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【
獅子目 悠月
の場合】
残り時間は多くない。
3年間。多大な猶予と、それにチャンスを得た気がしていたが、そうじゃないことはすぐに分かった。
時間は、それが充実していればいるほどに、早く進むものだ。
気の向くままに訪れた朝の寝子ヶ浜海岸には、白い日の光が満ちていてあたたかく、俺はひどく複雑な想いにかられてしまう。こんなにも夜明けが清々しいものだと知ったのは高校生活が始まってからだったし、同時にそれがいかに貴重であるかが身に染みて、常に焦燥にかられるようになったのも同じ頃合だった。
あくまで、仮初の自由なんだ。これは。ともすれば、父に刻み込まれた言葉は胸を締め付けた。
改めて思う。再確認する必要がある。自由とは、何だ? 俺が手に入れるべきもの、残された時間で目指すべきものは、一体何なんだ? 闇雲に歌うばかりで、それは手に入るものなのか?
地に足が付かない不安から、いつの間にか俺は歩き出し、島中を巡り巡っていた。
寝子校の校舎はいつも通りに、俺を出迎えた。休日に人気は少ないが、幾人かの生徒が部活の朝練に精を出している。いつも通りの光景に、ふわりと胸が軽くなる。部活か……今のところあまり縁は無いが、歌を楽しむこともできるだろうか。今度、気が向いた時にでも、部室棟を覗いてみるのも良いかもな。
気まぐれ、旧市街へ向かって歩く。桜花寮の脇を抜け、小中学校で子どもが遊ぶのを横目に眺め、寝子島総合病院と役場を通り過ぎたところで、何とはなしに路地へと踏み込む。森繁美術館がひっそりと佇んでいるのを目にして、俺は先日のことを思い出した。
どことも知れない、
夜の美術館
での追いかけっこ。父の顔と声をした何かが発した言葉は、偽物だと分かりながらも、俺を抉った。
遊びは終わりだ。帰るぞ。
帰るぞ、悠月。
遊びは、
「……、っ」
頭を振るって、声をそこから追い出した。
ぶらりと歩き、参道商店街の賑わいを通り抜けて、登山道の入り口からロープウェーに乗り込む。高いところへ行きたかった。自分が今いる場所を、あらためて一望しておくべきだと思った。それで何かが見えてくるような、そんな漠然とした期待に縋った。
九夜山の山頂へ着く頃には、日は大分高くなっていた。冬にもあたたかい陽光に目を思わず目を細めながら、展望台へ。率直に言って、綺麗だった。俺の今いる、この島は。どこもかしこも明るい光に照らされて、輝いて見える。するりと、何かが解けるような感触があった……どこか、胸の中で。
「……俺は……」
どこへ行きたかったのだろう。何をしたくて、ここへ来たんだろう。島を見下ろしながら、俺はしばし、自分の中に見えかけた答えを探り続けた。
九夜山勿忘草教会は、
忘れ花の教会
と呼ばれている。砕けたステンドグラスが、それを思わせるからだろうか。訪れた誰しもが、かつてここを拠り所としたどこかの誰かへ、思いを馳せるからだろうか。あるいはただの単純に、季節には敷地内へ大いに咲き乱れるという白い薔薇に、そんな言葉を思い起こされるからか。
その日に歌う聖歌は、どこか、いつもと違っていたように思う。
日ごろに歌うそれは、もっと漠然としていたはずだ。自由を求めていることに変わりは無い、ただそのビジョンを克明に描くことは難しくて、常にあやふやで形の無い渇望の無軌道な迸りだった。
だが、今は違う。ああ……そうなんだろう。そういうことなんだろう。あの夜の美術館で形を成しかけた想いが、ようやくにして実を結んだような気がする。
一年……無駄にするところだったな。でも、無駄じゃあ無かった。今、それが分かった。
たとえ仮初のものだとしても……自由なんだ。これこそが、俺の目指すべきものなんだ。
聖歌はいつしかその枠から外れて、今日に見た島の光景を歌詞に乗せ、俺は歌い続ける。思い描いたイメージに、それはぴたりと重なり合った。
「……ああ……!」
砕けたステンドグラスが差し込む光に色を添え、俺を包み込む。
歌おう。思い切り。自由に……目の前に続く、歩むべき、俺だけの道を。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月02日
参加申し込みの期限
2016年07月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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