した。
助けてくれたのに。怖がることなんて、無いのに。
日向さんなのに。
「夜の街は、危ないって」
「…………りがと、ございま……」
声……震えてないよね? あたし、ちゃんと笑って……言えたよね?
ほら。貴方も同じだ。そんなものでしょう、結局のところはね。
「夜道を歩くのは止めろ、と言うつもりは無いですが。分かったでしょう? ほら、貴方の力では、男には敵いませんし」
あくまで笑って、気付かないフリ。蒼白になった彼女の顔色が、あのくだらない酔っ払いどもではなく、目の前の自分に対する怯えによるものなのだと理解しながら。
結局は、そうなのだろう。彼女もまた。何も変わりはしない。
ああ。やはり彼女もまた、俺を恐れるのか。
俺を受け入れては、くれないのだろうか。
「…………く」
つい、自嘲が漏れた。自分を失笑した。
何を今さら。分かっていたはずだろうに。馬鹿なことを。
「さあ、行きましょうか」
「……はい」
沈んだ声から逃れるように、空を見上げた。
ああ、まったく。何て綺麗な、星空だ。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月02日
参加申し込みの期限
2016年07月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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