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【8】誕生祝いだ、宴会だ!
一月十九日のその日も、旧市街にある『浅葱眼鏡店』は通常どおり営業していた。
店主の
浅葱 あやめ
は、いつもどおりカウンターの奥に座り、やって来る客たちの相手をしている。
夕方、その彼を訪ねて、高校生の
酒浸 朱蘭
がやって来た。
「今日は、その……先日のお詫びに来たぜ。いろいろ迷惑かけて、すまない」
言うなり彼女は、いきなり深々と頭を下げる。
「……そんな、その……お気になさらず……」
あやめは、慌てて言った。たしかに困惑はしたが、過ぎたことを気にしてはいない。
彼の言葉に、朱蘭は安堵して小さく吐息をついた。
そのあと、なんとなく店内を見回して、友人から聞いた話を思い出し、それを口にする。父親の誕生日にメガネをプレゼントしようとして、失敗したという話だ。
「……そういえば、あやめさんの誕生日っていつだ?」
「……ええと、……今日……ですね……」
問われてカレンダーを見やり、あやめは小さく目を見張って答える。
自分でも、今日が誕生日だということを、忘れていたのだ。
すると。
「え? 今日なのか? それじゃ、祝うしかないぜ!」
「え……いや、でも……」
聞くなり言い出した朱蘭に、彼は戸惑う。
「ちぇっ! もっと早くに知ってれば、サプライズとかできたのにな。まあいいや。じゃ、とにかくケーキと……あと、料理作るから、一緒に買い出しに行こうぜ。あやめさんは、何がいい? 何か、食いたいものとかある? 嫌いなものとか、食べられないものとかは?」
それにはかまわず、朱蘭は言って、カウンターの向こうからぐいぐいとあやめの手を引っ張った。
「あ……ええ……」
流されるままにうなずいて立ち上がり、あやめは店番を祖父に頼むと、彼女と一緒に店を出た。
まずは、食材を買おうという朱蘭に連れられ、スーパーに入った。そこで問われるままに、好きなものや嫌いなもの、食べられないものなどを答えて行く。
朱蘭はそれを聞きながら、食材を選び、カゴの中に入れて行った。
(……宴会じゃ、ないのか)
そんな彼女を見やって、あやめは胸に呟く。少し身構えていたので、拍子抜けした恰好だった。
だが、宴会ではない方が、彼としてはありがたい。
スーパーを出たあとは、ケーキ屋に寄った。
ホールのケーキを買おうとする彼女に、二人でそれはさすがに……とあやめが止めて、結局それぞれ食べたいと思ったケーキを一つずつ買った。
それが終わると、家路をたどる。
ちなみに朱蘭は、先日のことを戒めに、今日は宴会ではなくちゃんと彼のために料理を作ってお祝いをしよう、などと考えていた。
そのせいなのかどうか。
いつもの、ろっこん『似非バッカスの施し』を施したろっこん水の酔いも覚めて来て、ふと今のこの状況に気持ちが向いた。
(あれ? これ……デー……いやいやいやいや!?)
脳裏に浮かんだ『まるでデートみたい』という言葉を、頭をぷるぷる降って追い払う。
が、気恥ずかしさは消えなくて、結局ろっこん水を一気飲みしてしまった。
もっとも、酔っ払っているのはいつものことなので、料理ぐらいはできる。
あやめの店に戻ると、奥の住居スペースにあるキッチンを借りて、さっそく料理を作り始めた。
そんな彼女を見やって、あやめはふと思う。
(……あんなに、騒ぐのが好きなのに……きっと、僕に気を遣ってくれているんだ)
作り始める前にも、どんな味付けが好きかと問われた。
(……僕の、ために……と、思ってもいいんだろうか)
自分で自分に問うて、あやめは胸をよぎるいくばくかの申し訳なさを振り払う。
彼女が、自分を楽しませようと考えていることは、彼にもたしかに伝わって来ていたから。
やがて出来上がったのは、ナスと豚バラの味噌炒めに、キュウリとワカメの酢の物、厚揚げのチーズ焼きといった、お酒に合うつまみ系の料理だった。
それらがキッチンのテーブルにケーキと共に並べられる。
「……すごい……ですね……」
テーブルを見回すあやめに、「さて、座ろうぜ!」と朱蘭が促す。
向かい合って席に着くと、朱蘭は声を上げた。
「あやめさん、誕生日おめでとうだぜー!!」
「……ありがとうございます」
対してあやめは、噛みしめるように呟く。
誕生日を、素直にうれしいと思ったのは、久しぶりだった。
「食べようぜ!」
それへ朱蘭が促す。
もっとも彼女の方は、料理を喜んでもらえるかどうか、さっきからずっと胸をどきつかせていた。
促されて、あやめは料理に箸をつける。
「……どれも、美味しいです」
ほわりと笑って言う彼に、朱蘭はよかったと、安堵に胸を撫で下ろした。
そのせいか、彼女自身の箸も進む。
料理のほとんどが胃袋に収まるころには、すっかり気も緩み、宴会好きの血が騒ぎ出した。
「宴会やろうぜ!」
言うなり、まだお茶がたっぷり入っている急須に指を十字に這わせる。
中身は、ろっこんによってたちまち『酔えるお茶』に早変わりだ。
「え……あの……」
困ります、と言いかけたあやめの湯呑みに、ダバダバと『酔えるお茶』が注がれた。
「さあ、ぐっと行け、ぐっと!」
言いながら朱蘭は、自分の湯呑みにもそれを注ぎ、一気に飲み干す。
ぷはっと息を吐き出して、楽しげにケラケラ笑う朱蘭を見て、あやめは思わず口元をほころばせた。
やっぱり宴会は苦手だけれども、それでも生き生きと輝く彼女は可愛らしく、それを見ているのは楽しくもあったから――。
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担当ゲームマスター
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月24日
参加申し込みの期限
2016年07月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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